離乳食のかつおレシピに関する記事

『離乳食のかつおはいつから?効能は?賢く元気になるレシピ』

離乳食でかつおはいつから食べられるのでしょう?様々な健康効果を秘め、春や秋の食卓を彩るかつお。早く赤ちゃんに食べさせてあげたいですね。与え始める時期やアレルギー、与え方、調理時の注意点を分かり易く解説し、離乳食段階別にレシピをご紹介します。

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離乳食のかつおはいつから?中期・後期別の進め方、ヒスタミン中毒予防とレシピを解説

離乳食で魚をスタートする時期は、白身魚から順に進めることが基本です。しかし、かつおは赤身魚なのか青魚なのか、いつから与えるのが適切なのか、情報が様々で悩む親御さんも多くいらっしゃいますね。

かつおは、赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素が豊富に含まれている食材です。しかし、鮮度の管理を誤るとヒスタミン中毒のリスクもありますので、正しい知識を持って進めることが大切です。

そこでこちらでは、離乳食でかつおを開始する時期やかつおの栄養素、特に注意すべきヒスタミン中毒の予防法、調理方法、冷凍保存方法、そして離乳食の段階別レシピなどをご紹介します。ぜひ参考にしていただき、離乳食にかつおを取り入れてみてください。

魚介類で注意したいヒスタミン中毒とアレルギー

離乳食で初めての食材を与える時に、親御さんが最も心配されるのが食物アレルギーではないでしょうか。特に、かつおなどの魚介類を食べた後に、アレルギーに似た症状が現れることがあります。しかし、それは食物アレルギーとは異なる別の原因である可能性もあります。

ヒスタミン中毒とは?食中毒の予防と対処法

かつおやマグロ、サバなどの赤身魚を食べた後、食後すぐから30分程度で現れる顔や耳、口周りの赤み、発熱、じんましんなどのアレルギーに似た症状は、実は魚に含まれるヒスタミンによる食中毒(アレルギー様食中毒)であることが多いです。これは、食物アレルギーではなく、ヒスタミン生成菌という細菌による食中毒です。

かつおやサバ、マグロなど赤身の魚の筋肉には、アミノ酸の一種であるヒスチジンが多く含まれています。魚が常温で放置されるなど不適切な管理をされると、このヒスチジンを毒性の高いヒスタミンに変えるヒスタミン生成菌が繁殖し、それを食べることでヒスタミン中毒を引き起こします。

ヒスタミン中毒を予防する重要ポイント

  • 低温保存を徹底する: ヒスタミン生成菌は15℃以上の温度で増殖が活発になります。魚を購入したら常温に放置せず、すぐに冷蔵庫(または冷凍庫)で保管しましょう。
  • 鮮度の良いものを選ぶ: ヒスタミンは水揚げ後から増え始めるため、新鮮なものを選び、購入後できるだけ早く調理しましょう。
  • エラや内臓を速やかに除去する: ヒスタミン生成菌はエラや内臓に多いため、魚を丸ごと購入した場合はできるだけ早く除去しましょう。

一度生成されたヒスタミンは加熱しても分解されませんので、調理済みの離乳食であっても食中毒への注意が必要です。離乳食を与えた後にアレルギーに似た症状が出たとしても、まずは落ち着いて対応しましょう。

ヒスタミン中毒の症状は、通常6~10時間程度で改善することが多いと言われています。しかし、赤ちゃんの様子に心配な変化が見られた場合は、自己判断せずに早めに医師に相談しましょう。

また、離乳食でかつおなどの赤身魚やアジなどの青魚を初めて食べさせる日は、新しい食材と一緒に与えないようにしましょう。複数の食材を同時に試すと、ヒスタミン中毒なのか、新しい食材による食物アレルギーなのか区別がつきにくくなってしまうためです。

かつおを離乳食に使う時期と進め方

離乳食に魚を取り入れる順番は、一般的に白身魚 → 赤身魚 → 青魚の順で進めるのが望ましいとされています。これは、魚の硬さと脂質の含有量が関係しています。

  • 白身魚(例:鯛、ひらめ): 身が柔らかく、脂質が少ないため、離乳食初期から取り入れやすいです。
  • 赤身魚(例:かつお、まぐろ): 加熱すると身が締まりやすくなるため、白身魚に慣れた離乳食中期からが目安です。
  • 青魚(例:アジ、イワシ、サバ): 脂質が多く、魚独特の風味もあるため、離乳食後期からが目安です。

離乳食でかつおはいつから?中期からOK

かつおやマグロは、背中の皮が青っぽいですが赤身魚に分類されます。離乳食でかつおを食べさせ始める時期は、白身魚や鮭などの他の魚に食べ慣れてから、離乳食中期(生後7〜8ヶ月頃)にスタートするとよいでしょう。離乳食中期から開始するツナ缶(水煮)の原材料も、かつおやマグロであることが多いので、過度に心配する必要はありません。

ヒスタミンの元となるヒスチジンの含有量は、かつおやマグロなどの赤身魚に多く含まれているため、ヒスタミン中毒のリスクは白身魚よりも高くなります。しかし、鮮度管理と与え方、食後の様子に注意すれば、中期から与えることができます。

栄養たっぷりの優等生!かつおの栄養

かつおは、赤ちゃんの成長に役立つ栄養素が豊富に含まれた優秀な食材です。春はさっぱりとした初鰹、秋は脂ののった戻りかつおが旬となります。旬のかつおの美味しさと栄養を離乳食に取り入れてみましょう。

離乳食でかつおを取り入れる際に特に注目したいのが、脂質に含まれる不飽和脂肪酸です。かつおには、ドコサヘキサエン酸(DHA)やエイコサペンタエン酸(EPA)が豊富に含まれています。これらの脂肪酸は、赤ちゃんの神経機能や視機能の発達をサポートする重要な栄養素です。

さらに、かつおの血合いにはビタミン・ミネラル類が豊富に含まれています。中でも鉄分が多く、離乳期に不足しがちな鉄分の補給に役立ちます。その上、かつおは高タンパク質であるため、赤ちゃんの身体づくりを支える大切な働きをしてくれるなど、成長に欠かせない栄養素がたっぷり詰まった食材なのです。

離乳食に使うかつおの調理方法

かつおの刺し身やたたきは使える?

かつおを離乳食として与える際は、赤ちゃんは抵抗力が弱いため、刺身など生で与えるのは避けましょう。必ず下ゆでしたり、火を通してからあげるようにしてください。

刺身として与えるのは、3歳頃までは控える親御さんが多いです。特にかつおはヒスタミン中毒の危険性もあるため、生で与える際は十分に注意が必要です。

かつおのたたきは、表面を炙っているため焦げ目があり、赤ちゃんには硬く、苦みや香りが強くて食べにくい場合があります。できる限り、刺し身用の柵など、生の新鮮なかつおを選んで調理することをおすすめします。

もし親御さんのたたきを取り分ける場合は、焦げ目の部分をしっかり取り除いてから、必ず中までしっかり加熱調理してくださいね。また、たたきにはニンニクやネギなどの薬味が添えられていることが多いので、薬味がのっていないものを選び、香りがうつっていない部分を使って調理するようにしましょう。

離乳食のかつおだしへの対応

赤ちゃんの腎臓は未発達なため、離乳食の味付けに塩分を使いすぎるのは注意が必要です。そこで、かつおの旨味が凝縮されたかつおだしを離乳食に利用することで、味付けに必要な塩分量を抑えながら、素材のおいしさを引き出すことができます。

かつお以外にも様々なだしを上手に摂り入れ、離乳食を美味しく作ってあげましょうね。

離乳食のかつおだしアレルギーの考え方

一般的に、魚アレルギーがある場合でも、かつおだし(鰹節を煮出した汁)の除去は必須ではないとされています。これは、だしを取る過程でアレルゲンとなるタンパク質が減少し、アレルギー反応が起こりにくくなるためです。極端な除去は食生活の質や栄養バランスを偏らせる可能性があります。

もし赤ちゃんがかつおだしでアレルギー症状を示した場合や、魚アレルギーの診断を受けている場合は、自己判断で除去せず、必ず医師や管理栄養士に相談し、適切な対応方法を確認しましょう。

離乳食のかつおの冷凍保存方法

かつおなどの魚は、鮮度が落ちやすい食材です。離乳食として使用する場合、できるだけ買って来たその日のうちに調理して食べきるのが理想的です。

どうしても残ったかつおを冷凍保存したい場合は、ヒスタミン中毒の原因となる細菌の増殖を防ぐために、魚を常温に放置せず、すぐに以下の手順で冷凍保存しましょう。

<かつおの冷凍保存方法>

  • 生のまま冷凍するのではなく、必ず下ゆでして火を通しましょう。
  • 下ゆでした身をほぐし、月齢に合わせた状態(ペースト、ほぐし身など)にします。
  • 使いやすい分量に小分けしてラップに包み、さらに冷凍用保存袋に入れて密封して冷凍しましょう。
  • 冷蔵庫で長時間保存するのは避け、冷凍した場合でも1週間を目安に早めに食べきりましょう。
  • 一度解凍したものを再冷凍するのは避けましょう。

【離乳食のかつお】段階別おすすめレシピ

「かつおといっても刺し身やたたきしか思い浮かばない…」という親御さんに、こちらでは離乳食でも美味しく食べられるかつおのレシピをご紹介します。

離乳食でかつおを調理する時は、下ゆでして身を細かくほぐすと、缶詰のツナのように手軽に使えます。また、生のまますり潰すと、お肉のように様々なアレンジが可能です。ハンバーグやつみれなど、レシピの幅を広げてみてください。

【離乳食中期(生後7〜8ヶ月頃)】かつおレシピ

離乳食中期に入って白身のお魚に慣れてきたら、かつおにトライしてみましょう。かつおはクセがないので調理しやすい魚です。親御さんの刺し身用の柵から、一切れ取り分けて使うと手軽ですね。

かつおを与え始める時は、しっかり下ゆでした身をほぐし、とろみをつけて、少量ずつ様子を見ながら与えるようにしましょう。

こちらでは、下ゆでしたかつおを使ったかつおの柔らか煮のレシピをご紹介します。

かつおの柔らか煮のレシピ

材料:かつお(刺し身用)1切れ、かぼちゃ10g、さつまいも10g、だし汁1/2カップ、水溶き片栗粉(片栗粉小さじ1/2程度)

  1. かつおを茹でて、パサつきが残らないように細かくほぐす
  2. かぼちゃとさつまいもをサイコロ状に切り、柔らかく茹でて、粗く潰す
  3. だし汁で1と2を煮て、最後に水溶き片栗粉でとろみをしっかりつける

【離乳食後期(生後9〜11ヶ月頃)】かつおレシピ

後期になると指先を使って食べる手づかみ食べを始める時期ですね。手づかみ食べは、食への興味だけでなく、五感を鍛え、自立心を育む上でも大切です。積極的に取り組ませてあげましょう。

こちらでは、手づかみ食べにおすすめのかつおのお焼きのレシピをご紹介します。じゃがいもをすりおろして入れることで、もちもちの食感が出ます。中に入れる野菜は、ご家庭にあるあまり野菜で構いません。細かく切って入れて作ってみてください。

かつおのお焼きのレシピ

材料:かつお刺し身2切れ、じゃがいも1個、にんじん1/3本、キャベツ1/2枚、片栗粉大さじ1

  1. じゃがいもをすりおろして水分を軽く切る
  2. かつおと人参をフードプロセッサーやすり鉢ですりつぶす(またはみじん切りにする)
  3. キャベツを千切りにして、食べやすいように細かく刻む
  4. 2に3を混ぜる
  5. 4に1と片栗粉を入れて混ぜ合わせる
  6. 熱したフライパンに薄く油をひき、丸めて両面に焼き色がつくまで焼く

もう一点、かつおの豆腐ハンバーグのレシピもご紹介します。フードプロセッサーを使うとあっという間にできる、栄養満点の一品です。まるでお肉を食べているような美味しさなので、親御さんも一緒に食べて栄養補給をしましょう。

かつおの豆腐ハンバーグのレシピ

材料:木綿豆腐100g、かつお(刺し身用)100g、玉ネギ1/4個、にんじん1/2本、全卵1/2個、小麦粉大さじ2

  1. 木綿豆腐をキッチンペーパーなどで水切りしておく
  2. 玉ネギと人参をみじん切りする
  3. かつおをフードプロセッサーでミンチ状にする
  4. 木綿豆腐を手でつぶしながら3に混ぜ、2と小麦粉、全卵を入れてこねる
  5. 熱したフライパンに薄く油をひき、中までしっかり火が通るように両面に焼き色がつくまで焼く

【離乳食完了期(生後12〜18ヶ月頃)】かつおレシピ

完了期になると食べる食材も増えてきますし、大人の食事を食べる練習をする時期でもあります。ただし、油断は禁物です。大人と全く同じものを食べられるわけではないので、薄味にしたり、食べやすい大きさにカットしたりと、ちょっとした工夫が必要ですよ。

こちらでは、大人も一緒に美味しく食べられる、かつおをすり潰してつみれにしたかつおのつみれ汁のレシピをご紹介します。フードプロセッサーを使うと簡単に調理できます。味噌の風味がかつおの臭みを消してくれるので、赤ちゃんもパクパク食べてくれるようになります。

かつおのつみれ汁のレシピ

材料:かつおの切り身2切れ、にんじん1/4本、玉ねぎ1/4個、だし汁1カップ、片栗粉適量、味噌大さじ1/2(調整)

  1. ニンジンの半量をすりおろす
  2. もう半量のにんじん(および玉ねぎ)をみじん切りにする
  3. かつおの切り身をすりつぶし、1と片栗粉を入れて混ぜ、つみれのタネを作る
  4. だし汁を沸かし、団子状にしたタネと切った野菜を入れて火を通す
  5. 最後に、火を止める直前に味噌を少量溶き入れる(赤ちゃん用は少量で味付けを調整)

次は、かつおフレークのレシピをご紹介します。残ったかつおで、かつおフレークを作ってみませんか。ご飯に混ぜ、小さく丸めておにぎりにすると、赤ちゃんも食べやすくなりますし、おやつにもぴったりです。最後にほんの少しだけしょうゆを加えて、味にアクセントをつけるのがポイントです。

かつおフレークのレシピ

材料:かつおの切り身50g、しらす20g、しょうゆ少々

  1. かつおの切り身を沸騰したお湯で下ゆでして、細かくほぐす
  2. 熱したフライパンに1と塩抜きしたしらすを入れ、水分を飛ばすように炒める
  3. 最後に、風味付け程度にごく少量のしょうゆを入れる

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