離乳食にブロッコリーを使えば緑黄色野菜を年中手軽に食べさせられる
離乳食に向きといわれるブロッコリーはキャベツを品種改良したもので、白いカリフラワーとは兄弟のような間柄。
キャベツやカリフラワーと言えば淡色野菜ですが、ブロッコリーは栄養豊富な緑黄色野菜で、離乳食に使うことで赤ちゃんがたっぷりのビタミンやミネラルを補給できます。
晩秋~早春が旬の野菜ですが、今は季節に関係なく手に入りやすく、冷凍食材もあるため、買い物が大変な育児中でも手軽にストックして使えますね。
離乳食でブロッコリーはいつから?茎やスプラウトは?
離乳食で使うブロッコリーは、初期から使えます。初期から中期までは、穂先の柔らかいところを、茹でて食べさせてあげましょう。
ブロッコリーの茎の部分は後期以降です。茎にも同様の栄養素が入っていて、食物繊維が豊富ですので、合わせて食べていきたいですよね。茎は、ピーラーで皮を剥けば、やわらかく茹でたり蒸したりして食べることができます。スティック状にカットすると手づかみにもちょうどよいサイズになりますよ。
スプラウトは後期以降、細かく刻み、加熱してから与えましょう。「スーパーフード」と呼ばれるスプラウトの栄養は加熱したら全てなくなるわけではありませんが、残念ながら減ってしまいます。生での食中毒菌汚染状況は0ではないため、生食は0歳代では早すぎます。栄養面では生食が一番いいのですが、生で食べさせるのは1歳を過ぎてからにしましょう。
離乳食用のブロッコリーを選ぶポイント
・濃い緑色でつぼみが硬いもの
・つぼみがこんもりとしているもの
・切り口にスが入っていないもの
・切り口がみずみずしく黒ずんでいないもの
・茎に空洞ができていないもの
・茎がきちんと残っているもの
・大ぶりなもの
離乳食で使うブロッコリーのゆで時間の目安は?
離乳食で使うブロッコリーのゆで時間は、通常より長めにやわらかく茹でるようにします。ただし、ブロッコリーに含まれるビタミンCやB群などは熱に弱く、水溶性で水に溶けだしてしまうので、できれば茹でずに電子レンジで加熱するか、蒸すのがおすすめです。
離乳食初期は、ゆで時間の目安を3分~5分程度とします。穂先が手でつぶれるくらいに柔らかくなると、すりおろしやすくなりますよ。
離乳食中期~後期は、ゆで時間の目安も3分~とし、徐々にゆで時間を短くしていきましょう。また、茎の部分は、指先で軽く潰せるくらいになるとよいでしょう。大人の分は、2分を過ぎたら取り出して、離乳食分は少し長めに柔らかく茹でましょう
離乳食のブロッコリーの保存方法!調理後は冷凍がおすすめ
離乳食のブロッコリーは鮮度が重要ですが、ブロッコリーは常温だと傷みやすく2日もすれば異臭がするため、必ず冷蔵か冷凍で保存してください。
生のブロッコリーを冷蔵保存する時は、新聞紙やキッチンペーパーに包んで冷蔵庫へ。ただしブロッコリーは加熱後に冷蔵すると生の状態より保存できる期間が短くなるため、離乳食のブロッコリーは調理後すぐに食べる場合を除き冷凍保存がおすすめ。
生のブロッコリーを冷凍保存する場合は、子房に分けて塩ゆでしてから冷凍保存袋へ。離乳食で余ったブロッコリーを冷凍保存する場合は、冷凍用保存袋や密閉容器に入れて冷凍しましょう。
冷凍ブロッコリーの栄養価
長期保存したい場合は、冷凍ブロッコリーを購入することをオススメします。ブロッコリーは冷凍ができますが、自宅で冷凍させるとやはり、栄養価は落ちてしまいます。その点、冷凍ブロッコリーは、栄養価があまり落ちていません。
というのも市販の冷凍ブロッコリーは、旬の栄養価の高い時期に収穫され、栄養を損なわずに急速冷凍ができるようになっているからです。ブロッコリーが高くて買えないときやすぐに使わないときは、冷凍ブロッコリーを選択するのも賢い方法ですよ。
冷凍することでβカロテンは約4倍、ルテインやビタミンCもアップすると言われています。
離乳食初期/中期/後期/完了期のブロッコリーレシピ
離乳食でブロッコリーを食べる時は、やわらかく茹で、はじめはペーストして少しの量から始めていきましょう。初期ではすりつぶし、中期はみじん切り、後期で5mm、完了期で1cmを目安に進めていきます。段階ごとに大きくなっていきますが、ゆっくり進めるのは構いませんので、赤ちゃんのペースに合わせてあげることが大切です。
離乳食初期(生後5、6ヶ月)ブロッコリーレシピ
赤ちゃんにとっての初めての食事なので、慣れるためにも、食べやすくしてあげることが大切です。ブロッコリーは初期の場合、やわらかい穂先を使って調理していきましょう。ブロッコリーのペーストを使えば、おかゆに混ぜたり豆腐にまぜるだけで、見た目にもおいしそうな一品が出来上がり!
ブロッコリーのペーストのレシピ
材料:ブロッコリーの穂先
- ブロッコリーを柔らかく茹でる
- 穂先を取り出し小さく刻む
- 刻んだものをすり鉢ですりおろす
- 少量のお湯でなめらかになるまで伸ばす
ブロッコリーのペーストは、まとめて作って冷凍保存をしておくと便利です。製氷皿に入れて凍らせると、野菜キューブができますよ。冷凍した10倍粥を一緒に合わせるだけで、忙しい時にもあっという間に離乳食ができちゃいますよ。
離乳食中期(生後7、8ヶ月)ブロッコリーレシピ
食べることが楽しくなってきて、モグモグと噛む練習を始める中期は、穂先を細かく小さく切ったものを食べさせてあげましょう。野菜の食感が苦手な赤ちゃんもいます。パサパサしてしまうに時は、片栗粉やコーンスターチでとろみをつけると、スルッと食べられるのでおすすめです。
ブロッコリーとしらすの煮物のレシピ
材料:ブロッコリー、しらす、人参、水溶き片栗粉、だし汁(ベビーフードでも、なくてもOK)
- しらすは、沸騰したお湯の中にしばらく入れ塩抜きをする
- だし汁(水でも)に人参を入れゆでる
- 人参がやわらかくなったらブロッコリーを入れる
- しらすも入れる
- 水溶き片栗粉を入れてとろみをつけたら出来上がり♪
野菜を煮たうまみが出てくるので、だし汁はなくてもOKです。冷蔵庫にある野菜を入れて具だくさんにするのもよいですね。
離乳食後期(生後9~11ヶ月)ブロッコリーレシピ
離乳食後期になると、食べられる食材も多くなり、大人の食事から取り分けできることも多くなってきますね。ブロッコリーも、穂先だけでなく、茎も食べられるようになってきますので、柔らかく茹でたり蒸したりして食べさせてあげましょう。
ブロッコリー入りグラタンのレシピ
材料:ブロッコリー、じゃがいも、鶏むね肉、玉ねぎ、とろけるチーズ、ホワイトソース(ベビーフード)
- ブロッコリーは柔らかく茹で、食べやすい大きさに裂いておく
- じゃがいも、玉ねぎ、胸肉を小さ目に切、炒める
- ホワイトソースで和えて耐熱皿へ
- ブロッコリーを上に散らす
- 残りのホワイトソースを上にかけてとろけるチーズを乗せる
- オーブントースターに入れて約10分で出来上がり♪
グラタンと聞くと面倒くさそうですが、簡単にできます。ホワイトソースは、まとめて作って小分けにしておくと便利です。子供の好きな味なので、完食間違いなし☆
離乳食完了期(1歳~1歳6ヶ月)ブロッコリーレシピ
いよいよ離乳食も完了期を迎え、幼児期への移行の時期です。大人と同じものを食べられるようになってきますので、ブロッコリーは少し柔らかめに調理して、一緒に食べましょう。
使える調味料も増えてきますので、味のバリエーションも広がりますね。離乳食の味付けは薄味が基本です。調味料を使う場合も少量にしておきましょうね。
ブロッコリーはおかかと和えるだけで、簡単に一品ができます。ご飯に混ぜてもおいしいですよ。
ブロッコリーのおかかあえのレシピ
材料 ブロッコリー20~30g、かつお削り節少量、醤油(なしでもOK)
- ブロッコリーを柔らかくゆでる
- 小さくバラバラにほぐす
- 削り節と和える
- 醤油を少し垂らして出来上がり♪
離乳食のブロッコリーを食べない!先輩ママのアドバイス
緑黄色野菜を食べてほしいけど、食べてくれなくて・・・と気にしているママも少なくありません。ブロッコリーも甘みはありますが、食感などが苦手な子もいますよね。先輩ママの離乳食テクを教えてもらいました!
離乳食初期(生後5、6ヶ月)
Aおかゆに混ぜる!
ブロッコリーのペーストだけを食べさせてみたところ、気に入らなかった様子。それなら、と10倍粥にちょっと混ぜたら、気付かずに食べてくれました。
徐々に、ペーストの量を増やしていく地道な作戦で、いつのまにかぺろりと食べられるように♪おかゆのほかにも豆腐にも混ぜたりしてましたよ。単品よりは混ぜた方が食べやすいみたいでした。
A日にちをおく作戦で♪
「昨日は食べたのに、今日は食べない」など、ブロッコリーだけでなく、他の食材でも食べムラがありました。同じように作っているのにナゼ?と思ってましたが、赤ちゃんにもそんな気分になる時もあるみたい。
離乳食を始めたばかりで、まだ食べるということに慣れていないし、焦ってもしょうがないと思って、日にちをおいて再度挑戦したら、食べることもありました。赤ちゃんのペースに合わせて進めていきたいと思ってます。
離乳食中期(生後7、8ヶ月)
A味つけを変えてみました
和風だしに豆腐、ブロッコリーを入れて煮込んだものを食べさせようとしたところ、一口食べただけで、次は食べなくなりました。数日前に似たようなものを作った時は食べたのに?と思ったら、ブロッコリーの分量が多くなっていたようです。
ブロッコリーはフリージングしていたので、次の日はベビーフードのコーンポータージュ味のだしを使って、同じ材料で作ったところ完食でした。赤ちゃんながら味の違いがわかるのね、と感心しました。味つけを変えてみると食べることも多いですよ。
Aつぶつぶ感はとろみでカバー!
ブロッコリーの穂先の、あのつぶつぶな感じの食感が苦手だったみたいで、ペッペッと出してしまうことがありました。
食べにくかったようで、他の食材に混ぜたり、片栗粉でとろみをつけると食べやすくなったみたいで食べてくれるようになりました。赤ちゃんにとろみはテッパンですね!
離乳食後期(生後9~11ヶ月)
A手をかけて作っても食べない時は・・・
ブロッコリーをはじめ、緑の野菜があまり好きではなかった娘。たぶん、野菜の青臭さのようなものが苦手だったのだと思います。一生懸命手をかけて作っても、少ししか食べなくて悲しくなったこともありました。そんな時は、思い切ってベビーフードに頼ってみるのもよいですよ。
外出用にと用意したベビーフードを試しに食べさせてみたところ、ビックリするくらい食べました。ちょっと落ち込みましたが(笑)、こんな感じで作ったらよいのか~っていう参考にもなりますし、一度ためしてみてはいかがでしょうか?
A食べにくかったみたいで一段階戻しました
離乳食後期になって、食べるのを嫌がるようになりました。ブロッコリーの味自体は今まで食べていたのに、なぜだかわかりませんでした。
うちの子供の場合、まだ大きさが無理だったみたいです。ちょっとくらい大きく刻んでも食べるかな?と思っていたんですが、まだ早かったようです。他の野菜も同じだったので、一段階戻してゆっくりと離乳食を進めています。
離乳食完了期(1歳~1歳6ヶ月)
A遊び食べが始まったので
そろそろ離乳食も終わりに近づいていますが、好き嫌いも出てきて、食べむらも出てくるように。葉物野菜があまり好きではないようです。ブロッコリーも食べたり、食べなかったり・・・。
遊び食べもしていたので、パンケーキの中に、小さく刻んだものを入れ手づかみで食べられるようにしたら、食べてくれました。茎を握りやすい大きさにカットして食べさせたところ、喜んで食べています。茎の方が好きだったみたいです(笑)
ブロッコリーと同じように、鉄分や食物繊維、ビタミンCが豊富なカリフラワーも、赤ちゃんに必要な栄養が豊富な野菜です。ブロッコリーの緑に対してカリフラワーの白は、クリーム系やパン粥、スープなどと相性が良いので、ブロッコリーが無い時はカリフラワーを使ってみてはいかがでしょうか。