離乳食後期の迎春おせちレシピ5&お正月の餅と危険なおせち食材
生後9~11ヶ月の離乳食後期の赤ちゃんが、新春を感じられる「迎春おせちレシピ」5品をご紹介します。
離乳食中期ぐらいから赤ちゃんに食事の好みが出始めて、「離乳食を食べない…」と嘆いているママにもおすすめ!あわせて普通の日のための離乳食後期の献立もチェックしてみてください!
1年前には、まだお腹にいた赤ちゃんが、自由に動くようにまで成長し、初正月を迎えることができるのは、とても喜ばしいことですね。赤ちゃんの初正月を家族そろってお祝いしましょう。
ただし、お正月は食卓に珍しいお料理が並び、家族揃ってにぎやかに食べるため、赤ちゃんも興味を持って手を出しやすくなります。お正月の餅やその他のおせち料理の中には、特に窒息の危険がある食材もありますので、ママやパパは目を離さずに注意しましょう。お正月の餅と、赤ちゃんにNGなおせち食材についてもご紹介します。
離乳食後期の迎春おせちレシピ5品
こちらでご紹介する「離乳食後期の迎春おせちレシピ」は、お正月のおめでたい意味が込められた食材を使い、生後9~11ヶ月の赤ちゃんが、主食・タンパク質・野菜・果物をバランスよく摂れるおせち料理プレートです。
また、普段から使用している離乳食材で、おせちにも使われるおめでたい食材を使用していますので、ママも安心して食べさせられますね。生後9~11ヶ月になると自己主張も増え、色々なことがわかるようになりますね。お料理の見た目が魅力的だと、赤ちゃんも思わず食べたくなり手を伸ばしますよ♪
1黒豆粥
おせち料理の定番食材である「黒豆」を、赤ちゃんの離乳食おせちにも取り入れてみました。おせち料理の「黒色」には「邪除け」の意味があり、黒豆には「いつまでもマメに働けるほど健康でいられますように」という意味が込められています。
ただ、黒豆を煮るのは時間がかかりますよね。そのため、「おせちの黒豆は市販のものを買う予定」というママも多いかと思いますが、市販の味付け黒豆は砂糖が多く含まれていますので、赤ちゃんに与えることはできません。自宅で黒豆の調理をしない場合は、黒豆の代わりに海苔を水で煮詰めて佃煮風にしたものをトッピングしたり、人参を加えて紅白粥にしたりすると、おめでたいお粥になりますよ。
また、黒豆の煮汁は、ママやパパにとって嬉しい健康効果が豊富!「血液サラサラ効果」「血圧を下げる効果」「血流を良くする効果」「むくみ改善効果」「便秘改善効果」「ダイエット効果」「動脈硬化予防効果」「貧血改善効果」「白髪や抜け毛を改善する効果」「安眠効果」など。この機会に、黒豆は赤ちゃんのおせち、煮汁はママやパパの健康ドリンクにするのもおすすめですよ♪
黒豆粥のレシピ
材料:白米、黒豆
- 白米で5倍粥を作る(お粥の柔らかさは赤ちゃんの好みで調節してください)
- 黒豆は、柔らかく煮て薄皮をむき、みじん切りにする
- お粥に黒豆を混ぜる
2さつまいもと人参の茶巾
初正月のおせち作りは、食材の切り方や盛り付けを少し工夫することで、赤ちゃんが「美味しそう」「キレイ」と感じるように、カットしたり盛り付けるのがポイントです!また、茶巾にすることで、赤ちゃんが手つかみで食べることができるのも魅力です。
ただし、大きいものを無理に口に入れてしまうと、喉に詰まらせてしまう恐れがあります。赤ちゃんが食べている時は、傍について十分に注意してあげましょう。
茶巾にしやすい食材としては、さつまいも以外にも、かぼちゃ・里芋・じゃがいもなどがあります。離乳食では、味覚の発達を促し内臓に負担をかけないために、できるだけ味付けせず、素材の味を楽しませることが大切ですので、素材に甘みのある茶巾向きの野菜に味付けは不要です。どれも柔らかく茹でて冷凍ストックしておけば、解凍してラップで形を整えるだけで、簡単に茶巾が完成します。
さつまいもと人参の茶巾のレシピ
材料:さつまいも、人参
- さつまいもは、皮をむき、柔らかく茹でてつぶしておく
- 人参は、皮をむき、柔らかく茹でてつぶしておく
- さつまいもと人参を混ぜてラップで茶巾にする
※さつまいもと人参の割合は、お好みで調節してください
3花飾りの煮しめ
おせち料理に定番の野菜の煮しめ。地域や家庭により、味付けや作り方も違いますよね。離乳食後期の赤ちゃんにも、赤ちゃん用の味付けで、見た目も可愛らしくて思わず手が伸びる「花飾りの煮しめ」を食べさせてみませんか?
味付けは、「よろこぶ」の語呂合わせでお正月料理に欠かせない「昆布だし」を使用しましょう。
離乳食後期になると、干ししいたけも食べることができますが、固さが気になる赤ちゃんもいるので、今回は生しいたけを使用しました。嫌いな赤ちゃんも成長と共に食べられるようになりますので、無理にあたえる必要はありません。
花飾りの煮しめのレシピ
材料:さとうも、ほうれん草、人参、さつまいも、しいたけ、かぼちゃ、昆布だし
- さといもと人参は、皮をむき、5mm程度の薄さの輪切りにする
- しいたけは、ジクを切り落とす
- 鍋に昆布だしを入れて必要に応じて水を加え、1~3の野菜を入れて柔らかくなるまで煮る
- 柔らかく煮た野菜をそれぞれ花びらの形になるように、5等分する
- ほうれん草は花の中心にするので、柔らかく茹でてアク抜きし、みじん切りにして小さく丸める
- さつまいもとかぼちゃも花の中心にするので、皮をむき、柔らかく茹でてつぶし、小さく丸める
- お皿に4の花びらになる野菜を並べ、最後に5,6の丸めた野菜を真ん中に置く
4ちょうちょの卵焼き
おせち料理には、伊達巻や錦玉子などたまご料理も多く登場しますね。卵は、離乳食後期から使うことができる食材となっていますが、食物アレルギーを起こしやすい食材でもあります。年末年始は病院もお休みですので、おせち料理での卵デビューは控えましょう。
子供に人気のおせちメニューである伊達巻は、甘くて美味しいのですが、市販の伊達巻を赤ちゃんに与えるには味が濃すぎます。また、家庭で伊達巻を作る時に、はんぺんを使用しますが、はんぺんは塩分が多く添加物が気になりますので、赤ちゃんにはお勧めできません。
そこで、今回は「ちょうちょの卵焼き」をご紹介します。食物アレルギーで卵が食べられない場合は、おめでたい鯛などの白身魚で、タンパク質を摂れるメニューを作ってあげましょう。
ちょうちょの卵焼きのレシピ
材料:卵1個、巻き簾(なければクッキングシートやラップでもOK)、菜箸
- 卵をボールに割りいれ、よく混ぜる
- 角型のフライパンで卵焼きを作る
- 巻き簾の上に、出来上がった卵焼きを乗せて巻き、上から菜箸1本で押さえてハートの形に形成する
- 5分ほど経過したら3を巻き簾から取り出し、1cm程度の厚さに切って蝶の羽を2枚作る
- お皿に、4を蝶に見えるように並べる
5キュウイとミカンのミルク寒天
離乳食後期の赤ちゃんが、お正月料理をさらに好きになるような、おせちデザートレシピです!
原料に動物の骨・皮膚・腱を使用しているゼラチンは、消化機能が未熟な赤ちゃんの内臓に負担をかけてしまいます。ですから、赤ちゃんにはゼラチンではなく寒天を使用しましょう。寒天は海藻を原料としているため安心です。
離乳食後期になると、加熱した牛乳を料理に使用することもできますが、アレルギーなどが心配な場合は、フォローアップミルクを使った寒天にすると、赤ちゃんもおお喜びしますよ。また、寒天は食物繊維が豊富ですので、フォローアップミルクに含まれるオリゴ糖とのダブル効果で、便秘解消も期待できます。
寒天に入れる果物は、缶詰ではなく生のものを使いましょう。また、食べる時は「きちんと噛んでいるか」など、のどに詰まらせない様に注意して見守ることが大切です。今回はキウイフルーツを使いましたが、キウイはアレルギーが出る恐れがあるため、まだ食べさせたことがない場合は、赤ちゃんのお好みで代用して下さいね。残った分はフルーツソースをかけると、大人も美味しく食べることができますよ♪
キュウイとミカンのミルク寒天のレシピ
材料:キウイフルーツ、ミカン、寒天パウダー2g、水200ml、牛乳またはフォローアップミルク100ml
- キウイは皮をむき、食べやすい大きさに切る
- ミカンは外側の皮と薄皮をむき、食べやすい大きさに切る
- 牛乳またはミルクは、人肌に温めておく
- 鍋に寒天パウダーと水を入れて火にかけ、かき混ぜながら完全に溶かす
- 4に3を加えてよく混ぜる
- 型に1、2の果物を入れ、5のミルク寒天を流し入れ、冷蔵庫で冷やし固める
- 固まったらお花の形にクッキー型で型取りし、さらに1cm程度の薄さになるように切る
お正月の餅と危険なおせち食材
大人用のおせち料理は、美味しそうですが赤ちゃんへの危険がいっぱい!パパや親戚も分からずに食べさせてしまうことがありますし、離乳食後期になると「ちょっと目を離した隙に、手を伸ばして食べていた…」ということもあります。ママが注意して見守りましょう。
おせち料理を食べた赤ちゃんの負担
「赤ちゃんにも大人と同じように、豪華なおせち料理を食べさせてあげたい!」とママやパパだけでなく、おじいちゃんやおばあちゃんも思い、つい食べさせてしまう人もいますが、それによって初正月なのに救急車で運ばれてしまうことも…。
おせち料理は、お正月の3日間食べても傷まないように濃い味付けになっています。そのため、赤ちゃんが味の濃いものを食べてしまうと、未発達な内臓に負担がかかり、体調を崩してしまうことがあります。また、市販のおせち料理は調味料が多く、添加物も含まれているので特に注意が必要です。
お正月の餅はいつからOK?
お正月の餅は、神様に捧げる食べ物として、お雑煮に入れたり、そのまま焼いて食べたりと、各ご家庭で美味しく食べていますよね。ところが、美味しいからと「お正月だし、お餅食べる?」と、小さくちぎって赤ちゃんに食べさせ、窒息事故が起こっているのです。
餅の粘性は、小さく切っても残っているため、咬む機能が未熟できちんとカミカミできない赤ちゃんに与えると、喉に張り付いたり窒息したりする原因となります。
お正月の餅はいつから食べられる?
お正月の餅は、離乳食完了期でも食べさせることはダメで、3歳を過ぎてから与えるようにしましょう!また、3歳になってもしばらくの間は、ママがそばにいてきちんと噛めている確認し、万が一の窒息事故に対処できるようにしましょう
お正月の餅以外の窒息しやすいおせち食材
おせち料理にはそれぞれ意味があり、お正月には、縁起の良い食材や珍しい食材が食卓に並べられます。ただ、お餅以外にも赤ちゃんが食べると危険な食材もあります。
赤ちゃんの窒息に注意すべき食材は、「小さくて丸いもの・噛み切りづらいもの」です。赤ちゃん向けの離乳食をつくる時には、これらの食材が含まれないように注意しましょう。
窒息しやすいおせち食材
・こんにゃく
・白玉団子
・もち米(お赤飯など)
・豆
おせちの煮しめなどに入っている「こんにゃく」は、小学生や高齢者でも窒息事故に繋がる食材です。また、お餅の代わりに白玉団子を入れたお雑煮を作るママもいますが、窒息事故の事例があるため、形状や柔らかさに注意が必要です。お正月の豆で窒息する赤ちゃんもいますので、赤ちゃんに与える時は皮を剥き、刻むなどの工夫が必要です。
また、他のおせち料理も赤ちゃんの歯茎で噛みにくい大きさのものが多く、赤ちゃんが手を伸ばして口に入れてしまうと危険です。お屠蘇で酔っぱらっているパパに「ちょっと見ててね」と言っても、寝てしまうこともあると心得て、赤ちゃんへの配慮をしっかり行いましょう。
お正月の餅やおせちを喉につまらせたら…
いくら気を付けていても、赤ちゃんが勝手に食べてしまうなどの誤飲事故が起こることがあります。もし赤ちゃんがお正月の餅やおせち料理を喉に食材を詰まらせたら、赤ちゃんの誤飲への対処が必要です。
とても動揺しますし、「正しい処置ができないかも…」と不安に感じるかもしれませんが、赤ちゃんの命を守るためには、迷っている時間はありません!勇気を出して、出来ることを行いましょう。
お正月の餅を詰まらせた時の対処
- 周囲の人に大きな声で119番への通報をお願いしましょう。
- 赤ちゃんに動きがある場合は、椅子に座ったママの膝に、赤ちゃんをうつ伏せに乗せ、背中を繰り返し強く叩き、詰まったものを吐き出させます。
- 赤ちゃんに動きがない場合は、床に仰向けに寝かせ、口の中の異物が見える場合は取り除き、心臓マッサージや人工呼吸などの蘇生措置を行い、救急車が来るのを待ちましょう。