母子分離不安の原因と対策に関する記事

母子分離不安って何?小学生は不登校に!幼児は?親の対策

母子分離不安って何?小学生は不登校に!幼児は?親の対策

母子分離不安が長引く原因は?病院での治療方法や、親離れを促す家庭での対応策などについて、詳しく解説します。

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母子分離不安とは?小学生は不登校の原因に!?親がすべき対策

大切に育ててきた我が子が、幼稚園や小学校に進んで親元から離れるのは、親として誇らしく、そしてやっぱり少し寂しい出来事ですが、子供によってはなかなかママと離れる事が出来ずに、園や学校に行くたびに泣いてしまう子もいます。

子供が母親を追い求める母子分離不安は、子供であればだれでも経験をすることですが、症状が強いと母親から離れることが不安になって、さまざまな体調不良を引き起こすだけでなく、不登校などの原因になることもあります。
今回は、子供の母子分離不安を解説しながら、子供の不安障害や治療方法、家庭での親のすべき対応などについて詳しくご紹介いたします。

母子分離不安とは

母親が大好きで抱きついている子供のイラスト

「母子分離不安」とは、子供が母親から離れることを嫌がったり、離れることの不安からさまざまな心身の不調を引き起こしたりしてしまう状態をいいます。小さな赤ちゃんがママの腕から離されてベッドに寝かされるのを嫌がって泣く、お出かけ前のママに子供がくっ付いてはなれない、そんな良く見かける光景がこの母子分離不安の状態です。

私たち人間はおよそ9ヶ月間を母親の子宮で守られて育ち、子宮から出ると一人で呼吸をして栄養を摂って生きていかなくてはいけませんが、初めのうちは栄養を母親からもらって、お世話をしてもらわなくては生きることができませんよね。すなわち、「母親から離される=体に危険が及ぶ」という生物的な本能から、生活の全てを母親に依存する小さな子供は本能的に母親から離れることを嫌う傾向があります。

「母親から離れられない」ことはいけないこと?

母子分離不安は程度の差こそあれ誰でも、私達親も経験してきたことです。自分が生きようとする生物的な本能に基づく行動ですから、小さな子供が母親から離れられないことは、ごく当たり前の行動で決して悪いことではありません

ですが、生物的に親いつか子供と別れなければなりません。そのため、子供は成長して「自分1人でも生きていける」と判断した時に、自分から親離れをすることが本能としてインプットされています。しかし、何らかの原因で母子分離不安が強くなってしまうと、なかなか親離れができなくなってしまいます。

すると、集団生活になじめず社会性を養うチャンスを逃してしまいますし、母親から離されまいと無意識に心身の不調を引き起こしてしまうなどの、不安障害に進行するケースもありますので注意が必要です。

母子分離不安になりやすい7つの原因

不安な顔をしている子供のイラスト

母子分離不安の症状が強いこと、長引くことの原因はさまざまですが、どれも特別な事件が原因で起きることではありません。子供の心はとても柔軟で、さまざまなできことを上手に受け流すことができる一方で、一つの出来事が強い印象で残ってしまい、母親から離れることに強い不安を覚えてしまうこともあるのです。

母子分離不安が起きやすい原因を7つご紹介しますので、参考にしてみて下さいね。

子供の気質

同じよう環境で育っても、母子分離不安が強い子もいれば、全く問題なく早いうちに母親から離れることができる子もいて、母子分離不安は生まれ持った気質によって強さや時期に違いがあらわれます。また、親の過干渉などよって長く母親に依存していたことで、気質としてはそれほど母子分離不安が強くない子でも、離れにくくなってしまうこともあります。

母親への依存不足

母親の病気や仕事のため、赤ちゃん期に母親と離れて生活をしていた子供は、母親に依存できる時期に十分に依存できず、愛情不足になり母子不安を強く感じる傾向があります。

不安そうな母親の様子

子供は基本的に自分の興味のあることを優先し、「面白い」と感じれば子供同士の集団にも進んで入っていけますが、この時に母親が不安な様子をしていると、母親を愛するあまり母子不安が強くなって、集団に入ることを拒否してしまうことがあります。

近親者との別れ

今まで一緒にいたおじいちゃんやおばあちゃんとのお別れや、可愛がっていたペットが亡くなったなどを経験すると「別れ」を強く意識してしまい、情緒が不安定になり、突然母親への依存を強くしてしまう子供がいます。ママは適切な対処をしてあげましょう。

兄弟の誕生

生まれたばかりの赤ちゃんが大好きな兄

兄弟が生まれたことをきっかけに、母親の愛情をとられるという不安から、母親への依存を深めてしまうケースも多いです。赤ちゃんに嫉妬して、無意識に意地悪をしてしまう子もいますので、ママやパパは子供が母子分離不安になりやすい状況であることを理解して対応しましょう。

発達障害

母親から離れることを嫌がり泣き叫んで抵抗する程のケースの中には、発達障害を伴う場合もあります。子供に発達障害がある場合は、専門家による療育や園や小学校との連携が必要となりますので、他にも思い当たり症状がある場合は、専門機関に相談しましょう。

転校や引越し

転校や引っ越し、入園、入学などの劇的な環境の変化を経験すると、慣れた環境との別離の不安から、母親への依存を深めてしまう傾向があります。大人でも環境の変化に戸惑うことはあるものです。ママは子供の不安を理解し、動揺したり不安を見せたりすることがないように対応しましょうね。

2歳~3歳から治療が必要?母子分離不安と母子関係の発達

長引く母子分離不安は厄介なものですが、そもそも子供が母子分離不安を持つことは子供が母親を信頼し、安全な存在であるという基本的安心感を獲得した証拠!この基本的安心感は、将来的に子供が自分を取り囲むさまざまな不安や困難に、自ら立ち向かっていく原動力になる大事なものなのです。母子分離不安が形成される幼児期の経過について、順を追ってみていきましょう。

母子分離不安のはじまり

歩き出す赤ちゃん

母子分離不安が始まるのは、赤ちゃんが歩くことができるようになる9~18ヶ月頃です。この時期はそれまでベッドの周りだけだった自分の世界を広げていく大事な時期ですが、興味があって手を伸ばす一方で、知らないもの、慣れない物が不安で、「守ってもらいたい」と強く母親に依存しています

この時期の赤ちゃんは、ご機嫌でおもちゃを使って一人で遊んでいたかと思えば、次の瞬間には母親を求めて泣いてしまうということを繰り返しますが、これはいつでも安心して迎え入れてくれるという母親をベースに、自分の行動範囲をドンドン広げていくためのプロセスです。

母親にとってもまだまだ可愛い我が子と一緒にいたい時期ですから、子供をたっぷりと甘えさせ、安心させてあげながら、成長を見守っていきましょう。

母子分離不安が高まる時期

歩くことにすっかり慣れ身体機能が発達する生後18~24ヶ月の子供は、メンタル面でも大きく成長し、自分と他人という意識を持つようになり、一時的に母子分離不安が強くなります。これは、子供が今まで当たり前のように思っていた母親との一体感に疑問を抱くようになり、母親と自分は違うのだという意識を持ち始めた証拠で、親離れの一歩となる大事なプロセスです。

自分という存在を意識する一方で、まだまだ体が小さいことで思い通りにならないことが多く、その不安から母親への執着や甘えがひどくなるのですが、ここで甘えを拒否してしまうと、子供の心は深く傷つき、これまで培ってきた親子の信頼を損なってしまいます

この時期の子供は何かと母親にまとわりつく一方で、ケロッとお友達と楽しく遊んで母親の干渉を嫌がるという、一見矛盾した行動をとりますが、子供に振り回される必要はありません。必要のない時には手を出さない、子供が求めたときには十分に甘えさせるという態度で、たくさんの愛情を示してあげましょう。

母子分離不安が落ち着く時期

一人で遊ぶ子供のイラスト

一般的に生後25~36ヶ月になると、子供の母子分離不安は落ち着き、自ら母親から離れて楽しくお友達などの集団で長い時間を過ごすことができるようになります。これは、これまでの成長を通して子供の心の中に「母親=絶対的に信用ができる相手」だというイメージがきちんと刻まれた証拠で、子供はこういった信頼をベースに、母親に依存しなくても自分の力を試していく自信を身に着けていくのです。

母親との良い関係が築けたことで、母親に対する依存や甘えは徐々に減っていきますが、まだまだ母親が恋しい年ごろなので、子供が甘えてきた時にはしっかりと受けとめ、甘えさせてあげましょう

幼稚園や保育園の不登園と母子分離不安

一般的に幼稚園や保育園に入る3歳前後には、母子分離不安が落ち着いていることが多いのですが、いつまでも園になじめず、朝送っていくと泣いて母親の後追いをするなど、園への入園をきっかけに母子分離不安が強くなってしまうことは多いですよね。

幼稚園などの大きな集団に入ることは、子供にとって大きな環境の変化です。「子供を甘やかしたら、集団に慣れなくなる」と考えて、むやみに子供を突き放す必要はありません。子供は園の中でどのように行動をしていいのかわからずに大きな不安を抱えていますし、頼れる母親にすぐに会えない状況でとにかくパニックになりやすいので、子供が甘える場合はしっかり甘えさせてあげましょう

こういった入園にともなう母子分離不安の高まりは一時的なもので、少し時間がたてば集団での生活の楽しさに興味を引かれて、自然に母親への依存も和らいでいきます。程度の差こそあれ、入園児の母子分離不安はどの子も感じることですので、決して怒らず、暖かく子供の心の成長をサポートしてあげて下さいね。

小学生の不登校と母子分離不安

腹痛の子供のイラスト

母子分離不安の症状で一番わかりやすいのは、母親から離れることを嫌って大声で泣き叫ぶ姿ですが、ただ抵抗しただけでは母親が離れていってしまうということを学ぶと、子供の身体には次のような自律神経系の症状が多くなります。

  • 頭痛
  • 腹痛
  • 吐き気

また、家族にとってもちょっと困った行動も起こしやすくなります。

  • 赤ちゃん返り
  • 執拗な母親への甘え
  • お友達に手を出すなどの乱暴な行為
  • おねしょやおもらし

少し年齢が進んで小学校に入る時期まで強い母子分離不安が残ってしまうと、身体的な症状だけでなく集団になじめない行動が多くなり、不登校になるケースも多いので注意が必要です。

  • うつがひどい
  • 無気力になりがち
  • 授業に集中できない

母子分離不安の症状は幼児期から継続して小学生の時期まで続くケースもありますし、幼児期は症状が顕著でなくても、小学生期に急に症状が現れるなど、さまざまな発症形態がありますが、何らかの母親から離れない症状がみられる場合には早期に適切なケアをしていく必要があります。症状が見られないからと「自分の子供は大丈夫」と思い込まず、子供の精神的な発達を見守っていきましょう。

大人の母子分離不安

母子分離不安は幼少期だけのものと思われがちですが、実は大人になってもこの不安から抜け出せず、さまざまな体の不調に苦しむ人もいます。なかには何かのきっかけで母子分離不安を引き起こした後、母親という依存の対象を夫や子供に移して離れられなくなる、分離不安障害に進展してしまうケースもありますので、注意が必要です。

大人が母子分離不安を抱え込む原因としては、幼児期に母親と離れて生活することを余儀なくされたなど、充分に母親に依存できなかったことなどが考えられます。不安を取り除くためには、原因をしっかり特定することが大事ですので、周りのサポートを受けながら不安が起きる原因をしっかり特定して改善することが必要になります。

母子分離不安への治療

医師と相談するお母さんのイラスト

母子分離不安の多くは自然に改善されていきますが、症状が強く長引いてしまい、学校に行けないなどの生活に支障がある場合には、学校の先生やスクールカウンセラーに相談して、子供の治療に慣れた心療内科などの専門医を紹介してもらうといいでしょう。

母子分離不安は決して異常なものではありませんが、症状がなかなか改善されないと成人して自立した生活を送る時に支障が出てしまうリスクがありますので、医師の指導のもとで治療をしておくことをオススメします。

母子分離不安の診断は、本人や家族などから話を聞き、身体の病気の有無などの検査もして総合的に行います。症状が重い場合は薬物による治療をすることもありますが、子供の母子分離不安の場合は、次のような治療で症状の改善を目指していきます。

遊戯療法

3~12歳までの子どもを対象として、遊びを通してコミュニケーションや表現の仕方を学び、論理的な思考を身に着けていくことを目的とした療法です。これによって、子供は気持ちを表現できずため込んだストレスや不安を表現することを覚えます

認知行動療法

少しずつ母親から離れる訓練をすることで、不安を取り除いていく療法です。それまで自分の受け止め方や考え方で不安な状態においこんでいただけであることを学び、バランスをとって心の状態を作ることで、ストレスや不安を溜めにくくします

家族療法

本人だけでなく家族も療法の対象に広げ、家族関係の改善や両親のトレーニングをしながら、子供の依存を解きほぐすことを目的とした療法です。子供が母子分離不安になると親は心配ですが、家族は本人の訴えに感情を交えずに対応することが必要になります。

母子分離不安を防ぐ8つの親の対策

可愛い、可愛い我が子だけれども、いつまでも母親から離れないのでは、自分自身の人生を歩んでいくことはできません。子供の母子分離不安が強い場合の家庭での対応方法を8つご紹介しますので、親子で自然な自立を促していきましょう。

子供を突き放すことはやめましょう

子供が大きくなっても母親を求めることには、子供なりの理由があります。母親から離れる不安を取り除くためには、「お母さんならいつでも自分を理解して、愛してくれる」という自信を養うことが必要です。子供が不安に負けない自信を養うために、甘えてくる子供を突き放すことはやめて、受け入れてあげましょう。

子供が求めた時は愛情を示しましょう

仲がいい親子

子供が愛情を求めて甘えたときに、「もう大きいんだから」と母親に拒否されると子供の愛情は満たされず、さらに不安が大きくなってしまいます。「大きくなって甘えさせては母親離れができない」と考える必要はありませんので、子供が母親を求めるときには、暖かく愛情を示してあげましょう。

子供の感情に共感しましょう

母子分離不安のある子供は、何故自分が母親を求めるのか、何故不安なのかを自分でも理解できず、葛藤をしています。母親が「いいんだよ、わかるよ」と共感し態度で示してあげることで、子供のメンタルが落ち着き自分の不安と向き合う勇気を奮いたたせることができます。子供の感情や気持ちに日々共感することを心がけましょう、

母親任せにするのはやめましょう

母子分離不安が強い子供は、母親への依存が強く母親は大きな負担を抱えてしまいます。「子供が求めるのは母親だから」と考えず、父親も積極的に育児に参加して、夫婦で一緒に大切な子供の不安を取り除くことを心がけていきましょう。

園や学校と連絡を密にしましょう

子供が幼稚園や保育園、小学校に通っている場合には、保護者同伴の通学など集団生活においても子どもに対する柔軟なケアが必要になります。家庭での子供の様子や症状などは先生方やスクールカウンセラーと共有し、一緒に対処していきましょう。

前向きに治療を受けましょう

母子分離不安で子供に手がかかると、「どうしてうちの子だけ…」と後ろ向きになってしまいますが、子供の不安は専門的なケアや治療が良い効果を発揮することも多いです。親が前向きに治療に向き合えないと、子供も治療を受け入れることが難しくなってしまうので、親は治療を否定せず、子供の治療に同行するなどして、積極的に向き合っていきましょう。

子供を休ませてあげることも大切です

登校中の小学生

「むやみに学校を休ませると、登校拒否になってしまうかも…」と不安に思って、子供が嫌がっているのに心を鬼にして学校に送り出すご両親も多いのですが、「僕が嫌いだから、無理に学校に行かせるんだ」と無理をさせたことで子供の不安を逆にあおってしまいます

子供が不安から解放されれば、子供は自然と学校に行くことができるようになりますし、学校に行くことに遅いも早いもありません。子供が不安を抱えて母親から離れられない場合には、子供の気持ちを優先させて、休ませてあげることも大事だと覚えておきましょう。

親の子供の依存も見直しましょう

子供の母子分離不安が強く、長引いてしまうのにはさまざまな理由がありますが、親はいつまでも子供のそばにいてやることはできません。子供を傍において守ることも愛情なら、一人で歩いていけるように手を放してあげることも、親の愛情です。

子供の成長にあわせて子供に過剰に干渉することをやめ、徐々に子供が母親から離れられる環境を整えてあげましょう。

親離れを強要せずに母子分離不安と向き合いましょう

子供が大きくなってもなかなか母親から離れられないことは心配ですし、自分にとっても負担が減らず、ママもイライラしてしまいがちですが、一番大事なのは、母親から離れたくないという子供の気持ちです。

子供が母親から離れないということは、子供がまだまだ母親を必要としている、とても愛情を寄せて信頼している証です。子供をむやみに突き放すのではなく、いつでも振り返れば自分がいることをしっかり伝えて、子供の自立を促していきましょう。

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この記事を書いたライター
波多野愛子

波多野愛子

第一子から15年間保育園に通い続け、まだまだ記録更新中です!