ズッキーニの離乳食は夏におすすめ!旬の味を赤ちゃんにも
6月~9月に旬を迎えるズッキーニ。夏になるとスーパーでよく見かけますが、ズッキーニを離乳食でも使ってみたいと思うママは多いでしょう。
オリーブオイルとの相性が良くイタリアンになどによく使われる野菜で有名ですが、意外と知られていない離乳食への注意が必須の食材です。
ここではズッキーニを離乳食でいつから与えられるか、栄養、選び方や保存方法、離乳食への注意点、離乳食で使うときの下ごしらえ、中期・後期・完了期の美味しいズッキーニ離乳食レシピをご紹介していきます。いろいろな料理に使えるズッキーニで離乳食の幅を広げていきましょう!
ズッキーニの離乳食はいつから?初期から食べられるけどおすすめは中期
ズッキーニは火を通すととても柔らかくなるので、食べやすさの面では離乳食に向いている食材の一つです。
ただしナスのようにアクが強い野菜なので、初期からはおすすめできません。離乳食初期は食べやすく調理しやすい野菜がおおすすめ。ズッキーニは離乳食中期から与えるようにしましょう。
ズッキーニに含まれる主な4つの栄養素
ズッキーニは巨大キュウリのような外見ですが、実は栄養価が高いことで知られるカボチャと同じウリ科カボチャ属。βカロテンやビタミンC、カリウム、葉酸など体にいい栄養をたくさん含む野菜です。
カリウム
ズッキーニには多くのカリウムが含まれています。カリウムは人間の体液の中に含まれる大切なミネラル成分の一つ。主な働きとして利尿作用や体の中の余分な塩分排出してくれる作用がありますが、不足すると脱水症状や無気力などで赤ちゃんの元気がなくなってしまいます。
特に汗をよくかく夏は、汗と一緒にカリウムも失われてしまうので、夏野菜のズッキーニでカリウムを摂取できるようにしてあげましょう。
ビタミンC
肌の調子を整えてくれるビタミンCですが、身体のなかの免疫力を高めてくれるので赤ちゃんの風邪予防としての効果が期待できます。またビタミンCはストレスに対抗する力を作るため、ストレス予防効果があることも知られているんです。離乳食期から不足しがちになる鉄の吸収をよくする働きもあります。
Β-カロテン
ズッキーニはかぼちゃの仲間になるのでβ-カロテンが豊富に含まれています。β-カロテンは体内でビタミンAに変化し、免疫力を高めてくれるため風邪の予防にも繋がります。抗酸化作用があるも嬉しい♪油と一緒に加熱調理すると、β-カロテンの吸収力がアップします。
葉酸
葉酸はビタミンB群の仲間で、タンパク質や細胞を作る際ために必要な成分になります。赤ちゃんの身体をつくるうえで必要な成分といえるでしょう。また、ビタミンB12と協力して血液を作る働きがあるため、欠乏すると貧血症状があらわれます。
離乳食向きの鮮度なズッキーニの見分け方や保存方法
ズッキーニを選ぶ際にはヘタ・大きさ・皮の3つを見るのがポイントです。
鮮度の見分け方
- ヘタがみずみずしく変色がない
- 太さが均一で長すぎないもの
- 皮に張りがあり、緑色がきれいなもの
鮮度が落ちたものは切り口がしぼみ茶色く変色しています。大きさも太さが均一のものが良質なズッキーニになります。長さも20センチくらいのものがよいです。大きすぎると中身に空洞ができているものもあるので注意しましょう。
皮は鮮度が落ちると、柔らかくなりブヨブヨとした感触になります。
ズッキーニは乾燥と低温に弱い野菜ですので、購入してその日に使わない場合は新聞紙に包んで野菜室などで保管しましょう。冷凍する場合はカットしたあと茹でたり炒めたりし、火を通してから冷凍するのがおすすめです。生の状態から冷凍すると、解凍した際に味が落ちてしまいます。
離乳食用に冷凍する際は茹でて火を通し、段階別の大きさに刻んだものを製氷機や、ジップロックに入れて小分けに型を付けて保存しておくとすぐ使えて重宝します。
離乳食におすすめの黄色いズッキーニ
黄色のズッキーニは緑のものと比べて皮が薄めで柔らかいのが特徴です。また、味も淡泊でくせがないので離乳食で使うにはいろいろな食材と合わせやすいといえます。大人ですと皮のまま薄くスライスしてサラダなどで食べるのもおすすめです。
ズッキーニの強い苦味に注意!離乳食を食べる前の確認が必須
ズッキーニに含まれる苦み成分「ククルビタシン」は、腹痛、下痢、嘔吐といった胃腸炎が起こる食中毒を引き起こすことがあります。普通のズッキーニであれば問題ありませんが、稀にククルビタシンの含有量が多く、苦味や渋味が異常に強い物があり、ドイツでは亡くなった人がいるという報告もあるほどですので離乳食だけでなく大人の食事にも注意が必要です。
見た目では分かりませんので、調理前に確認しましょう。ズッキーニは生でも食べられますので、切り落としたヘタの部分の断面を少しかじって確かめるのがおすすめ。通常よりも強い苦味がある場合は、もったいなくても調理せずに捨てることが大切です。
何でも火を通すとどうにかなると思う人もいるのですが、クルルビタシンに関しては加熱しても成分が変わりませんので、食べられるようにはなりません。(注2、3)
ズッキーニの離乳食の下ごしらえ|皮や種の処理やアク抜き
ヘタ以外丸ごと食べられるズッキーニですが、赤ちゃんに与える離乳食に使う場合は皮と種を取り除いて、柔らかい部分だけを使用するようにしましょう。皮は繊維が丈夫で茹でても硬さが残るので、赤ちゃんが食べづらさを感じてしまいます。
赤ちゃんの消化能力にもよりますが、皮つきのズッキーニは完了期後半くらいから様子をみて進めていきましょう。種がないように思うズッキーニですが、縦半分に切った断面をよく見ると真ん中が種の部分になっています。種はスプーンなどでくり抜くと綺麗に取り除くことができます。
調理前にカットし、水にさらしてアク抜きしてから下茹でをして使うようにしましょう。
ズッキーニの離乳食中期おすすめレシピ
中期ではモグモグして食べられるように、下茹でして柔らかくなったズッキーニを細かく刻んで使いましょう。
ここでは、野菜たっぷりのスープとヨーグルトを使ったサラダとの2種類のレシピを紹介します。
野菜スープには、ズッキーニは油との相性がいいのでオリーブオイルを少し入れてみました。オリーブオイルはイタリアの離乳食でも使われていますが、離乳食で与える場合はエキストラバージンオリーブオイルを選びましょう。
もし家にない場合は入れなくても構いません。ズッキーニやタマネギ、人参は、煮込むと甘みがでますので赤ちゃんもパクパク食べてくれます
ズッキーニとの野菜スープ
材料:ズッキーニ、人参、タマネギ、オリーブオル
- 鍋に水を入れ、細かく切ったズッキーニ、人参、玉ねぎを入れて柔らかくなるまで煮る
- 仕上げにオリーブオイルを数滴たらして出来上がり
次にご紹介するレシピに使われる粉チーズは生後8ヶ月~おすすめの食材です。入れ過ぎると塩分の過剰摂取を招く恐れがあるため、風味付け程度の少量にしましょう。
ズッキーニのヨーグルトサラダ
材料:ズッキーニ、プレーンヨーグルト、粉チーズ
- 下処理をして柔らかくなったズッキーニを細かく刻む
- プレーンヨーグルトと粉チーズを和えて出来上がり
ズッキーニの離乳食後期おすすめレシピ
後期ではご飯や麺類などと合わせやすい餡かけとどんぶりを紹介します。大きめのみじん切りに切って水にさらした後、下茹でしたものを使っていきましょう。
餡はご飯やうどんにかけたり白身魚と和えたりなど、いろいろな料理に使えて便利です。豚肉や小松菜も入っているのでビタミンB2や鉄分がとれておすすめ。ゴマアレルギーの赤ちゃんはゴマ油を控えましょう。
ズッキーニと豚ひき肉の餡かけ
材料:豚赤身ひき肉、和風だし汁、小松菜、ズッキーニ、タマネギ、ゴマ油
- 小鍋に入れた和風だし汁にひき肉を入れて火をかける
- 細かく刻んだ小松菜とタマネギ、ズッキーニを加えて柔らかくなるまで煮る
- しあげに数滴ゴマ油を入れ、水溶き片栗粉でとろみをつけて完成
ズッキーニ入り親子丼
材料:鶏ささみ、タマネギ、卵、ズッキーニ、和風だし汁、水溶き片栗粉、8分粥
- 小鍋に和風だし汁と細かく切った鶏肉、玉ねぎを加えて柔らかくなるまで煮る
- ある程度火が通ったらズッキーニも加えて煮る
- 溶いた卵を加えたら、水溶き片栗粉でとろみをつけて完成
ズッキーニの離乳食完了期おすすめレシピ
モグモグ、カミカミ期を過ぎたらいよいよ完了期です。1センチ角のサイコロ状に切って水にさらしたあと、下茹でしたものを使っていきましょう。
ズッキーニのオムレツ
材料:ズッキーニ、鶏挽肉、ジャガイモ、タマネギ、卵、醤油少々、無塩バター
- ジャガイモとタマネギは細かく切って火を通しておく
- フライパンに無塩バターをいれて挽肉とジャガイモ、タマネギ、ズッキーニを炒め醤油を数滴入れて味を付けたらボウルに移しておく
- 薄焼き卵を作り、冷ました2を包んで出来上がり
参考文献