離乳食の魚はなぜ白身から?初期・中期・後期別の進め方、種類、下ごしらえの完全ガイド
「離乳食の魚は白身魚から始める」という情報は多くの育児書で目にしますが、初めて離乳食づくりをするママやパパからは、「どうして白身魚からなの?」「そもそも白身魚って、どんな魚?」「いつからどのくらい与えるの?」といった疑問が多く聞かれます。
離乳食で魚を白身からスタートする主な理由
離乳食で魚を白身魚から始める理由は、主に以下の3点からです。
- 脂質が少ない:赤身魚や青皮魚と比べて脂肪分が少なく、未熟な赤ちゃんの消化器官に負担をかけにくいためです。
- 淡白な味:味や臭みが淡白で、初めて魚を食べる赤ちゃんでも受け入れやすいです。
- 身が柔らかい:加熱しても身が柔らかくほぐれやすいため、歯が生えていない赤ちゃんでも舌でつぶしやすく、食べやすいです。(赤身魚は加熱すると身が硬くなりやすい特徴があります。)
2019年に改定された厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」にも、離乳食が進むにつれて「白身魚」→「赤身魚」→「青皮魚」の順番で進めると記されています。
ところが実際に離乳食をスタートすると、「白身魚が先」とは分かっていても種類などで戸惑いがちです。まずは白身魚、赤身魚、青皮魚とはそれぞれどんな特徴を持つ魚なのか、どんな種類があるのかを確認しましょう。
魚の分類と離乳食で使える種類
魚は、筋肉中の色素タンパク質(ヘモグロビンやミオグロビン)の量によって大きく「白身魚」と「赤身魚」に分けられます。「青皮魚(青魚)」は赤身魚の一種です。
離乳食では、それぞれの魚の持つ特徴を理解し、月齢に合わせて種類を選んでいくことが大切です。
白身魚は低脂肪で消化しやすい!種類はタイやカレイ、タラなど
「白身魚」とは一般的に、陸に近い海の岸近くに住んであまり活発に泳ぎ回らない、身の色が白い魚のことを指します。主にタイやカレイ、タラなどが代表的です。これらの魚は、活発に泳ぐための赤い筋肉(赤身)が少ないため、身の色が白くなっています。
離乳食に使われる代表的な白身魚は、タイ、ヒラメ、カレイ、タラ、スズキ、ホッケなどです。
ちなみに、鮭(さけ)やマス(ます)は身の色がオレンジ色をしていますが、これも白身魚に分類されます。これは、エビやカニといった甲殻類に含まれるアスタキサンチンという色素が、エサを通して魚の身に蓄積されるために赤く見えるからです。
離乳食に魚を選ぶ際の注意点として、「塩鮭」「塩タラ」など「塩」がつく魚や干物は、塩分が多く含まれているため、離乳食には不向きです。できるだけ「生」の切り身を選びましょう。塩漬けの魚しかない場合は、茹でて塩抜きを十分に行ってからごく少量にしてください。
また、鮭ハラス、エンガワや銀ガレイ、銀ダラなどの一部の魚は、白身魚の中でも脂質が多いため、離乳食初期には不向きです。これらの脂質の多い魚は、離乳食中期あるいは後期から少量ずつ様子を見ながら与えるようにしましょう。
赤身魚は鉄分が豊富!種類はマグロやカツオなど
「赤身魚」とは、一般的に広い海を速いスピードで回遊している、身の色が赤い魚のことを指します。活発に泳ぐために必要な赤い筋肉(赤身)が多く、この赤い色は、酸素を運ぶミオグロビンという色素タンパク質が多く含まれているためです。
離乳食に使われる代表的な赤身魚は、マグロ、カツオです。これらの赤身魚は、白身魚に比べて鉄分が豊富に含まれているため、鉄分が不足しがちな離乳食後期以降に積極的に取り入れたい食材です。
赤身魚は加熱すると身が硬くなりやすいため、離乳食中期(7~8ヶ月頃)から与える際は、しっかりとほぐしたり、とろみをつけてパサつきを抑える工夫が必要です。
青皮魚はDHA・EPAが豊富!種類はサバやサンマなど
「青皮魚」「青魚」「青背魚」と呼ばれる魚は、全て背が青い「赤身魚」の一種です。背中の青い色は、海面近くを泳ぐ際に、空や海の色に溶け込んで外敵から身を守る保護色の役割を果たしています。
離乳食に使われる青皮魚の種類には、アジ、イワシ、サバ、サンマ、ブリなどがあります。
青皮魚は、白身魚や赤身魚に比べてDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)といったn-3系脂肪酸が多く含まれています。これらは赤ちゃんの健やかな成長に重要な栄養素です。
しかし、青皮魚は脂質が多く消化に時間がかかるため、胃腸の発達が進んだ離乳食後期(9ヶ月頃)以降から与えるのが適切です。また、種類によってはアレルギーを引き起こす可能性があるため、少量ずつ様子を見ながら与えましょう。
特にサバはアレルギーのリスクが比較的高いとされているため、他の青魚に慣れてから、1歳以降に試すという意見もあります。青魚を初めて与える際は、脂が少ない背の部分から少量ずつ与えるようにしてください。
—離乳食で魚を与える順番と時期:初期は白身魚から
魚を離乳食に取り入れるのは、離乳食初期(生後5~6ヶ月頃)の後半が目安です。まず、つぶし粥やすりつぶした野菜の味や飲み込みに慣れてきた3週目以降に、白身魚を試してみましょう。初めて与える際は、他の食材と同様に1日1回1さじからスタートします。
厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、離乳食や特定の食べ物の開始時期を遅らせることにアレルギーを予防できる科学的根拠はないとされています。魚も、適切な時期がきたら積極的に取り入れて、異常が出たら速やかに医師の指示で進めるようにしてください。
離乳食の月齢ごとの魚の種類と目安量は以下の通りです。
| 月齢 | 時期 | 魚の種類 | 1回あたりの目安量 |
|---|---|---|---|
| 生後5~6ヶ月頃 | 離乳食初期(ごっくん期) | 白身魚(鯛、カレイ、ヒラメ、タラなど) | 1さじから徐々に5gまで |
| 生後7~8ヶ月頃 | 離乳食中期(もぐもぐ期) | 白身魚、赤身魚(マグロ、カツオ) | 10g~15g |
| 生後9~11ヶ月頃 | 離乳食後期(かみかみ期) | 白身魚、赤身魚、青皮魚(アジ、イワシなど) | 15g |
| 生後1歳~1歳6ヶ月頃 | 離乳食完了期(パクパク期) | ほとんどの種類の魚 | 15g~20g |
※1回あたりの目安量は、肉、豆腐、卵、乳製品などを含めたタンパク質源全体の量を考慮して調整しましょう。
白身魚のタラは初期から与えられる?
タラはかつて、アレルギーを引き起こす可能性のある物質(バルブアルブミンなど)が含まれるとして、離乳食では少し遅めに進める指導もされてきた時期がありました。しかし、2019年3月の「授乳・離乳ガイド」改定後からは、魚に限らず食物アレルギーを過度に気にせず進める方針に転換しました。
そのため、タラも離乳食初期(5~6ヶ月頃)から与えることが可能とされています。ただし、新しい食材を試す際は、必ず平日の午前中など、万が一異常が出た場合に医療機関を受診できる時間帯に少量から与えて、赤ちゃんの様子をよく観察するようにしてください。
異常が出たら必ず医師の指示に従ってください
既にアレルギーが明らかな赤ちゃんや、特定の食材で異常が出た赤ちゃんは、必ず医師または管理栄養士の指導に沿って離乳食を進めてください。保護者の自己判断は、症状の悪化や必要な栄養素の不足につながりかねません。
離乳食の白身魚の下ごしらえ!赤ちゃんが食べやすくなる工夫
離乳食に白身魚を使用する場合、安全で美味しく、赤ちゃんが食べやすい状態にするための下ごしらえが不可欠です。手間を省きたい場合は、骨や皮が処理された刺身用の白身魚を利用するのもおすすめです。
1骨と皮を取り除き、中心までしっかり加熱する
離乳食では、必ず魚の骨と皮を下ごしらえとして取り除いてください。特に骨は、喉に刺さると危険なため、細心の注意を払って確認しましょう。
また、魚は細菌や寄生虫のリスクを避けるため、必ず中心までしっかりと加熱し、身が白くなったか確認しましょう。
離乳食の下ごしらえで白身魚を加熱する場合は、「ゆでる」か「電子レンジ加熱」の2つの方法がおすすめです。どちらも簡単に柔らかく下ごしらえができます。
鍋で白身魚をゆでて中心まで加熱する方法
鍋でゆでると、魚のアクや余分な塩分が抜けるため、より美味しく仕上がります。
ただし、白身魚を長時間ゆで過ぎると、固くなりパサついて赤ちゃんが食べにくくなるので注意が必要です。加熱時間は魚の大きさで変わるため、中心までしっかり加熱する方法を知っておきましょう。
- お湯が沸騰した鍋に離乳食用の白身魚を入れます。
- 火加減を弱め、グラグラ沸騰させないようにします。
- 刺身のような小さな身は、鍋底から浮き上がったら取り出します。
- 大き目の切り身の場合は、湯に透明感が出てきたら箸で中心を軽くほぐし、ほぐせれば取り出します。
- 取り出した白身魚を冷水につけずに粗熱をとり、ザルで水気をしっかり切ります。(冷水につけると旨味が流れ出てしまうためです。)
生の魚を沸騰した湯に入れると初めは湯が白く濁りますが、魚の中心まで火が通ると湯に透明感が出てくるのが目安です。
電子レンジで白身魚を中心まで加熱する方法
刺身用の白身魚を離乳食のお粥に混ぜたい時など、調理や片付けを時短したい場合は電子レンジ加熱がおすすめです。
- 耐熱皿に白身魚をのせて、水を大さじ1杯ほど振りかけます。
- ラップをして1切れで10秒ほど加熱し、箸で身がほぐせるかを確認します。
- ほぐせない場合は、10秒ずつ加熱を繰り返して調整します。
2加熱後に身をほぐす・潰す
骨や皮を取り除く作業は、加熱後に冷ました白身魚で行うと簡単です。加熱後の身をほぐしながら骨も確認して取り除きましょう。
離乳食初期では、加熱した白身魚を裏ごしするか、すり鉢でなめらかにすり潰します。中期以降は、フォークの背でつぶしたり、指でほぐしたりして、月齢に合わせた大きさ・硬さに調整します。
—離乳食の白身魚のパサつきを抑える基本テクニック
加熱後の白身魚は、水分が失われやすく、パサパサした食感になりがちです。特に初めて魚を食べる赤ちゃんは、このパサつきでうまく飲み込めず、魚嫌いになってしまうこともあります。必ずとろみをつけて食べやすくする工夫をしましょう。
1つぶし粥や野菜ペーストに混ぜる
最もオーソドックスで簡単な方法です。初めて与える時は、下ごしらえした白身魚を別の皿に1さじ分用意し、そこにつぶし粥や滑らかにした野菜(かぼちゃ、じゃがいもなど)を少量加えて混ぜてから与えましょう。
お粥の方に白身魚をひと匙入れて混ぜると、もし食べなかった場合に全て無駄になってしまうため、分けて用意することをおすすめします。
2片栗粉や米粉などでとろみをつける
下ごしらえした白身魚にだしや水を加えて伸ばし、水で溶いたごく少量の片栗粉や米粉、コーンスターチを加えて加熱すると、とろみがつきパサつきが和らぎます。
失敗しないためには、必ず火を止めてから水溶き片栗粉などを加えること。沸騰している時に入れたり、加える量が多過ぎるとダマになるので注意が必要です。
片栗粉や米粉は、一度に全て入れずに少量ずつ加え、かき混ぜながら加熱してとろみを確認し、少なければ足して調節してください。
3ブレンダーで滑らかにする
下ごしらえした白身魚にだしや湯を加え、ブレンダーやフードプロセッサーで滑らかになるまで細かくすることで、ペースト状になりとろみがつきます。
離乳食初期など、なめらかな状態が求められる時期に有効な方法です。魚を伸ばすだしや湯の量で、固さを調節しましょう。潰した豆腐や柔らかく煮た野菜を加えると、より滑らかで食べやすくなります。
4市販のベビーフードや野菜フレークを使う
忙しい時は、市販のアイテムを活用するのも一つの手です。和光堂のベビーフード「とろみのもと」や、水で溶かずにとろみづけができる「とろみちゃん」なども便利です。
また、ジャガイモや人参、かぼちゃなどをそのままフレーク状にした「野菜フレーク」なら、お湯で溶いて下ごしらえした白身魚を加えるだけで、簡単に野菜入りのとろみがつけられます。水加減次第でポタージュスープ状からマッシュポテト状まで固さを変えられ、栄養もプラスできます。
5潰した豆腐やソースを絡める
豆腐が食べられる赤ちゃんには、潰した絹ごし豆腐に白身魚を混ぜてとろみをつけてみましょう。豆腐の水分と柔らかさが、魚のパサつきを抑えてくれます。
離乳食が進んできたら、ホワイトソースもとろみづけに便利です。市販のベビーフードもありますが、離乳食用に米粉や豆乳を使って手作りした塩分控えめのホワイトソースなら、離乳食中期頃から与えられます。
—離乳食におすすめの白身魚レシピ!初期・中期・後期・完了期の13選
離乳食の初期、中期、後期、完了期におすすめの白身魚レシピを13種類紹介します。月齢に合わせて素材の大きさや硬さを変えれば、ステップアップしてからも長く使えるレシピばかりです。
離乳食初期(生後5ヶ月~6ヶ月)の白身魚のレシピ
離乳食初期はさっぱりした白身魚からスタートします。タイやヒラメ、カレイなどの脂質の少ない魚がおすすめです。切り身でも刺身でもかまいませんので、スーパーで手に入る新鮮な白身魚を使って、なめらかなペースト状に調理しましょう。
タイのペースト粥のレシピ
下ごしらえしたタイ(骨と皮を取り、加熱したもの)を裏ごしするか、すり鉢でなめらかにすり潰します。10倍がゆに混ぜて、さらに加熱すれば完成です。ヒラメやカレイなどの他の白身魚でも同様に作れます。
離乳食用に下ごしらえして冷凍保存していた白身魚は、同じく冷凍保存していたおかゆと一緒にレンジで加熱するだけでもOKです。
白身魚のミルクリゾットのレシピ
材料:白身魚5g、10倍粥大さじ3、ミニトマト 1/4個、ブロッコリー 少量、粉ミルク50ml分
- 白身魚は熱湯で茹でて下ごしらえをし、なめらかにすり潰します。
- ミニトマトは皮と種をとってからなめらかに潰し、ブロッコリーは柔らかい穂先だけをなめらかに潰します。
- 鍋に1と2、調乳したミルクとつぶし粥を入れて、とろみがつくまで加熱します。
離乳食中期(生後7ヶ月~8ヶ月)の白身魚・赤身魚のレシピ
離乳食中期に入ったら、白身魚は細かくほぐした状態に進めます。ある程度食べられるようになったら、マグロやカツオなどの赤身魚にもチャレンジしてみましょう。
中期になると、魚の身に少し形が残るため、パサパサした食感が苦手で食べない赤ちゃんが増えます。だしやソースでとろみをつければパサパサ感が和らぎ、スムーズに食べやすくなります。
白身魚と野菜のだし煮のレシピ
- 色々な種類の野菜(人参、大根など)を薄めたダシで柔らかく煮ます。
- 野菜が柔らかくなったら、細かくほぐした白身魚を入れてひと煮たちさせます。
- 水溶き片栗粉でとろみをつけて完成です。
白身魚のかぶら蒸し風のレシピ
材料:白身魚 10g、かぶ 20g、かぶの葉 少量、片栗粉 少量
- 白身魚は熱湯で茹で、湯切りをしてから細かくほぐして器に盛ります。
- かぶはおろし金ですりおろし、水気は切らずに片栗粉少々をよく混ぜ合わせます。
- かぶの葉は刃先の柔らかい部分を切り、レンジで加熱してから細かく刻み、水少々で溶きのばしておきます。
- 1の上に2を乗せてラップをし、レンジでかぶが透明になるまで、2~3分程度加熱します。
- 蒸しあがったら、3を上に乗せて完成です。
※すりおろしたかぶの水気を切らずに使うことで、魚のパサつきを抑え、赤ちゃんが飲み込みやすくなります。
白身魚のアクアパッツァ風のレシピ
材料:白身魚10g、プチトマト 1個、玉ねぎ少量、ほうれん草少量、水50ml
- 白身魚は一度熱湯で茹で、湯切りして細かくほぐします。
- トマトは皮と種をとり、玉ねぎとともに細かく刻みます。ほうれん草は柔らかい葉先だけを、粗く刻みます。
- 鍋に水と1、2を入れ、弱火にかけてかき混ぜながら火を通します。
- 器に盛って完成です。
※白身魚と野菜からダシがでるので、調味料なしでも美味しくいただけます。ボリュームが欲しい時は、細かく刻んだパスタやうどんを入れるのもおすすめです。
離乳食後期(生後9ヶ月~11ヶ月)の魚レシピ
離乳食後期になったら、赤身魚に加え、アジやイワシなどの青皮魚にもチャレンジできます。また、手づかみ食べも始まる時期です。
赤ちゃんの食べる意欲が増してきたら、積極的に手づかみで食べられるおやきなどの離乳食を作ってあげて、自分で食べる楽しさを促してあげましょう。
白身魚と豆腐のおやきのレシピ(手づかみ食べに)
材料:白身魚のすり身60g、絹ごし豆腐10g、片栗粉大さじ1
- 白身魚のすり身と水切りした豆腐を混ぜ、さらに片栗粉を加えてよく混ぜます。
- クッキングシートを敷いたフライパンに、1で作ったネタを大さじ1ずつ落として、平らな丸形に整えます。
- 蓋をして2~3分したら裏返し、反対側も焼きます。
- 焼き色がつき、中まで火が通ったらできあがりです。
※お好みで青のりや刻んだ野菜などを入れても美味しくいただけます。
※離乳食4回分の分量です。
鮭の豆腐グラタンのレシピ(赤身魚の仲間・鮭使用)
材料:鮭(生)の刺身10g、ほうれん草少量、豆腐15g、調乳したミルク少量、粉チーズ少量
- 鮭は一度熱湯で茹でて湯切りし、粗くほぐします。(骨と皮をしっかりと取り除いてください。)
- ほうれん草は柔らかい葉先だけを粗く刻み、レンジで加熱します。
- スプーンで潰した豆腐に様子をみながらミルクを加え、滑らかになるまで混ぜてゆるめのソースを作ります。
- 3に1、2を混ぜ、耐熱容器かアルミカップに入れたら、粉チーズをふりかけます。
- 4をオーブントースターに入れ、5~10分程度焼いて軽く焦げ目がついたら完成です。
※鮭の替わりにタラなどの白身魚や、茹でた鶏のささみ肉を使っても、おいしくいただけます。
白身魚と豆腐のスープのレシピ
材料:白身魚10g、豆腐15g、キャベツ少量、ニンジン少量、ネギ少量、だし汁100ml、醤油少々
- 白身魚は一度熱湯で茹でて湯切りし、粗くほぐします。
- キャベツ、ニンジン、ネギは粗く刻み、豆腐はサイコロ状に切ります。
- 鍋にだし汁を入れ、1と2を入れて弱火にかけ、全体に火を通します。
- 醤油少々を垂らしてひと煮立ちさせ、風味付けをすれば完成です。
※茹でてから細かく切ったうどんやそうめんを入れると、ボリュームがでて主食にもなります。
かぶと白身魚の煮物のレシピ
材料:白身魚15g、かぶ30g、エノキ少量、かぶの葉少量、だし汁100g、醤油少々
- 白身魚は一度熱湯で茹でて湯切りし、ほぐします。
- かぶは皮をむいてからサイコロ状に切り、エノキ、かぶの葉は粗く刻みます。
- 鍋にだし汁をいれて1、2を加え、弱火でかぶが透き通るまで煮詰めます。
- 醤油少々で風味付けをすれば完成です。
※かぶは火の通りが早いので、5分程度で作れます。
離乳食完了期(1歳~1歳6ヶ月)の魚レシピ
離乳食完了期になると、ほとんどの種類の魚が食べられるようになります。この時期は、白身魚を加熱してほぐすだけでなく、焼いたり、ムニエルにしたりなど、調理のバリエーションが広がります。
ただし、お子さんが自分で食べて骨が刺さらないように、調理前に骨抜きで骨をしっかりと取り除いておきましょう。また、パサつきが苦手な子には、引き続きあんかけなどでとろみをつけて食べやすくする工夫が大切です。
お魚ナゲットのレシピ(手づかみ食べに)
材料:白身魚15g、鶏ひき肉15g、豆腐5g、ニンジン少量、玉ねぎ少量、ケチャップ少量、プレーンヨーグルト少々
- 白身魚は一度熱湯で茹でて湯切りし、細かくほぐします。
- ニンジンを小さじ1杯程度すりおろし、玉ねぎはみじん切りにします。
- 鶏ひき肉に1と2、水切りした豆腐をまぜ、粘りが出るまでよく混ぜ合わせます。
- お皿の上に敷いたワックスペーパーの上で、赤ちゃんが手に持てる形に成形し、ラップをかけてレンジ加熱して火を通します。
- ケチャップにプレーンヨーグルト少々を混ぜ合わせたソースを添えて、完成です。
※離乳食2回分の分量です。
※平らに伸ばしてレンジ加熱をしてから、クッキー型で抜いて形を作ると、赤ちゃんが喜んで食べてくれます。
白身魚のピカタのレシピ
材料:白身魚30g、卵1/2個、ニンジン少量、小麦粉少量
- 白身魚は一度熱湯で茹でて湯切りし、大きめにほぐしてから、茶こしで全面に小麦粉をふりかけておきます。
- ニンジンはおろし金ですりおろし、溶き卵に加えてよく混ぜておきます。
- 2に1を加え、白身魚に卵を絡めながら、熱したテフロン加工のフライパンで焼きます。
- 両面に焼き色がついたらお皿に取り、ラップをかけて、レンジで加熱したら完成です。(中までしっかり火を通しましょう。)
※離乳食2回分の分量です。
白身魚のトマトあん添えのレシピ
材料:白身魚20g、ミニトマト4個、だし汁大さじ1杯、片栗粉少々
- 白身魚は一度熱湯で茹でて湯切りし、月齢に応じて食べやすいように粗くほぐして器に盛ります。
- トマトは皮をむいて粗く刻み、だし汁を加えてレンジで加熱します。
- 2に水で溶いた片栗粉を加え、とろみをつけてあんにします。
- 器に盛った白身魚に3を添えれば、完成です。
※トマトの種や皮が食べにくいようであれば、取り除いてください。
白身魚の野菜あんかけのレシピ
材料:白身魚20g、パプリカ10g、しめじ2本、人参10g、玉ねぎ10g、だし汁100cc、みりん小さじ1/2(風味付け程度)、醤油少々、片栗粉小さじ1/4、水小さじ1
- 玉ねぎ、パプリカ、人参を千切りにし、しめじは下から半分に割き、完了期初期は1cmに切ります。
- 玉ねぎと人参を耐熱容器に入れ、少量の水を入れてラップで蓋をし、レンジで1分半加熱します。
- だし汁に調味料、玉ねぎ、人参、しめじ、パプリカを入れ、野菜に火が通るまで加熱します。
- 火が通ったら、水で溶いた片栗粉でとろみをつけてあんにします。
- フライパンに薄く油をひき、骨を除いた白身魚を焼きます。
- 4のあんを、5の白身魚の上にかけて完成です。
※魚は骨や皮を除いてある、フィレを使うと便利です
※加熱するとパサパサしやすい白身魚も、野菜あんでとろみをつけることで食べやすくなります。
離乳食の魚を食べない!先輩ママからの段階別アドバイス
離乳食作りを通して魚の知識を深め、張り切って離乳食を作っても、残念ながら赤ちゃんが魚を食べてくれないことがあります。特に魚のパサつきや独特の臭みが苦手な子は少なくありません。
どうすれば魚嫌いの子に喜んで食べてもらえるのでしょう?先輩ママ達が行った魚嫌い克服術を離乳食の段階別にご紹介しますので、食べてもらえない時はぜひ試してみて下さい。
離乳食初期(生後5ヶ月~6ヶ月)の魚克服術
魚の食感を他の食材でカバーする
普通のおかゆは食べてくれるのに、白身魚を加えると舌を出して「ぺーっ」としてしまいました。この状況に困り果てたのですが、組み合わせるメニューがワンパターンだったことに気づきました。
そこで、いつものおかゆではなく、すりおろした大根と白身魚を混ぜて煮てみることにしました。大根のなめらかな食感が白身魚の繊維質な食感を消してくれる効果があったようで、しっかり完食してくれました。メニューを工夫することの大切さを再認識しました。
離乳食中期(生後7ヶ月~8ヶ月)の魚克服術
魚の臭みを消す方法
魚独特の臭みが嫌いだった息子は、白身魚の中でもなるべく臭みのないカレイを使うようにしていました。しかし、離乳食は薄味でないといけないので、大人が食べるように味噌やマヨネーズで臭いを誤魔化すこともできず悩みました。
そこで、上の子がグラタン好きだったことがヒントとなり、調乳したミルクで煮てみることにしました。すると、魚の臭みが気にならず、ホワイトソースっぽい風味で食べやすくなったようで、息子も「もっとちょうだい」と口を開けて待つほどになりました。
離乳食後期(生後9ヶ月~11ヶ月)の魚克服術
家族で一緒に食べるムニエルで興味を引く!
離乳食初期から魚を拒否していた娘は、鯛もヒラメもカレイもタラも、すべての白身魚がNGでした。無理強いはしませんでしたが、食べなくても食卓には並べるようにしていました。
離乳食後期になってムニエルを食卓に並べると、少し興味を持ったようでした。ムニエルは、大人も上の子も赤ちゃんも、みんなが同じものを並べやすいメニューです。いっしょに食卓を囲んで、みんなが美味しそうに食べているのを見ることがよかったのか、そのうちに自分で、手づかみでムニエルを食べるようになってくれました。
離乳食完了期(1歳~1歳6ヶ月)の魚克服術
パサつきにはとろみを付けるのが基本
離乳食完了期になって、白身魚を焼いて食べることができるようになったのですが、うちの子は、焼き魚のパサパサした食感が苦手なようでした。特に白身魚は焼くと水分が失われやすくパサつきやすいですよね。
そこで、魚を食べるときには、必ずとろみを付けるように心がけました。すると、野菜あんかけや煮つけなどにすると食べてくれるようになりました。パサつきが苦手な子には、魚の形状や硬さよりも、飲み込みやすさが重要だと感じました。
同じ魚の離乳食でも、レシピや加熱時間、下ごしらえの仕方によって舌触りが変わり、赤ちゃんが食べてくれることがあります。様々な離乳食の段階別魚レシピがありますので、色々なものにトライして赤ちゃんにとっての食べやすさを見直し、好みを探求してみましょう。