これってマタニティブルー?妊娠中のイライラ/不安の原因と解消法
妊娠が発覚し、嬉しさを感じると同時に不安を感じる女性は多く、赤ちゃんが生まれるという人生の一大イベントに、これからどうなるのか楽しみな反面、心配事をたくさん抱えてしまうことも少なくありません。
子育てへの不安や心配が大きくなってしまったり、幸せな時期のはずなのに旦那さんとの喧嘩が増えてしまったり…マタニティブルーは妊娠中の女性なら誰にでも起こりうる症状です。
精神的なものと思われるかもしれませんが、マタニティブルーには妊娠中の身体の変化が大きく関わっています。
今回は、マタニティブルーで妊娠中にネガティブになってしまう原因と解消法についてご紹介していきます。
マタニティブルーって何?
マタニティブルーとは、つわりで苦しむ妊娠初期や、大きなおなかが大変な妊娠後期、親としての自覚が本格的に芽生える産後直後などに情緒不安定に陥ってしまうことです。
体調が安定してくる中期は落ち着いていることが多いようですが、後期になるとまた復活してくることも少なくないようです。
赤ちゃんを育てることへの不安から自信を失ったり、パートナーである旦那さんの理解を得られずにイライラしたり、すぐにネガティブになったりといった症状が表れます。
マタニティーブルーには人それぞれに様々な症状がありますので、出産前後で以前と自分とは違う、何か変な気がする、と思ったらマタニティーブルーの可能性があります。
マタニティブルーは妊娠をすると誰にでも起こりうることで、元々の性格なども特には関係がなく、妊娠前にポジティブな性格だったという方でも陥るケースもあるようです。
「自分が、産まれてくる赤ちゃんのこと、ママになるということをしっかり考えている証拠!」と捉えて、あまり深刻に考えないようにしましょう。
マタニティブルー診断!あなたはいくつ当てはまる?
妊娠してからなんだかおかしい、気分が落ち込んでしまう、やたらとイライラしてしまうなどの症状があれば、マタニティブルーになっているのかもしれません。
次の項目でいくつ当てはまるか、その数を数えてみましょう。
あなたのYesの数は個です。
0個の場合
マタニティブルーの症状は出ていないようです。ただし出産直後~4週間ほどはマタニティーブルーの症状が出る恐れがありますので、チェック項目のような症状が訪れたら体からのSOSサインと捉えて自分を追い詰めないようにしましょう。
1~3個の場合
マタニティブルーになっている可能性は低いですが、「こういう症状が出る可能性もある」と知っておくことも大切です。
3~5個の場合
マタニティブルーの症状が出ているようです。無理をせずに、ゆっくりとリラックスするなど、下記の解決法を試して改善していきましょう。
8個以上の場合
マタニティブルーである可能性が高いようです。
心身共に疲れ切ってはいませんか?生活に支障をきたしていませんか?辛い時は我慢せずに、検診の時に相談したり、専門医に相談に行くことも考えましょう。
マタニティブルー5つの原因
妊娠中の女性、出産直後の女性であれば、誰もがなってしまう可能性があるマタニティブルー。その原因とは一体なんなのでしょうか?
妊娠中にマタニティブルーになる原因を挙げていきます。
1ホルモンバランスの乱れ
妊娠中は、黄体ホルモンであるプロゲステロンというホルモンが増えるのですが、プロゲステロンは子宮内を安定させてくれる役割があると同時に、イライラしたり気分が沈んだりといった精神的に不安定な状態を引き起こしてしまう傾向にあります。
このホルモンバランスの乱れこそが、マタニティブルーが妊娠中の女性を苦しめている要因のひとつとされているのです。
2ストレス
妊娠をすると、赤ちゃんに会える楽しみの反面、制限されることもできてストレスがたまります。
厳しい体重管理やお酒が飲めないなどといった様々な制限や、おなかが大きくなってきて思うように動けなくなることもストレスにつながっていくことになります。
仕事をしているママの場合、最近社会問題にもなっている「マタハラ」でストレスが溜まり、マタニティブルーになってしまうこともあるようです。
3体調不良
妊娠によって、今までに経験したことがないような体調不良を経験することも少なくありません。一日中、船酔いを起こしているようなつわりや、おなかが出てくると腰痛などにも悩まされます。
また、頭痛や貧血など、妊婦のマイナートラブルに悩まされて、マタニティブルーになってしまうこともあります。
4プレッシャー/孤独感
おなかに赤ちゃんがいるとわかった時から、ママは知らないうちにプレッシャーを感じてしまいがちです。
妊娠中は「元気な子を出産しなくてはいけない」、産後は「この子をきちんと育てなければいけない」、そんなプレッシャーを感じてしまう自分に対して「こんな自分で、きちんと子育てできるのかしら?」という不安を抱き、マタニティブルーに陥ってしまいます。
今まで働いていた女性の場合、仕事をやめたり休んだりすることで今までと違う環境になり、一人で過ごすことが多くなると無性に孤独を感じてしまうこともあります。
5夫への不満
「私は妊娠中で色々制限をされても頑張っているのに、あの人は毎晩飲み会で遅く、全然気持ちもわかってくれない」「つわり、体調不良を気遣ってくれない」など、夫へのイライラが積み重なった結果、マタニティブルーになることも少なくありません。
男性は妊娠したからといってすぐにパパとしての自覚を持てるとは限らず、赤ちゃんに対する温度差を感じてガッカリするママが多い一方、旦那さんから見ても、いつもとは様子が違う奥さんに戸惑ったり、お互いがイライラしてけんかになってしまったりということも珍しくありません。
「このままじゃやっていけない、ゆくゆくは離婚よ!」と怒るのではなく、「今はイライラしやすく精神的にも不安定になりやすい時期である」という自覚を持つということはもちろん、パートナーにも歩み寄って理解してもらうことが大切です。
マタニティブルーはいつまで?
マタニティブルーは妊娠初期と後期に起こりやすいとされています。中期は安定しているので比較的マタニティブルーになりにくいと言われていますが、一度落ち着いたら繰り返さないというわけではないようです。
産後マタニティブルーの場合は、産後1~2週間を過ぎるとホルモンの状態が妊娠前に戻っていき、症状が落ち着いてくる人が多いとされています。
産後一か月を過ぎても気持ちがふさぎ込んだままで、赤ちゃんのお世話や家事ができず、生活に支障をきたすような場合は決して無理をせず、担当の産科医との相談や、心療内科などの専門医のカウンセリングを受けることも前向きに検討しましょう。
マタニティブルーを解消する3つの方法
マタニティブルーになっていると感じたときは、不安やストレスを上手に解消していくことが重要です。
辛い気持ちが少しでも軽くなるようなマタニティブルーの解消方法をご紹介します。自分にできることから地道に実行してみてくださいね。
1一人で抱え込まない
妊娠中のママの中には「これから子育てをしっかりと頑張っていかなくてはいけない」というプレッシャーを自分の中で抱え込んでしまっている方も多いもの。
旦那さんは男性で、どうしても理解のない部分が出てくる場合もあります。ここは友達や実母、姉妹、経験豊富な先輩ママや同時期に妊娠しているママを頼るのが正解です。
また、出産に関わる悩みは抱え込まず、担当の先生や助産師さんとこまめに相談することも大切です。妊娠中の不安な気持ちやストレスは、誰かに打ち明けて解消しましょう。
周囲の人間に言いにくい悩みは、インターネットの掲示板などに書き込むと共感してもらえたり、アドバイスがもらえたりするので、自分の気持ちを理解してもらうのに活用してみるとよいでしょう。
2息抜きの時間を確保する
「私はこの子のママになるのだから…」と、何もかもを我慢していてはストレスが溜まってしまう一方です。たまには妊婦であることを忘れて、好きなものを好きなだけ食べる日や、家事の手を抜く日を作ってみてはいかがでしょうか。
好きなだけ食べる日も、一日限定にすれば急な体重増加や体調の悪化を防いで身体への負担も軽くできますし、精神的負担を減らすことにもつながります。
自分にご褒美をあげるつもりで、定期的に自由に過ごし、上手にリフレッシュしていきましょう。
3適度に無理のない範囲で運動をする
妊婦だからといってずっと家に引きこもっていては、余計に気分も落ち込んでしまいます。マタニティブルー対策法のひとつとして、適度に体を動かすことも効果的です。
妊娠中にできるストレッチや、近所を軽く散歩するだけでも気持ちが変わってきます。マタニティヨガの教室などもありますので、担当の医師から運動の許可が下りた時点で、妊娠中の運動の一環として取り入れてみてはいかがでしょうか。
教室への参加を通じて、同じ状況のママ友を作るキッカケにもつながりますよ。