離乳食のチンゲン菜は旬を美味しく食べられる緑黄色野菜!
離乳食におすすめの中国野菜の定番、チンゲン菜。10~11月の秋が旬ですが、今ではハウス栽培の青梗菜が一年中スーパーで見られるようになりました。
種をまいてから20~30日で食べられるようになりますので、ベランダでの家庭菜園にもおすすめの緑黄色野菜です。
こちらでは、チンゲン菜はいつから食べられるか、食物アレルギーへの注意、健康効果や選び方などの疑問から、赤ちゃんが美味しく食べられる段階別の離乳食レシピまで、チンゲン菜を使った離乳食作りのあれこれをまとめてご紹介します。
離乳食にチンゲン菜はいつから?初期からOK
チンゲン菜は離乳食の初期から与えることができます。ただし、繊維が多く含まれているので、初めは葉先をすり鉢ですりつぶして裏ごしするなど下ごしらえをしてから与えます。ほうれん草や小松菜などを与えた後、離乳食に慣れてきてからチンゲン菜を与えてみましょう。
離乳食にチンゲン菜の茎はいつから?後期からがおすすめ
茎の部分は食物繊維が多いため、飲み込む練習をする初期や、初めて噛む練習をする中期にはおすすめできません。あまり焦って離乳食を進めてしまうと、赤ちゃんが不快に感じて食べなくなることがあるので、噛むことに慣れてきた後期から与えるとよいでしょう。
最初に茎を与える時は、小さく切って、しっかり煮て柔らかくしてから与えるようにしましょう。
チンゲン菜に含まれる赤ちゃんに嬉しい2つの栄養素
チンゲン菜は栄養たっぷりの野菜。ビタミン類が豊富で、ミネラルもたっぷり含まれている栄養満点の食材なのです。赤ちゃんの離乳食に取り入れて、冬を乗り切る丈夫な体作りをしましょう。こちらでは赤ちゃんが離乳食で食べると嬉しい健康効果をご紹介します。
1β-カロテン
チンゲン菜には非常に多くのβ-カロテンが含まれています。茹でたチンゲン菜のβ-カロテン含有量は10gに260μgとたっぷり。
β-カロテンは不足するとビタミンAに変換される栄養素ですので、ビタミンAのように過剰摂取による健康被害もほぼありません。
β-カロテンには粘膜を正常に保つ働きなどがあますが、熱に強く油に溶ける脂溶性のビタミンなので、離乳食でも一緒に調理すると吸収力が高まりますので後期以降は炒め物などにするとよいでしょう。
2ビタミンK
チンゲン菜に含まれるビタミンKは、新生児の頃に飲ませたK2シロップと同じ働きをします。
ビタミンKには傷口の血液を凝固させる働きがあり「止血のビタミン」とも呼ばれています。
さらにカルシウムを骨に沈着させる働きがあるので、成長期の赤ちゃんには欠かせない栄養素。チンゲン菜はカルシウムも含んでいるので、離乳食にピッタリの野菜です。
ビタミンKの一日の摂取目安は6~11ヶ月で7μg。1~2歳で60μg。茹でたチンゲン菜10gには12μgが含まれていますので、離乳食にチンゲン菜を上手に活用し、ビタミンKをしっかりと摂らせてあげましょう。
離乳食のチンゲン菜の選び方や下ごしらえ
味付けが薄い離乳食では、より甘みの強い新鮮な素材選びが大切!ただし、新鮮なチンゲン菜でも離乳食向きの柔らかい種類がありますので、可能であればそちらを選んだ方がより赤ちゃんが食べやすいでしょう。
また、下ごしらえで硝酸塩を減らしておくと安心です。大人用も一緒に下ごしらえして冷凍すれば、時短調理ができます。
新鮮で美味しいチンゲン菜の選び方
美味しいチンゲン菜を選ぶ時には、葉の部分と株元の白い部分に注目するのがポイントです。葉の色が黄色っぽくなっていたり、根元の切り口が茶色っぽくなりかけていたりするものは、鮮度が落ちたものです。鮮度が落ちていると栄養価も落ちるので、以上のポイントを押さえて美味しいチンゲン菜を選びましょう。
離乳食向きのチンゲン菜の選び方
- 葉先がぴんとしていてみずみずしい
- 葉の色は淡い緑
- 茎の白い部分は、ふっくらと丸みを帯びてみずみずしい
- 根元が白くみずみずしい
軟らかく食べやすいため離乳食向きなのがミニチンゲン菜。スーパーにはあまり置かれていませんので、家庭菜園が好きなママにはおススメです。スーパーで買うときも、葉の色が濃い緑のチンゲン菜の方が、色が薄いチンゲン菜より硬くてアクが強いため、離乳食では葉の色の薄いチンゲン菜で慣らしてあげた方が、好き嫌いしにくいです。
離乳食のチンゲン菜の下ごしらえ方法
チンゲン菜はアクが少ないので、離乳食でもそのまま蒸したり炒めたりして調理に使うことができます。
また、冷凍保存する時も、下茹でしてから冷凍しますので、買って来たらその日のうちに下ごしらえをし、冷凍しておくと、毎日の離乳食作りを時短できます。
- 根本を4等分する
- 葉と茎を分ける
- 葉は流水で洗う
- 茎は水に浸けて泥をしっかりと落とす
- 熱湯でゆでる
- 冷水で冷やし、硬く水気を切る
離乳食の時短調理に便利なペーストチンゲン菜の冷凍方法
チンゲン菜のペーストを冷凍しておくと、レンジで解凍するだけで一品簡単に作れてしまいます。
ペーストを作る時は、ダシや野菜スープと一緒にミキサーにかけると、チンするだけで食べられる離乳食になります。離乳食の時短調理のために、ペーストを作って冷凍しておきましょう。
また、残った茎や葉は、食べやすい大きさにカットしてラップに包み、冷凍保存袋にいれて冷凍保存しましょう。お味噌汁や炒め物に入れるだけで、夕食の栄養価を簡単にアップできます。
離乳食初期のチンゲン菜おすすめレシピ&調理のポイント
チンゲン菜は、ほうれん草や小松菜に比べてクセがなく苦みも少ないので、赤ちゃんも食べやすく調理しやすい食材です。初期から与え始める時は、しっかり下ゆでをして柔らかくし、裏ごししたものを与えるようにしましょう。
こちらでは、チンゲン菜のペーストをご紹介します。だし汁でのばすことで、赤ちゃんもより食べやすくなります。
チンゲン菜のペーストのレシピ
材料:チンゲン菜葉先1枚、だし汁大さじ2
- チンゲン菜を下茹でする
- 細かくみじん切りする
- すり鉢に1を入れて、だし汁を加えながらすりつぶす
離乳食中期のチンゲン菜おすすめレシピ&調理のポイント
中期になると、お豆腐くらいのかたさの離乳食が食べられるようになりますが、チンゲン菜は繊維が多いので、まだ裏ごししたものを与えると食べやすいです。
こちらでは、チンゲン菜ペースと豆腐を使ったチンゲン菜と豆腐のとろとろ煮のレシピをご紹介します。水溶き片栗粉でとろみをつけてあげることで、赤ちゃんも飲み込みやすくなります。だし汁の代わりに水で煮て、最後にかつお節をかけるだけでも、美味しく仕上がります。
チンゲン菜と豆腐のとろとろ煮のレシピ
材料:チンゲン菜葉先1枚、豆腐10g、だし汁1カップ、片栗粉小さじ1
- チンゲン菜は葉先を下ゆでしてペーストにする
- 豆腐は1cm角の大きさに切り下ゆでしておく
- 鍋にだし汁、1、2を入れて煮る
- 最後に水溶き片栗粉を入れてひと煮立ちさせる
離乳食後期のチンゲン菜おすすめレシピ&調理のポイント
後期以降からは、離乳食を手づかみ食べができるように工夫しましょう。お焼きやパンケーキに入れて与えるといいです。赤ちゃんが指先を使う献立で、食べる意欲を育てましょう。
こちらでは、手づかみ食べができるじゃがいもを使ったチンゲン菜のお焼きのレシピをご紹介します。焼いたものをラップに包んで冷凍保存できるので、おやつや足りない時の一品にと大活躍ですよ♪
モチモチして赤ちゃんがうまく噛みきれない場合は、一口サイズにちぎって与えると食べやすくなります。離乳食の進み具合によって片栗粉の量を調節し、硬さを調整してあげるとよいでしょう。
チンゲン菜のおやきのレシピ
材料:チンゲン菜葉先1枚、じゃがいも1個、ツナ10g、片栗粉大さじ1
- チンゲン菜は下茹でしてみじん切りにする
- ツナはお湯通ししておく
- じゃがいもはすりおろす
- 1、2、3を混ぜ合わせて片栗粉を入れてまとめる
- 熱したフライパンに薄く油をひき両面を焼く
離乳食完了期のチンゲン菜おすすめレシピ&調理のポイント
この時期になると大人と同じ食事が食べられるようになります。ただし、離乳食の味付けはまだ薄味のものにするように気を付けましょう。塩分が多いと、赤ちゃんの内臓に負担がかかってしまいます。大人と一緒に取り分けられる食事を作ることで、少しでも離乳食作りの負担を減らすことができます。
こちらでは、大人も美味しく食べられるチンゲン菜とツナの炒り卵をご紹介します。大人用には大根おろしをのせてお醤油をかけると美味しいです。最後にかつお節をかけることで味付けすることなく美味しく仕上がります。
チンゲン菜とツナの炒り卵のレシピ
材料:チンゲン菜1枚、ツナ10g、全卵1/2個、かつお節少々
- チンゲン菜を1cm幅に細かく切る
- 熱したフライパンに薄く油をひき、卵を炒める
- 卵をお皿に取り出して置き、茎を先に炒める
- 3にチンゲン菜の葉とツナを入れて炒める
- 4に炒めた卵を加え、最後にかつお節をのせる