離乳食のパスタはいつから?月齢別(中期・後期・完了期)の種類、与え方、冷凍保存と簡単レシピ
離乳食が進むにつれて、毎日お粥ばかりだと赤ちゃんも飽きてしまうことがありますね。離乳食の献立がマンネリになってしまった時には、パスタを活用してみませんか。パスタに色々なお野菜やタンパク質を混ぜて、栄養バランスの取れた離乳食を作ってあげましょう。
今回は、離乳食でパスタを始める時期(いつから)、アレルギーの注意点、中期・後期・完了期に適したパスタの種類や量、冷凍保存方法、そしておすすめレシピなど、離乳食のパスタについて詳しくご説明していきます。ぜひ、パスタを毎日の離乳食に活用してみてください。
離乳食でパスタはいつから?アレルギー対策と開始時期
離乳食作りでは、月齢により食べさせることができる食材が異なるため、パスタを始める時期についても正しい知識が必要です。特にパスタは小麦を主原料とするため、アレルギーの心配もある食材です。パスタを離乳食で使うことができる時期とアレルギーへの注意点をよく確認しておきましょう。
離乳食のパスタは中期(生後7〜8ヶ月頃)から開始が目安
パスタは麺類に分類され、離乳食中期(生後7〜8ヶ月頃)から与えるのが一般的です。最初は、おかゆや野菜、豆腐など、他の食材に慣れた後に、ごく少量からスタートし、赤ちゃんの体調を見ながら1さじずつ量を増やしていきましょう。
パスタの原材料は一般的に小麦と水ですが、中には全卵を使用したパスタもあります。まだ全卵を試していない、または卵アレルギーの心配がある場合は、必ずパッケージの原材料を確認し、小麦と水のみのパスタ(マカロニ等)を選ぶようにしてください。
小麦アレルギーの赤ちゃんには米粉パスタ(ライスパスタ)がおすすめ
卵アレルギーの場合は卵不使用のパスタを選べますが、小麦アレルギーの赤ちゃんには一般的な小麦のパスタを食べさせてあげることができません。パスタは離乳食のマンネリ解消にも便利な食材ですので、ぜひ活用したいですね。
そこで小麦アレルギーの赤ちゃんにおすすめしたいのが、米粉を主原料としたライスパスタです。市販されているライスパスタの中には、精米や玄米のみで作られ、塩や添加物も不使用のものもあります。これを使えば、アレルギーが心配な赤ちゃんも美味しくパスタ料理を食べることができます。
ライスパスタ 250g×2袋
ケンミン食品
焼きビーフンでお馴染みのケンミンが開発した、ママ達に人気の特定原材料7品目不使用のお米でできたパスタです。
お米ならではのモチモチした食感で、アレルギーに関係なくどなたでも美味しく食べることができます。アレルギー体質のお子さんにもみんなと同じものを食べさせてあげたいと考える親御さんのお助け食材として重宝します。
離乳食におすすめのパスタの種類と量(月齢別)
パスタは、米やパンと同じ炭水化物(主食)として扱われます。食べるのは消化能力が未発達な赤ちゃんですので、一度に多くのパスタを与えてしまうと、消化器官に負担がかかることもあります。月齢別の目安量を守り、無理のない範囲で進めるようにしましょう。
離乳食の段階別で使いやすいパスタの種類と目安量についてご紹介します。
離乳食中期(生後7〜8ヶ月頃)のパスタ
パスタを食べ始める離乳食中期には、パスタを長めに茹でて柔らかくしたり、初めのうちは1mmくらいに細かく刻んだりして調理します。そのため、できるだけ細めのパスタの方が、茹で時間が短く、調理が楽になります。
離乳食用のパスタや、細いサラダパスタ、または短く折ったスパゲッティがおすすめです。茹で時間は、標準時間より2~3分程長めにしましょう。茹で上がったら、おかゆのようにとろみをつけたり、水分を加えたりして、舌で潰せるくらいの硬さに仕上げます。
離乳食中期のパスタの目安量(1回あたり)
離乳食中期に与える炭水化物の目安量は、おかゆを50g~80gとしています。パスタに換算する場合は、乾麺ではなく調理後のゆで麺で50g~80gを目安としましょう。この量には、おかゆやパンなども含まれますので、他の主食とのバランスを見て調節してください。
- ゆで麺の目安量: 50g~80g
- 乾麺のおおよその目安量: 20g~32g
※調理後の重さ(ゆで麺)を基本とし、乾麺の量は約2.5倍に増えるとして算出しています。
離乳食後期(生後9〜11ヶ月頃)のパスタ
離乳食後期になると、1~2cmにカットしたパスタが歯ぐきで潰せるくらいの硬さで食べられるようになります。パスタは茹でる前に1~2cmの長さに折っておくと、調理が楽です。あらかじめ月齢にあった大きさに折ったパスタを密閉容器に入れておくと、すぐに茹でることができて便利です。マカロニの場合には、茹でてからキッチンバサミで刻みましょう。
おすすめのパスタは、中期に引き続きサラダ用のパスタやマカロニ、そして一般的なスパゲッティを折ったもの、またはリゾーニ(お米の形をしたパスタ)です。リゾーニは刻まなくてもいいので、この時期とても便利です。
離乳食後期のパスタの目安量(1回あたり)
離乳食後期に与える炭水化物の目安量は、おかゆ(全粥)を90g、または軟飯を80gとしています。パスタに換算する場合は、おかゆや軟飯の重さと同じくらいの量を目安としましょう。
- ゆで麺の目安量: 80g~90g
- 乾麺のおおよその目安量: 32g~36g
※調理後の重さ(ゆで麺)を基本とし、乾麺の量は約2.5倍に増えるとして算出しています。
離乳食完了期(生後12〜18ヶ月頃)のパスタ
完了期になると、パスタの長さは3~5cmが目安となります。赤ちゃんによっては麺類を上手にすすって食べられる子もいますが、喉に詰まらせる危険があるため、短く切って食べさせるようにしましょう。小さめサイズのマカロニならそのまま食べることができます。キャラクターの形などカワイイ形のマカロニなどを使用すると、赤ちゃんも楽しく食事ができますね。
離乳食完了期のパスタの目安量(1回あたり)
離乳食完了期に与える炭水化物の目安量は、軟飯を90g、またはご飯を80gとしています。パスタに換算する場合は、軟飯やご飯の重さと同じくらいの量を目安としましょう。
- ゆで麺の目安量: 80g~90g
- 乾麺のおおよその目安量: 32g~36g
※調理後の重さ(ゆで麺)を基本とし、乾麺の量は約2.5倍に増えるとして算出しています。
離乳食のパスタを調理する際の塩分と味付けの注意点
私たちが食べるパスタ料理は、塩分や油分が多い味付けが一般的です。しかし、赤ちゃんには大人と同じような味付けのパスタ料理や、市販の濃いソースをかけて食べさせることはできません。赤ちゃんの未発達な腎臓に負担をかけないよう、味付けには十分注意しましょう。
一般的なパスタには、製造過程で塩が加えられており、乾麺100gにおよそ1.2gの塩分が含まれています。パスタを茹でると塩分は多少お湯に溶け出しますが、離乳食では塩分過多を防ぐために、以下の点に特に注意しましょう。
離乳食パスタの調理の重要ポイント
離乳食用のパスタを茹でる時には、必ず塩を加えずにお湯だけで茹でましょう。大人用のパスタを茹でる際も、別鍋で塩を入れずに茹でるか、茹でた後に水でよく洗い流すなど、塩分を極力減らす工夫をしてください。
離乳食期のパスタ料理は、野菜スープやだしで煮込んだり、野菜をたっぷり使ったミートソースやトマトソースにしたりなど、素材の味を生かした薄い味付けを心がけましょう。市販のベビーフードのパスタソースなども活用すると便利です。
離乳食のパスタの冷凍保存とポイント
1回の離乳食で使用するパスタの量はほんの少しですので、その都度茹でるのは手間がかかります。離乳食のパスタは冷凍保存することができますので、時間がある時にまとめて調理して小分けにしておきましょう。
ただし、ご家庭の冷凍庫は温度変化が激しいため、あまり長く保存せず、1週間を目安に使い切るように気をつけましょう。冷凍した日付を記載しておくと、使い忘れを防ぐことができます。
離乳食のパスタの冷凍保存方法
- 月齢にあった長さに折ったパスタを、塩を使わずに柔らかく茹でて湯切りします。
- 茹で上がったパスタを水でさっと洗うと、ヌメリが取れてくっつきにくくなります。
- 製氷皿や冷凍保存用の密閉できる袋に小分けにして保存しましょう。
- マカロニの場合は茹でてからキッチンバサミで食べやすい大きさに刻んで冷凍します。
- 解凍する際は、電子レンジや鍋で加熱し、必ず中まで温めてから与えてください。
【離乳食のパスタ】段階別おすすめレシピ
パスタは麺類の中でも色々な味付けをすることができ、離乳食では赤ちゃんに喜ばれる食材です。パスタ料理のバリエーションを増やせば、毎日の離乳食作りもとても楽になります。以下のレシピを参考に、親御さんがアレンジを加えて、色々なパスタ料理を赤ちゃんに作ってあげてください。
【離乳食中期(生後7〜8ヶ月頃)】パスタレシピ
離乳食中期はパスタを柔らかく茹でて、とろみをつけたスープに加えてあげると食べやすいでしょう。こちらでは、ジャガイモと玉ねぎのスープパスタのレシピをご紹介します。ジャガイモと玉ねぎのやさしい甘みで、だし要らずの美味しいスープが作れます。
ジャガイモと玉ねぎのスープパスタのレシピ
材料: サラダパスタ(細めのもの)、ジャガイモ、玉ねぎ、だし汁(または野菜スープ)、片栗粉
- サラダパスタを細かく折って、塩を使わずに柔らかく茹で、さらに細かく刻む(またはすり潰す)
- ジャガイモと玉ねぎは、みじん切りにするか、茹でてから細かく潰す
- お鍋にだし汁と2を入れて、ジャガイモが柔らかくなるまで煮る
- 最後に1を加え、水溶き片栗粉で飲み込みやすいようにとろみをつける
【離乳食後期(生後9〜11ヶ月頃)】パスタレシピ
離乳食後期は1日3回食に進む赤ちゃんが多くなってきます。パスタを、ママと赤ちゃんのお昼ご飯に活用してみませんか。大人用と赤ちゃん用のパスタでは茹で時間が異なりますが、赤ちゃん用のパスタをザルに入れて先に茹ではじめ、後から大人用のパスタを加えると、一つの鍋で茹でることも可能です。リゾーニならお米感覚でつかうことができるので、とても便利です。
離乳食後期のおすすめレシピとして、パスタと相性抜群の鶏肉を使ったマカロニと鶏肉のミルク煮のレシピをご紹介します。
マカロニと鶏肉のミルク煮のレシピ
材料: マカロニ、鶏むね肉(またはささみ)、人参、だし汁、牛乳(または粉ミルク)
- マカロニを塩を使わずに柔らかく茹でて、1〜2cmの食べやすい大きさに切る
- 鶏むね肉は皮の部分を取り除き、食べやすい大きさに切り、だし汁で柔らかく茹でる
- 人参は皮を剥き、食べやすい大きさに切り、柔らかく茹でる
- 鍋にだし汁と牛乳(または溶いた粉ミルク)を入れて火にかけ、1~3を加えて味をなじませる
【離乳食完了期(生後12〜18ヶ月頃)】パスタレシピ
離乳食完了期といえば、手づかみ食べがメインの赤ちゃんが増えてきます。パスタやマカロニは、赤ちゃんが手づかみで食べやすいメニューですので、練習に活用してみましょう。この時期のおすすめレシピとして、まずはオヤツにもできるサツマイモ入りきなこマカロニのレシピをご紹介します。
サツマイモ入りきなこマカロニのレシピ
材料: マカロニ、サツマイモ、きなこ、少量のだし汁(または水)
- マカロニを塩を使わずに柔らかく茹でて、必要に応じて食べやすい大きさに切る
- サツマイモの皮をむいて食べやすい大きさに切り、柔らかく茹でる
- ボウルに1と2を入れ、少量のだし汁を加えて潰しながら混ぜ、きなこをまぶしてあえる
最後は、パスタ料理の定番ミートパスタのレシピをご紹介します。ミートパスタは、赤ちゃんが喜んで食べる傾向があり、苦手な野菜を細かく刻んでコッソリ入れやすいため、ママの強い味方になるレシピです。
ミートパスタのレシピ
材料: パスタ、牛豚あいびき肉(または鶏ひき肉)、玉ねぎ、にんじん、トマト、野菜スープ、トマトケチャップ(ごく少量)
- 玉ねぎ、にんじん、トマトを細かく刻む(完了期はみじん切り程度)
- 鍋に野菜スープとあいびき肉、1を入れて煮込み、肉に火が通ったら、最後に風味付け程度にごく少量のトマトケチャップで味を調える
- パスタを3~5cmに折り、塩を使わずに柔らかく茹でる
- パスタをお皿に盛り、上から2をかける