離乳食4種のだしのとり方に関する記事

『離乳食のだしはいつから?かつおや昆布などの基本レシピ』

離乳食はだしを使えば味付け不要!塩や砂糖などの調味料を使わなくても、美味しく体にいい離乳食を作れる出汁。ダシをとっているけど、美味しくないというママには、美味しくないダシを美味しくするコツもご紹介します。

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離乳食のだしを使いこなして!旨味を好き嫌い克服に役立てよう

離乳食が進むと好き嫌いがはっきりし、素材の味だけでなく味のついたものを好んだり、苦みのある野菜を好き嫌いで食べない赤ちゃんもいます。

そんな時は離乳食に調味料を加えず、だしを使って美味しさをアップすると嫌いな物でもスルッと食べやすくなります。

こちらでは、どのダシをいつから使えるか、簡単な昆布・鰹節・煮干し・干し椎茸だしレシピだしをより美味しくするひと工夫市販だしパック使用への注意健康効果やアレルギー冷凍保存する時の注意点についてご紹介します。和食がユネスコの無形文化遺産に選ばれたのも、だしに含まれるうま味成分のおかげ!美味しい和食のうま味を赤ちゃんにも教えてあげましょう。

離乳食のだしはどれをいつから?

味覚が育っていない赤ちゃんの舌は、言ってみればスポンジのようなもの。離乳食を進めていくことで味をどんどん吸収していきます。そのため、離乳食期は赤ちゃんの味覚を育てる大事な時期。離乳食をできるだけ薄味にして素材の味がわかる子にするためにも、美味しさを引き立ててくれるダシを使って美味しい離乳食をつくりましょう。

だしの種類 開始時期
昆布だし 初期(生後5~6ヶ月)
鰹だし 中期(生後7~8ヶ月)
干し椎茸だし 中期(生後7~8ヶ月)
煮干しだし 後期(生後9~11ヶ月)

だしを使い始める時期は、だしの材料によって違ってきます。干し椎茸だしは、稀にアレルギーによるかゆみがでることがありますので、赤ちゃんの様子を見ながら無理せず、中期から取り入れると安心です。

離乳食のだしレシピ

離乳食にだしを使うと、塩分を控えていても美味しく仕上がります。こうした薄味で旨みの多い料理に慣れておくことで、健康的な食生活が身につきますので、将来的にも塩分や糖分の摂り過ぎによる生活習慣病になりにくく、安心です。

赤ちゃんの離乳食を機に、ママとパパの食事もだしをきかせた美味しい料理を心がけると、健康的に過ごせます。こちらでは、「だしをゆっくりとる時間なんてない!」と赤ちゃんのお世話で忙しいママでも、簡単にできるダシのとり方をご紹介します。だしは長期保存できるものではありませんので、2日で使い切りましょう

昆布だしレシピ

昆布だしの特徴は、上品で控えめなうま味。鍋料理や湯豆腐、酢の物などに向いています。こんぶのうま味は、アミノ酸の一つであるグルタミン酸。赤ちゃんの体にとってもいいんです。昆布だしのとり方には色々ありますが、こちらではだしを取るのが面倒と思っているママも、水につけておくだけでできるとっても簡単な方法をご紹介します。

この方法だと、夜のうちにつけておいて冷蔵庫に入れて置くだけで、翌日にはすぐに使えますよ♪加熱してだしをとる場合は、加熱し過ぎると苦みがでるため気をつけましょう。水出し昆布だしは、必ず加熱して使いましょう

水出し昆布だしのレシピ

材料:昆布5×7cm1枚、水1カップ

  1. 昆布の表面をキッチンペーパーで軽くふき、ホコリや汚れを取り除く
  2. 密閉容器に1と水を入れ、10時間ほど浸して、昆布を取り出す

※表面の白い粉はうま味成分の結晶ですので、水で洗い流したり、強くこすったりしないようにしましょう

鰹だしレシピ

和食だしのベースである鰹だし。核酸系のイノシン酸がかつお節の主なうま味成分で、豊かな風味とうま味が特徴です。鰹だしは、だしが主役になるような、離乳食でも大活躍の茶わん蒸しやすまし汁などに向いています。だしのきいたすまし汁は、味付けしなくても優しい味わいで美味しいです。そんな鰹だしの簡単な取り方をご紹介します。

かつおだしのレシピ

材料:鰹節30g、水1L

  1. 鍋に水を入れ、火にかけて沸騰させる
  2. 沸騰したら火を止め、鰹節を入れる
  3. 鍋の底にかつお節が沈むまで、1~2分おいておく
  4. キッチンペーパーを敷いたザルでこす

干し椎茸だしレシピ

独特の香りと味が特徴の干し椎茸。うま味成分は主に核酸系のグアニル酸です。タンパク質に含まれるイノシン酸などと組み合わせると美味しくなるので、お肉や魚などの煮物料理に使うといいです。

こちらでは、水につけてとるだけの簡単干し椎茸だしの取り方をご紹介します。低温の水でじっくり時間をかけて戻すと、よりおいしいだしが取れます。お湯でもどすと苦味のあるだしになるので気を付けましょう。

また、離乳食に使用する場合は、月齢に応じて水で薄めて使いましょう。離乳期は大人にとっては香りづけ程度でも、赤ちゃんにとっては旨味たっぷり。十分おいしい離乳食になります。

干し椎茸だしのレシピ

材料:干し椎茸約50g、水1L

  1. 干し椎茸を10分ほど水につけてから取り出す
  2. 汚れなどがついていることもあるので、しっかり水で洗う
  3. 新しい水1Lに2を入れ、冷蔵庫内で24時間浸す
  4. 3の戻し汁をキッチンペーパーとザルでこす
  5. 4を鍋に入れて、沸騰させてアクを取る

煮干しだしレシピ

煮干しだしの主なうま味成分は、鰹だしと同じイノシン酸です。鰹だしより酸味が弱いですが、強い香りを持つのが特徴です。そのため、みそ汁やそうめんのつゆ、煮物などに向いています。煮干しだしのみそ汁に細かく切った野菜をたっぷり入れるだけでも、美味しい一品になります♪

こちらでは、煮干しだしのとり方をご紹介します。ちょっとしたひと手間でぐんと美味しさがアップしただしになります。

煮干しだしのレシピ

材料:煮干約30g、水1L

  1. 煮干しの頭と腹わたの部分を取り除く
  2. 鍋に水と1を入れ、そのまま30分ほどつけておく
  3. 鍋を弱火にかけ、アクを丁寧にすくい取る
  4. 軽く煮たたせながら、6~7分煮出す
  5. キッチンペーパーを敷いたザルでこす

手作りだしを使った離乳食を美味しくする一工夫

だしのきいたみそ汁を飲むと、優しい味がします。美味しさの正体は、だしに含まれるうま味成分。主にアミノ酸のなかの、グルタミン酸イノシン酸グアニル酸の3種類があります。このうま味成分は、それぞれで使うよりも、組み合わせて使うと格段にうま味成分がアップします。

これはうま味の相乗効果と呼ばれていて、よく知られているのが、かつお節と昆布を使った合わせだし。グルタミン酸を多く含む昆布と、イノシン酸を含むかつお節が合わさることで、うま味が増して料理を美味しくしてくれるのです。

「きちんとダシをとって作ったのに、ちっとも美味しくない」と思っているあなた、旨みの相乗効果を使えば、お店で食べる美味しいご飯には変わるはず!ぜひ試してみて下さい。

離乳食のだしを美味しくするもう一工夫

鰹だしをとる最後の工程で、もったいないからとこした鰹節を絞っていませんか?絞るとえぐみが出て美味しくなくなりますので、絞らずサックリこしましょうね

離乳食に市販だしパックを使ってもいい?

市販のだしパックは、手軽に使えるので忙しいママにはとっても重宝します。けれど、離乳食で使うには塩分や添加物などが入っているものが多いため、「塩分・添加物ゼロ」などと表記されているもの以外は控えましょう。

塩分の多い離乳食は、赤ちゃんの内臓に負担をかけてしまいます。簡単にだしを取る方法や冷凍保存を利用して、少しでも離乳食つくりの負担を減らし、健康的で美味しい離乳食を作りましょう。

離乳食のだしの健康効果

五感の1つである味覚には、甘味、塩味、酸味、苦味の4つに加え、「umami」として世界共通語にもなっているうま味の、合せて5つの味があります。うま味は他の4つの味に比べて穏やかな味で、味の持ちが長く、おいしさの後味を引くのが特徴です。このうま味を料理にプラスすることで、味にコクや広がりが出て、食材の風味を増すことができます。料理に自信のないママは、うま味をプラスすることで、グッと美味しくなるはずです。

うま味には、美味しさをアップする以外にも、減塩効果があります。うま味で充分満足できるため、塩の量を減らせるんです。離乳食のような少ない塩分しか使えない食事でも、うまみを加えると赤ちゃんも美味しく食べることができます。他にもまだまだある、赤ちゃんへのだしの健康効果について、だしの種類ごとに見ていきましょう。

昆布だし(グルタミン酸)

昆布だしのうま味成分であるグルタミン酸は、最初に発見されたうま味成分。このグルタミン酸には、赤ちゃんが離乳食でとると嬉しい健康効果が2つもあるのです。

一つ目は、脳を活性化する効果。グルタミン酸が脳内で神経伝達物質として使われ、脳の働きを高めてくれるんです。そのため、記憶力や学習力が高まるとい嬉しい効果が得られるんです。グルタミン酸は、こうした効果から「ブレーン(脳)アミノ酸」と呼ばれるほどなのです。赤ちゃんのうちからグルタミン酸を多くとりいれて、赤ちゃんの脳の成長をサポートしてあげましょう。

二つ目は、ストレスへの抵抗を強くする効果。グルタミン酸には、リラックス効果をもたらすGABA(ギャバ)を生成する働きがあります。GABAの効果は、GABA入りチョコレートが発売されたことで、一気に有名になりました。人はリラックスしていると脳内からα波が出ていますが、グルタミン酸をとると、このGABAの働きでα波が増え、リラックス効果をもたらすのです。

鰹だしや煮干しだし(イノシン酸)

鰹だしや煮干しだしに多く含まれるイノシン酸は、私たちの体の設計図と呼ばれるDNAの原料になります。イノシン酸が体内に入ると、細胞を活性化させるので、新陳代謝がよくなるんです。新陳代謝がよくなると、様々なウイルスから感染症を予防してくれるので、免疫力がアップ

赤ちゃんは離乳食を始める生後6ヶ月前後から、少しずつママにもらった免疫が少なくなっていきますので、鰹だしや煮干しだしを使った離乳食で、赤ちゃんをウイルスから守り、風邪をひきにくい丈夫な体にしてあげましょう。

干し椎茸だし(グアニル酸やグルタミン酸)

干し椎茸には、骨を丈夫にするビタミンDがたっぷり。ビタミンDは骨の代謝を担う栄養素。カルシウムの吸収を良くし、骨へのカルシウムの吸着を良くする働きがあります。残念ながらビタミンDは水に溶けにくいため、赤ちゃんがビタミンDを干し椎茸だしでとることは、あまり期待できません。ただし、干し椎茸も完了期から小さくきざんで徐々に食べさせられるようになりますので、風味に慣らすことはとても大切!

干し椎茸には、食物繊維もたっぷり含まれていて、腸内の環境を整えてくれるだけではなく、椎茸に含まれる食物繊維β-グルカンにより免疫力もアップします。特にインフルエンザなどの感染症が増える寒い時期には、積極的にたべさせてあげるとよいでしょう。

離乳食用のだしとアレルギー

「だしでアレルギーが出るの?」と思うママもいるかと思いますが、かつお節や煮干しなどのタンパク質系のだしは特に、まれに食物アレルギーを起こすこともあるので、初めて与える時は注意しましょう。特に、家族に食物アレルギーがある時は、離乳食に慣れてから試すようにしましょう。

初めて与える場合、何かあった時にすぐかかりつけの小児科に診てもらえるように、診察日の午前中に与えるといいでしょう。

離乳食のだしを冷凍保存して使う場合の注意

だしをとっても、離乳食で一度に全部使うことはまずありません。そこで便利なのが冷凍保存です。ただし、注意したいのが雑菌の繁殖。冷凍保存するからといって菌が繁殖しないわけではないのです。赤ちゃんの口に入るものなので、できるだけ菌を付けないように、だしや製氷皿を殺菌、除菌などしてから冷凍保存しましょう。

冷凍保存と解凍のポイントをまとめましたので、冷凍保存を上手に取り入れて、離乳食作りに役立ててくださいね♪

<冷凍保存と解凍のポイント>

  • 使用前、製氷皿に熱湯をかけて消毒する
  • 冷凍保存する前にだしを一度加熱。冷ましてから製氷皿に移して冷凍
  • 凍っただしは、ジッパー付き保存袋に移し替えて保存
  • 解凍する時は、使う分だけ皿に移してラップをし、電子レンジでチン
  • 鍋に凍っただしを入れ、加熱解凍もOK
  • だしは2~3週間で使い切る
この記事を書いたライター

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪

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