赤ちゃんが意味のある言葉を話す時期は?発達の過程と夢占い
「あー」「うー」と可愛らしい声を出していた赤ちゃん。「いつになったら『ママ』『パパ』と意味のある言葉を話してくれるのかな?」と、その日を首を長くして待っているママやパパは多いでしょう。赤ちゃんが話す前のクーイングや喃語も天使のように愛らしいですが、「この小さな頭の中で、今何を考え、何を感じているのか知りたい!」と感じるのは、親であれば誰もが一度は抱く願いではないでしょうか。
赤ちゃんが言葉を獲得していく過程は、単に声帯が発達するだけでなく、心と知能がぐんぐんと成長している証でもあります。パパやママとのあたたかい関わりの中で、「自分の気持ちを大好きな人に伝えたい!」という意欲が育ち、それが言葉となって溢れ出してくるのです。
そこで今回は、赤ちゃんが意味のある言葉を話す時期の目安をはじめ、生まれてから言葉を話すまでの発達の流れ、赤ちゃんの「話したい気持ち」をグングン引き出すための4つのポイント、さらには赤ちゃんが言葉を話す夢に関する「夢占い」についてご紹介します。焦らず、親子のコミュニケーションを楽しみながら読み進めてみてくださいね。
赤ちゃんが意味のある言葉を話し始める時期の目安
「ブーブー(車)」「マンマ(ご飯)」など、赤ちゃんが特定の物や人に対して、意味を理解した上で言葉を話し始める時期は、一般的に「1歳前後」であることが多いです。
早い赤ちゃんでは生後9ヶ月頃に最初の意味のある単語(初語)を話し始めることもあり、1歳半頃までには多くの赤ちゃんが何らかの言葉を口にし始めます。しかし、赤ちゃんの発達の中でも「言葉の発達」はとりわけ個人差が大きい分野だといわれています。周りの同じ月齢の赤ちゃんがペラペラとおしゃべりし始めたのに、自分の子がまだ話さないと、つい周りと比べて心配になってしまうかもしれません。
【子どもの発達・心理の深掘りからの解説】
言葉を発していなくても、赤ちゃんの頭の中の「言葉のコップ」には、パパやママからシャワーのように注がれた言葉が毎日少しずつ溜まっています。コップから水が溢れ出すタイミングが1歳の子もいれば、2歳近くになって一気に溢れ出す(突然話し始める)子もいるだけなのです。言葉を溜め込んでいるこの時期のインプットこそが、豊かな表現力の土台となります。
【次へのアクション】
言葉の早い・遅いに一喜一憂するのではなく、お子さんが「指差し」や「視線」で何かを伝えようとしているサインを見逃さず、「あのお花、きれいだね」と、赤ちゃんの視線の先にあるものを言葉にして代弁してあげましょう。
赤ちゃんが話し始めるまでの発達の過程(ステップ別)
赤ちゃんが長めの文章をペラペラと話せるようになるまでには、いくつかの重要なステップを踏んでいきます。何歳でどれくらい話せるようになるかはあくまで平均的な目安ですので、お子さんがこの通りに成長していなくても、全く焦る必要はありません。親子の絆を深める目安として参考にしてください。
1.声が出る「クーイング」(生後2〜3ヶ月頃)
生後2か月頃になると、赤ちゃんはご機嫌が良い時に、喉の奥を鳴らすように「アー」「ウー」「クー」といった優しく可愛らしい声を出すようになります。これを「クーイング」と呼び、赤ちゃんはクーイングを通して、自分の口から音が出る感覚を楽しみながら発声の練習をしています。
「あーあー」と言いながらモビールを見つめる赤ちゃんに、「ご機嫌だね〜、あーあー、だね」とママが同じトーンで返してあげると、赤ちゃんはニッコリと笑ってさらに声を出してくれます。このやり取りこそが、会話の第一歩です。
【先輩ママの体験談からの学び】
「クーイングの時期に、赤ちゃんが声を出したら必ず目を見て同じようにオウム返しをしていました。すると、次第に私が声を出すのを待ってから赤ちゃんが声を出すようになり、まるで本当におしゃべりしているようで感動しました」という体験談はとても多いです。返事がなくても、積極的に語りかけてあげることが大切です。
【次へのアクション】
赤ちゃんが「ウー」と言ったら、ママも笑顔で「ウー」と返し、赤ちゃんの声のトーンや表情をそっくりそのまま鏡のように真似して(ミラーリングして)みてください。

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2.喃語(なんご)や奇声を発するようになる(生後4〜8ヶ月頃)
生後4か月を過ぎてくると、クーイングからさらに進化し、喃語(なんご)や大きな奇声を発する赤ちゃんが増えてきます。最初は「アーウー」「アウアー」など母音だけの喃語から始まり、次第に唇や舌を器用に使えるようになり、「バーバー」「ダダダ」「マムマム」など子音を含むリズミカルな喃語へと発達します。
また、「キー!」「キャー!」といった甲高い奇声を発することもあります。大人はびっくりしてしまいますが、この時期の赤ちゃんは「こんな大きな音が出せるんだ!」と自分の声のボリュームを調整する実験(遊び)をしている最中なのです。
【独自視点からの解説】
生後8か月頃は最も喃語を多く話す時期とされ、独り言のようにずっとしゃべっている子もいます。意味のある言葉ではなくても、声の抑揚(イントネーション)はすでに大人の会話を真似ており、文句を言っているようなトーンや、質問しているようなトーンを使い分ける高度な技術を見せてくれます。
【次へのアクション】
赤ちゃんが「ダダダ!」と力強く言ったら、「そうなんだ!ダダダなんだね〜!」と、あたかも意味が通じているかのように、相槌を打ちながら会話を繋げて楽しんでみましょう。
3.大人の言葉を理解し始める(生後10ヶ月〜1歳頃)
生後10ヶ月頃になると、自分が言葉を発するだけでなく、ママやパパが話している言葉の意味をある程度理解できるようになってきます。まだ意味のある言葉を話せない子も多いですが、「ナイナイしてね」と言うとおもちゃを箱に入れたり、「パパはどこ?」と聞くとパパの方を向いたりと、言葉と行動が結びついてきます。
「あ!あ!」と言いながら絵本の犬を指差す姿は、まさにこの時期特有のコミュニケーションです。指差しで自分の意思や発見をママに伝えようとする行動が増えるにつれ、徐々に意味のない喃語を話すことが減っていきます。
【子どもの発達・心理の深掘りからの解説】
「指差し」は言葉の爆発的な成長の直前に現れる重要なサインです。心理学では「共同注視」と呼ばれ、「ママ、あれ見て!僕と同じものを見て共感して!」という強いメッセージが込められています。この欲求を満たしてあげることが、言葉の発達を強力に後押しします。
【次へのアクション】
赤ちゃんが何かを指差したら、すかさず同じ方向を見て、「ほんとだ、ワンワンがいるね!可愛いね」と、赤ちゃんが見つけた喜びを言葉にして共有してあげましょう。
4.意味のある「初語」と赤ちゃん言葉(1歳のお誕生日頃)
1歳のお誕生日を迎える頃には、約半数の赤ちゃんが「マンマ」「ワンワン」「ブーブー」など、意味と音が一致した言葉(初語)を話し始めます。まだ「赤ちゃん言葉(育児語)」と呼ばれる独特の発音や省略形ですが、大人にも意味が分かる言葉がポツポツと増え、本当の意味での言葉のキャッチボールが始まります。
「お水、ごくごくしようね」「ポイしてきてね」と、この時期はママやパパも赤ちゃん言葉を積極的に使い、コミュニケーションを楽しみましょう。
【逆説的な視点からの解説】
「正しい発音を教えるために、赤ちゃん言葉(犬をワンワンと呼ぶなど)は使わない方が良い」という意見もありますが、実は赤ちゃん言葉特有の高いトーンや繰り返しのリズム(マザリーズ)は、赤ちゃんの脳が最も聞き取りやすく、真似しやすい音の構造になっています。赤ちゃん言葉でたくさん話しかける方が、結果的に語彙力が高まるといわれています。
【次へのアクション】
「わんわん、きたね」「ぶーぶー、はやいね」と、赤ちゃんの真似しやすい短い擬音語(オノマトペ)を日常の会話にたくさん散りばめてみてください。
5.単語が増え、2語文を話し始める(1歳半〜2歳頃)
1歳半を過ぎる頃になると、単語の数が爆発的に増え(語彙爆発)、やがて「ママ、きて」「ブーブー、のる」「これ、イヤ」など、2つの単語をくっつけた「2語文」を話し始める子が増えてきます。
自分の意思や要求を言葉で伝えられるようになりますが、発音はまだ未熟なため、「ママやパパには何と言っているか分かるけれど、他の人には暗号のように聞こえて分かりにくい」ということも多い時期です。
【先輩ママの体験談からの学び】
「児童館に行くと、他の子は上手におしゃべりしているのに、うちの子は私にしがみついて無言になってしまい落ち込みました。でも、家に帰ると堰を切ったようにおしゃべりし始めて…場所見知りだっただけだと気づきました」というエピソードがあります。外で話さなくても、安心できる家庭内で言葉が出ているなら全く問題ありません。
【次へのアクション】
子供が「パン、たべる」と2語文で話したら、「パン、食べるのね。美味しいパンだね」と、子供の言葉を一度受け止めてから、正しい文脈に少しだけ広げて返事をしてあげましょう。
6.文章を話し始める(3歳頃〜)
3歳頃になると、「昨日、公園で滑り台したの」など、単語の羅列ではなく、助詞(てにをは)を使った短い文章をペラペラとたくさん話せるようになります。発音もはっきりしてきて、ママやパパ以外の人が聞いてもスムーズにコミュニケーションが取れる幼児へと成長します。
赤ちゃんが早く話すようになる!親の関わり方4つのポイント
赤ちゃんの言葉の発達は、心(感情)の発達と深く関わっています。「自分の気持ちをこの人に伝えたい!」「伝わって嬉しい!」というポジティブな欲求が高まることで、言葉は自然と引き出されていきます。ここでは、親が意識したい4つの関わり方のポイントをご紹介します。
1.赤ちゃんの声に全力で反応する(笑顔のキャッチボール)
赤ちゃんは、自分の発した声に対してママやパパが満面の笑顔で反応してくれると、「声を出したらママが笑ってくれた!もっとやってみよう!」という強烈なモチベーションが芽生えます。
喃語などの意味がわからない声であっても、絶対に無視せず、家事の手を少しだけ止めて目を見て反応してあげましょう。言葉の正確さよりも、「あなたとのやり取りが楽しい」という安心感をベースに作ることが最優先です。
【家族全体の視点からの解説】
パパが仕事から帰ってきた時、「あーうー!」と赤ちゃんが話しかけたら、「お!パパにおかえりって言ってくれてるんだね、ありがとう!」と、ポジティブな意味づけをしてあげることで、家族全体のコミュニケーションが格段に明るくなります。
【次へのアクション】
1日5分だけで構いません。テレビやスマホを完全に消して、赤ちゃんと至近距離で見つめ合い、声のやり取りだけを楽しむ「おしゃべりタイム」を作ってみてください。
2.教えこまない!自然な声かけと実況中継を心がける
「早く話してほしい」という焦りから、絵本やフラッシュカードを見せて「これはリンゴよ。言ってごらん、リ・ン・ゴ!」と、早期教育のように何度も繰り返しテストをして教え込むことは、プレッシャーとなり言葉の発達にマイナスになることがあります。
赤ちゃんは、おむつ替えや食事の時、お散歩で風を感じた時など、日常の生きた体験とママの「言葉の実況中継」がセットになることで、自然に言葉を吸収していきます。
【独自視点からの解説】
無理に言葉を引き出そうと「これは何?」とテストばかりしていると、赤ちゃんは「間違えたらどうしよう」と萎縮して無口になってしまうことがあります。言葉は教えるものではなく、楽しい生活の中で「自然にこぼれ落ちてくるもの」と捉える心の余裕が必要です。
【次へのアクション】
おむつを替える時に、「スッキリしたね」「冷たいおしりふきだよ〜」「綺麗になって気持ちいいね」と、今していることや赤ちゃんの気持ちをひたすら実況中継してみましょう。
3.離乳食を通じて顎や口の筋肉を育てる
言葉をはっきりと発音するためには、口の周りや顎、舌の筋肉が十分に発達している必要があります。離乳食をモグモグ、カミカミして飲み込む一連の動きが、そのまま言葉を発音するための筋肉トレーニングに直結しています。
ただし、「早く話すように」と焦って、赤ちゃんのペースを無視して硬い離乳食を急いで進めるのは絶対にNGです。赤ちゃんの噛む力が追いついていないのにステップアップを急ぐと、丸呑み癖がついたり、食事が苦痛になり食べる楽しさが失われてしまいます。
【年齢別視点からの解説】
生後9ヶ月以降の手づかみ食べの時期に、少し大きめに切った柔らかい野菜スティックなどを自分の前歯で「かじり取る」経験をたくさんさせてあげると、唇や舌先の細かいコントロールが上手になり、結果的に「パ・バ・マ」などの破裂音が出しやすくなります。
【次へのアクション】
離乳食の時間は「口をしっかり閉じてモグモグできているか」を観察し、ママ自身が大げさに「モグモグ、美味しいね」と口を動かして見本を見せてあげましょう。
4.ママとパパ自身が日々の「会話」を楽しむ
ママやパパは、赤ちゃんの前で楽しそうに会話をしていますか?夫婦の会話だけでなく、実家に帰った時やママ友と会う時も、楽しそうに笑い合って話していますか?
親が楽しそうに話しているポジティブな空気を感じ取ると、赤ちゃんも「あの中に入りたい!」「声を出して交ざりたい!」と強く思いやすくなります。「赤ちゃんが話すのが遅い」と悩む時は、赤ちゃんに話しかけるだけでなく、まずは夫婦でその日の出来事を楽しくおしゃべりする姿を見せてあげてください。
夢占い:赤ちゃんが意味のある言葉を話す夢を見た!
妊娠中や子育て中に、赤ちゃんが夢に出てきて不思議な行動をとる…という体験をするママは少なくありません。夢占いにおいて、「赤ちゃんが出てくる夢」は基本的に生命力や新しい始まりを象徴する『大吉夢』とされています。
では、まだ話せないはずの「赤ちゃんがペラペラと話す夢」には、どのような深い意味が隠されているのでしょうか?
赤ちゃんが話す夢の持つメッセージ
夢の中で赤ちゃんが話した内容は、ママ自身の「抑圧された本心」や「未来へのヒント」を代弁しているといわれています。
【心理の深掘りからの解説】
夢の中の赤ちゃんは、「無垢な自分の心(インナーチャイルド)」の投影であるケースが多いです。例えば、夢の中の赤ちゃんが「もっと休んで」と言っていたら、それはあなた自身が無意識に休息を求めているサインです。また、自分と赤ちゃんが楽しく会話をしていた場合は、自分自身の心との対話がスムーズにいっており、精神的に非常に安定している証拠でもあります。
【次へのアクション】
赤ちゃんが話す夢を見たら、忘れないうちにメモを取り、「今の自分が本当に求めているものは何か?」と、自分自身の心を優しく労ってあげる時間にしてみてください。
※もちろん、「早く赤ちゃんの声が聞きたい!おしゃべりしたい!」というママの強い愛情と願望が、そのままストレートに夢として現れただけのハッピーなケースも非常に多いです。
赤ちゃんの言葉の発達に関するよくある質問(FAQ)
赤ちゃんの言葉の発達について、ママたちからよく寄せられる疑問にお答えします。
Q. 男の子は女の子よりも言葉が遅いって本当ですか?
統計的に見ると、言葉の出始めは男の子の方が少しゆっくりめな傾向があるのは事実です。女の子はコミュニケーションを司る脳の領域の発達がやや早いと言われていますが、これもあくまで個人差の範囲内です。3歳頃になれば男女差はほとんどなくなりますので、性別にとらわれずその子のペースを見守りましょう。
Q. テレビやYouTubeを見せすぎると言葉が遅れますか?
テレビや動画などの「一方通行のメディア」を長時間一人で見せ続けると、生きたコミュニケーションの機会が減り、言葉の発達に影響が出る可能性があります。しかし、絶対に見てはいけないわけではありません。テレビを見る時は親も一緒に見て、「ワンワン可愛いね」「楽しそうだね」と語りかけ、双方向の会話をプラスすれば立派な言葉の教材になります。
Q. 言葉を間違えて覚えてしまった時、訂正するべきですか?
例えば車を見て「ブーブー」ではなく「バーバー!」と言い間違えていても、「違うでしょ、ブーブーよ」と厳しく訂正する必要はありません。「そうだね、カッコいいブーブーだね」と、ママが正しい言葉で優しく言い換えて返事をしてあげるだけで、赤ちゃんは自然に正しい音を吸収して修正していきます。
Q. 兄弟がいると下の子は言葉が早くなりますか?
上の子がいつも話しかけてくれたり、上の子の真似をしようとしたりするため、下の子は言葉を話し始めるのが早い傾向があります。しかし逆に、下の子が指差しをしただけで上の子が「お茶が欲しいんだね!」と先回りして全てお世話をしてしまうと、「自分で話さなくても通じる」と学習してしまい、言葉がゆっくりになるケースもあります。
まとめ:焦らず、今の可愛いコミュニケーションサインを満喫しよう
赤ちゃんが意味のある言葉を話し始める時期は「1歳前後」が目安ですが、言葉のコップの大きさは本当に人それぞれです。周りの子が「ママ」と言えるようになると焦ってしまう気持ちもわかりますが、意味のある言葉が出る前の「あー」「うー」というクーイングや、手足をバタバタさせて喜ぶ姿、一生懸命に指差しをして何かを伝えようとする姿は、この時期にしか見られない貴重でかけがえのない宝物です。
「早く話して!」と結果を急ぐのではなく、赤ちゃんの拙いサインを一つひとつ拾い上げて、親子のあたたかい言葉のキャッチボールを心から楽しんでくださいね。ママとパパの笑顔と優しい声かけがたっぷりと注がれれば、赤ちゃんの言葉のつぼみは、きっと一番美しいタイミングでパッと花開くはずです。
子育てをしていると、我慢できない子供にママやパパが困ってしまう場面はたくさんありますよね。でも、我慢できない背景にある子供の気持ちや成長の段階を知らないと、親の負担が大きくなるばかりか、つい強く叱って子供を傷つけてしまうこともあります。
大切なのは、頭ごなしに「我慢しなさい」と教え込むことではなく、子供が自分で気持ちを整えられるように手伝ってあげること。この記事では、我慢できない理由や反抗の背景、関わり方のコツ、必要な我慢と不必要な我慢の見分け方を紹介します。気になる様子があるときの相談先もあわせてお伝えします。
そもそも、我慢できない子供とは?
「何でうちの子は、すぐ怒って我慢できないの?」「公共の場で騒いで、注意しても聞いてくれない」「おもちゃが欲しいと駄々をこねる」「まだ遊びたいと、なかなか帰れない」——こんなふうに感じること、ありますよね。
でも、これはあなたのお子さんだけのことではありません。多くの家庭が同じように悩んでいます。
我慢できない子供とは、感情や欲求のままに行動するのを、まだうまく抑えられない子供のこと。感情や衝動をコントロールする脳の働きは、子供のうちはまだ発達の途中にあります。そのため、小さな子供が我慢できないのは、ごく自然なことなのです。
自己コントロールの力は少しずつ育つ
感情や衝動をコントロールする力は、幼児期にはまだ育っている途中で、学童期から思春期にかけて、年齢とともに少しずつ高まっていくと言われています。
つまり、今できないからといって心配しすぎる必要はありません。日々の関わりや経験を積み重ねることで、自分で気持ちを整えられる子へと育っていきます。まずは、なぜ我慢ができないのか、その背景に目を向けてみましょう。
我慢できない子供が反抗する、3つの背景
親がいちばん困るのは、子供が反抗するときではないでしょうか。我慢を求められたときに反抗するのは、脳の発達の段階だけでなく、心理的な背景が関係していることもあります。まずは子供の様子を、落ち着いて客観的に見てみましょう。
1関わってほしい・甘えたい気持ちの表れ
友達が遊びに来ても一緒に遊べず、おもちゃも貸せず、「ママ、ママ、〇〇して」と言い続ける——こんなケースがあります。これは、ママに注目してほしい、もっと関わってほしいという気持ちの表れであることが少なくありません。子供は、見ていてほしい・受け止めてほしいと感じているのです。こうした「我慢できない」は、甘えたい気持ちのサインととらえて関わってあげましょう。
2してはいけない理由が分からない
静かに待つべき場所で騒いでしまうのは、このケースに当てはまります。子供は飽きやすく、長く待つのが苦手なうえに、そもそも「なぜ騒いではいけないのか」がまだよく分かっていないことが多いのです。理由が分からなければ、我慢のしようがありませんよね。
3我慢しなくてもいい、と感じている
おもちゃが欲しくて駄々をこねるなど、これまでの経験から「我慢しなくても大丈夫」と感じているケースです。駄々をこねれば買ってもらえた経験があると、「こうすれば思いが通る」と学んでしまうことがあります。
| 反抗の背景 | よくある場面 |
|---|---|
| 関わってほしい・甘えたい | 友達と遊ばず「ママ〇〇して」と言い続ける |
| してはいけない理由が分からない | 静かにすべき場所で騒ぐ |
| 我慢しなくてもいいと感じている | 駄々をこねて買ってもらった経験がある |
知っておきたい視点:「なぜ我慢できないのか」が見えてくると、対応も変わってきます。同じ「騒ぐ」でも、甘えたいのか、理由が分からないのかで、かけてあげる言葉は違ってくるのです。
気になる様子があるときは、ひとりで抱えず相談を
「我慢できない」「順番が守れない」「ルールが守れない」といった様子は、成長の途中ではよく見られるものですが、なかには発達の特性が関係している場合もあります。これは見た目では分かりにくく、まわりが気づきにくいこともあります。
大切なのは、決めつけたり、無理に直そうとしたりしないこと。年齢に比べて気になる様子が続く場合は、ひとりで抱え込まず、乳幼児健診の機会に相談したり、自治体の発達相談や専門の窓口を頼ったりしてみましょう。早めに相談することで、その子に合った関わり方のヒントが得られ、親の不安もやわらぎます。
園や学校とも様子を共有し、家庭でも、叱るより「具体的に伝える」「言葉だけでなく絵や写真で示す」といった、その子に伝わりやすい工夫を取り入れていくとよいでしょう。
気になるサインが続くときは、自己判断せず、乳幼児健診・自治体の発達相談・かかりつけの小児科などに相談しましょう。
自分で気持ちを整えられる子に育てる、6つの関わり方
子供は大人が思うよりずっと賢く、少しずつコツをつかんでいきます。親の関わり方しだいで、自分の気持ちを整える力はぐんと育ちます。
1スキンシップや言葉で愛情を伝える
子供が求めているのが「関わってほしい気持ち」なら、できる範囲で、安心できる言葉や態度で応えてあげましょう。「大好きだよ」と伝えたり、ぎゅっと抱きしめたり。スキンシップは子供の気持ちを落ち着かせ、結果として親のイライラもやわらげてくれます。
2理由を事前に伝えて、納得を引き出す
静かにすべき場所や、公園から帰る時間など、我慢が必要な場面は、出かける前に理由を伝えておくのがおすすめです。「どうして静かにするのかな」「なぜ時間で帰るのかな」を、子供が分かる言葉で話してあげましょう。
欲しがって駄々をこねる場合も同じです。まずは「そうだね、おいしそうだね」と気持ちに共感したうえで、「でも毎回は買えないんだ」と理由を伝えると、少しずつ受け入れられるようになります。
3我慢しやすくなる準備をしておく
長く待つ場面では、理由が分かっていても、小さな子供にはやはり難しいもの。お出かけのときは、子供の好きな絵本やおもちゃをリュックに入れて持たせるなど、退屈しない工夫をしておくと、ぐずりにくくなります。
4かんしゃくを起こしても、ぶれずに受け止める
お店で泣き続けても、親が落ち着いてぶれないことが大切です。甘えと甘やかしの違いを意識せず、つい言いなりになってしまうと、子供は「どうすればよいか」を学びにくくなります。
怒鳴ったり、叩いたり、脅したりする必要はありません。落ち着いて受け止めるうちに、子供は「ここでは通らないこともある」と少しずつ学んでいきます。まわりが気になるときは、車の中や会場の外など静かな場所へ移り、子供が自分で気持ちを立て直すのを待ちましょう。
5我慢できたら、しっかり褒める
うまく気持ちを整えられたときは、大げさなくらいしっかり褒めてあげましょう。褒められる経験を通して、子供は我慢する意味を実感していきます。最初からうまくはいきませんが、繰り返すうちに、少しずつ身についていきます。
6「ダメ」は最終手段に
「ダメ」「我慢しなさい」と頭ごなしに押し付けるのは、その場しのぎになりがちです。まずはたくさん話して、一緒に解決策を探す姿勢を大切に。「〇〇ちゃんはこう思うんだね」と気持ちに共感してあげましょう。3歳くらいでも、自分の気持ちを伝え、きちんと納得できることは意外と多いものです。
| 関わり方 | 期待できること |
|---|---|
| スキンシップや言葉で愛情を伝える | 子供も親も落ち着きを取り戻せる |
| 理由を事前に伝えて納得を引き出す | 子供が理由を理解し、受け入れやすくなる |
| 我慢しやすくなる準備をする | 外出先でのぐずりをやわらげられる |
| かんしゃくにぶれずに受け止める | 「通らないこともある」と学んでいける |
| 我慢できたらしっかり褒める | 我慢する意味を実感し、自信になる |
| 「ダメ」は最終手段にする | 自分の気持ちを表現し、納得して行動できる |
必要な我慢と、不必要な我慢を見分ける
ひと口に我慢といっても、させるべき我慢と、させなくてよい我慢があります。「トイレに行きたい」という場面で考えてみましょう。
例1:体調が悪い子供が「トイレに行きたい」と言う場合
例2:嫌いな習い事の途中で「トイレに行きたい」と言う場合
例1は我慢させるべきではない場面、例2は気持ちと向き合わせたい場面です。嫌なことから逃げたいだけのときは、ただ我慢させるのではなく、その気持ちに寄り添いながら大人がサポートすることが大切です。すべてを我慢させるのではなく、年齢や状況に応じて、必要か不必要かを大人が見極めてあげましょう。
「我慢する子」と「我慢できる子」は違う
似ているようで、この二つは別物です。「我慢する子」は、親に言われたから我慢する子。「我慢できる子」は、自分で考えて気持ちを整えられる子です。
目指したいのは後者。最終的に自分で考え、感情をコントロールして行動できる子に育つよう、日々の関わりのなかで少しずつ手助けしていきましょう。無理に抑え込ませるのではなく、「自分で選べた」という経験を積ませることがポイントです。
わがままは、主体性が育ってきている証
幼児期に我慢できないのは、「ああしたい、こうしたい」という自我の芽生えが順調に進んでいる証拠でもあります。最初から何でも我慢できる子はいません。
手がかかって大変に感じることもありますが、思いどおりにならない経験を重ねた子供は、その分だけ気持ちの整え方を学んでいきます。今はまさに、その力を育てている時期。子供が自分で気持ちを立て直せるようになるまで何度も付き合うのは、親にも忍耐が必要ですが、気づけば少しずつ成長しているはずです。
「何でうちの子は」と思ったときこそ、「主体性が育ってきているんだな」と視点を変えてみてください。そう思えると、親の気持ちも少し楽になりますよ。
よくある質問(FAQ)
Q. 何歳くらいで我慢できるようになりますか?
感情や衝動をコントロールする力は、幼児期はまだ育っている途中で、学童期から思春期にかけて少しずつ高まっていくと言われています。個人差も大きいので、年齢だけで判断せず、その子のペースを大切にしましょう。
Q. 我慢させるのは、子供にとってよくないこと?
無理に抑え込ませるのは逆効果になりがちですが、理由を伝えて納得を引き出し、自分で気持ちを整える経験を積ませることは大切です。「させる」より「自分で整えられるよう手伝う」と考えましょう。
Q. かんしゃくが激しいときはどうすれば?
怒鳴ったり叩いたりせず、落ち着いて受け止めることが基本です。まわりが気になるときは静かな場所に移り、子供が自分で気持ちを立て直すのを待ちましょう。
Q. 年齢のわりに我慢できず、心配です。
順番やルールが守れないなど気になる様子が続く場合は、ひとりで抱えず、乳幼児健診や自治体の発達相談、かかりつけの小児科に相談を。その子に合った関わり方のヒントが得られます。
Q. つい怒鳴ってしまい、自己嫌悪になります。
親も人間ですから、イライラするのは自然なこと。スキンシップで子供が落ち着くと親も楽になります。つらいときは家族や相談窓口を頼り、ひとりで抱え込まないでください。
まとめ
子供が我慢できないのは、わがままだからではなく、自己コントロールの力がまだ育っている途中だから。その背景には、甘えたい気持ちや、理由が分からないこと、これまでの経験など、さまざまな要因があります。
頭ごなしに我慢させるのではなく、気持ちに共感し、理由を伝え、できたときに褒める——そんな関わりを重ねるうちに、子供は自分で気持ちを整えられるようになっていきます。気になる様子が続くときは、乳幼児健診や発達相談を頼りましょう。「主体性が育っている時期」ととらえて、親子で少しずつ進んでいけるといいですね。
参考
- 文部科学省(家庭教育・幼児教育に関する資料)
- 厚生労働省(発達障害に関する情報)









