離乳食のパン選びはどの種類をいつから与えられるかのチェックが必須
離乳食にパンを使えるようになる時期は種類によって異なり、適さない種類を不適切な時期に赤ちゃんに与えると体調を崩すこともありますので、柔らかさだけで判断してはいけません。
パンには食パンだけでなくロールパンや蒸しパンなど様々な種類があるので、どのパンが離乳食のどの段階に適しているのかをチェックしてから選びましょう。
離乳食のパンは中期からスタートがおすすめ!塩分が多くできれば初期は避けて
パンには塩分が多く含まれていますので、離乳食初期の赤ちゃんには好ましくありません。他にも原材料として小麦や卵、牛乳も含まれているので、消化力が弱い離乳食初期は避けた方がよいでしょう。
離乳食中期からは食べられるパンの種類が徐々に増えてきますが、食べられる種類のパンであっても例えばハチミツなどまだ与えられない食材が原材料として含まれているものもあるため、成分に気をつけて選ぶことが大切です。
離乳食のパンはどの種類をいつから?身近な7種のおすすめ開始時期
パンには塩分が多く含まれ、アレルギー反応を起こしやすい小麦、卵、牛乳が含まれています。そのため、消化力が弱い離乳食初期は避けた方がよいでしょう。離乳食中期以降も、食べられるパンの種類は離乳食段階により異なりますので、成分などに気をつけることが大切です。
食パンは離乳食中期から!耳を切り落としパン粥に使う
離乳食の間は、油脂分が含まれる食パンの耳は切り落として使用しましょう。離乳食にはサンドイッチ用の薄切り食パンが使いやすいです。中期はパン粥などにして加熱して柔らかくしてから食べさせましょう。食パンをそのまま食べさせるのは後期からとしてください。
ロールパンは離乳食後期から!砂糖やバターが多いので量に注意
柔らかいロールパンは離乳期の赤ちゃんに良いと思う方も多いのですが、実はこの時期の赤ちゃんにあまり与えたくない塩分だけでなく、砂糖、バター、マーガリンも多く含まれていますので、離乳食ではあまり多く与えないようにしましょう。完了期になると手に持ってそのまま1個食べられるようになるので、外出先で食べさせるのに便利です。
フランスパンは離乳食後期から!外側を取り除き内側だけ与える
フランスパンは、原料に卵と牛乳が含まれていないので、卵や牛乳アレルギーの赤ちゃんに向いているパンです。歯をかゆがる赤ちゃんには、歯固め代わりにもなります。ただし、食パンなどに比べて塩分が多いので、食べすぎには注意が必要です。離乳食では、外側の固い部分を除いて中だけ食べさせましょう。
胚芽パンは離乳食後期から!ただし消化が悪いので完了期まではごく少量
「胚芽は便秘にいい」と言われていますので、便秘気味の赤ちゃんに悩んでいるママは胚芽パンを食べさせたくなるかもしれません。また、ママの胚芽パンを赤ちゃんが食べたがることも…。けれど、胚芽は小麦に比べて消化が悪いので、離乳食期の赤ちゃんには不向きです。赤ちゃんの内臓に負担をかけてしまいますので、与える場合はごく少量にし、できれば離乳食を完了してからにしておくのがおすすめです。
クロワッサンは離乳食に不向き!幼児食からがおすすめ
クロワッサンには、塩分やバター、マーガリンをはじめ、砂糖やラードなどがたっぷり含まれているものも多く、離乳食には不向きなパンです。少量でもかなりの量を摂取することになりますので、離乳食が完了してから食べさせてあげてください。
蒸しパンは離乳食後期から!ただし砂糖の摂りすぎに注意
手作りで離乳食用の蒸しパンを作ったり、赤ちゃん用の蒸しパンミックスを使って作ったりする場合は、糖分のコントロールができますので離乳食後期からOKです。
ただし、市販の蒸しパンミックスは、離乳食には不向き!砂糖の量が、離乳食期の赤ちゃんには多すぎるのです。蒸しパンは電子レンジで簡単に作ることができ、野菜や果物を混ぜると砂糖を加えなくでも美味しくなりますので、離乳食ではぜひ手作り蒸しパンレシピにチャレンジしてみましょう。
ホットケーキは離乳食後期から!おすすめはパンケーキミックス
市販のホットケーキミックスには、基本的に砂糖や添加物が含まれていますので、離乳食にはあまりおすすめできません。ただし、パンケーキミックスであれば、砂糖が含まれていないものや少量しか使われていないものもあり、離乳食後期からの赤ちゃんにおすすめです。
ただし離乳食用のホットケーキは手作りレシピが一番安心ですし、小麦粉とベーキングパウダーを使って作るといい思い出にもなります。一度にたくさん作って冷凍しておくと忙しい時に便利です。
初めてパンを与える時は気をつけて!
初めての時は一口だけ、2回目以降も少量ずつ増やすようにし、いきなり沢山食べさせないようにしましょう。食べ終わってからしばらくは、赤ちゃんの様子に変わったところがないか観察が大切!離乳食による体調不良は2時間以内に出ることが多いので、初めてのパンを食べさせる時はすぐ小児科に行ける診療時間内にしましょう
離乳食期に与えるパンの選び方!安全な製品を選ぶための2つの注意点
赤ちゃんに食べさせるパンは、安全なものを選びたいです。離乳食期に使うパンを選ぶ時の注意点とは?
1成分表示を確認し添加物や禁止物が含まれていないかチェック
市販のパンを買う時には、成分表示を確認しましょう。市販のパンで乳化剤やイーストフードなどの添加物が含まれているものは、避けた方が良いです。
イーストフードには毒性があることが知られていますし、乳化剤とは洗剤などに使われる界面活性剤!そう聞くと、どちらも赤ちゃんには与えたくない添加物です。
中期から与えられる食パンですら1歳未満の赤ちゃんに禁忌のハチミツが配合されている商品がありますので、同じように見える市販のパンですが購入するときは成分表示の確認を忘れずに行ってください。
Pasco 超熟R山型
Pasco(パスコ)
こちらは赤ちゃんがいるママからの支持が高い、離乳食向けの市販の食パンです。バター入りマーガリンを使用していますが、なんとトランス脂肪酸が入っていません。
トランス脂肪酸は心臓病のリスクを高めることが指摘されている食品で、バターやマーガリンに含まれるため、ほとんどの市販の食パンに入っているのに…。 乳化剤やイーストフードももちろん無添加。赤ちゃんに安心して与えられる食パンです。
2月齢に合せた種類を選ぶ
パンは、種類により使用される原材料の種類や量が異なるので、月齢に合わせたパンを与えるように気をつけましょう。消化しにくい胚芽パン・砂糖を多く含む菓子パン・バターを多く含むクロワッサンなどは、適応できる月齢を守って食べさせてください。
赤ちゃんにパンを食べさせる際は、まずは食パンからスタートして、慣れてきてアレルギーの問題もないようでしたら他の種類のパンに挑戦していきましょう。
離乳食のパンは量に注意!塩分を摂りすぎるか与え過ぎないで
パンは、ナトリウムの含有量が高く、市販の食パン1枚(6枚切り)には食塩相当量に換算すると0.7~0.8g程度になるナトリウムが入っています。厚生労働相の「日本人の食事摂取基準(2015年版)」に示された乳児の1日のナトリウム摂取目安量を考えると、塩分に相当気をつける必要があります。
乳児の一日のナトリウム目安を塩分に換算した量
- 生後5ヶ月で塩分相当量0.3g/日
- 生後6~11ヶ月で塩分相当量1.5g/日
ナトリウムはパン以外にも、様々な食品に含まれています。野菜や豆腐、魚、肉などにも含まれているのです。離乳食で食べさせるパンの量が多かったり、一日に複数回赤ちゃんに食べさせたり、パン粥などの離乳食の味付けに調味料を使用すると、塩分を過剰摂取してしまいやすくなりますので、十分に配慮しましょう。
赤ちゃんがナトリウムを摂りすぎると、体内のカルシウム排出が活性化され、成長に影響を及ぼします。また、将来成人病になるリスクも高くなります。パンの食べ過ぎによる塩分の過剰摂取が心配なママは、ナトリウムを排出する働きがあるカリウムを多く含む食べ物を一緒に食べさせるのがおすすめですよ!
離乳食で使う食パンは、冷凍保存しておくと便利です。冷凍保存する際は、使いやすい大きさにカットしておきましょう。
また離乳食では赤ちゃんが食べない食パンの耳もあらかじめカットしてから冷凍しておきましょう。カットした耳はラスクやパン粉にすると無駄なく活用できます。
離乳食後期になると、トーストのカリカリ食感を楽しめる赤ちゃんが増えてきます。カリカリフワフワになる美味しい食パンの保存方法と焼き方で、美味しい離乳食にしてあげましょう。
離乳食用の食パン冷凍保存方法&焼き方
-
保存方法
ラップに1食分ずつ包んでから、冷凍用保存袋に入れて冷凍する -
焼き方
冷凍食パンをそのまま、予熱して温めておいたトースターに入れて焼く
離乳食用に小さくカットしたパンは、カリカリになり過ぎてしまいやすいので気をつけましょう。トースターではなく、魚焼きグリルやフライパンを使ってもOK。油などはいりません。
赤ちゃんだけでなくパパのパンも焼くときは、四隅に霧吹きで水を吹きかけてから焼くとパサつきが抑えられて、いつもより美味しいトーストになります。
離乳食の段階別のパンレシピ!中期・後期・完了期におすすめの食べ方
離乳食のパンの食べ方と中期、後期、完了期のおすすめレシピをご紹介します。パンは、時間がない時や外出時にお弁当として持っていくのに便利な食材です。赤ちゃんもパンが好きになってくれると嬉しいです。
離乳食中期のおすすめパンレシピ&食べ方
離乳食中期では、パン粥レシピにトライして加熱して食べさせましょう。家庭の冷凍庫は温度変化が激しく業務用に比べて品質維持が難しいため、冷凍保存した場合も早めに使いきってください。
離乳食でパン粥を作る時は野菜や果物を混ぜて食べさせるレシピだと、離乳食の栄養価も上がり食べやすくなるのでおすすめです。
トマトパン粥のレシピ
材料:食パン1/6枚、ツナ10g、ミニトマト2個、調乳したミルク50ml
- ツナに熱湯をかけて水切りし、油抜きをする
- 食パンは小さなサイコロ状に切る
- トマトは皮をむき、種を取り除いで粗くきざむ
- 鍋にミルクと1、2、3を加えて、弱火にかける
- 焦げないようにかき混ぜながら火を通せば、完成
※仕上げに粉チーズをふっても、美味しくいただけます
バナナときな粉のパン粥
材料:食パン、きな粉、バナナ、粉ミルク
- 食パンは、耳を切り落とし食べやすい大きさにカットする
- バナナを薄い輪切りにする
- 粉ミルクを分量通りに調乳する
- お鍋に火をかけて、ミルクとパンを入れる
- 煮えてきたらバナナときな粉を加え、1分ほどで火を止める
離乳食後期のおすすめパンレシピ&食べ方
離乳食後期は、赤ちゃんが自分の手で食べたいという意思を示し始める時期ですので、手づかみしやすいサイズにカットしてあげると赤ちゃんも食べやすいです。
パン・オ・グラタン風のレシピ
材料:食パン 1/4枚、鶏ひき肉 10g、玉ねぎ 少量、調乳したミルク 50ml、粉チーズ 少量
- 鶏ひき肉は熱湯で湯通しし、水を切っておく
- 玉ねぎはみじん切りにし、レンジで加熱する
- 食パンは小さいサイコロ状に切る
- ミルクに1、2、3を加えてよく混ぜ合わせたら、耐熱用容器入れて粉チーズをふる
- 4をオーブントースターで5分程度焼き、表面に軽く焼き色がついたら完成
※パン粥をそのまま焼いただけですが、パンがトロトロになって、グラタンのような美味しさです
パンの卵スープあんかけのレシピ
材料:食パン1/4枚、卵1/2個、キャベツ少量、玉ねぎ少量、ニンジン少量、ほうれん草少量、だし汁50ml、片栗粉少々
- 食パンは一口大のサイコロ状に切り、器に盛っておく
- キャベツや玉ねぎ、ほうれん草は粗くきざみ、ニンジンは薄くスライスして小さく切る
- 鍋にだし汁と2を入れて火にかけ、沸騰したら溶いた卵を回し入れてかき玉にする
- 野菜に火が通ったら水溶き片栗粉を回し入れ、とろみをつける
- 4を器に盛ったパンの上にかけたら完成
※スープあんかけが温かいうちにパンにかけるとパンがふわふわになり、汁を吸い込んでおいしくなります。
簡単ヨーグルトパン粥のレシピ
材料:食パン1/4枚、ヨーグルト大さじ2杯、イチゴ1/4個
- 食パンは小さなサイコロ状に切り、器に盛る
- ヨーグルトをパンにかけ、軽く混ぜる
- レンジで加熱してからスプーンで潰したイチゴを乗せれば完成
※所用時間1分程度でできる、夏におすすめの冷たいパン粥です。バナナやミカンなど、赤ちゃんの好みのフルーツで作ってみてください。
かぼちゃサンドイッチ
材料:サンドイッチ用食パン、かぼちゃ、牛乳少々
- かぼちゃを柔らく茹でて裏ごしする(水分が足りない場合は牛乳を混ぜてレンジで1分ほど加熱)
- 食パンに1を挟んでサンドイッチにする
- 食べやすい大きさに切る
離乳食完了期のおすすめパンレシピ&食べ方
離乳食完了期になると、食べることができるパンの種類も増えてきます。忙しい朝は、パンに野菜やフルーツなどの具を挟んであげると、一品で色々な栄養を摂れるのでおすすめです。
ギューギューチーズホットサンドのレシピ
材料:サンドイッチ用食パン1/2枚、キャベツ少量、ミニトマト1個、溶けるスライスチーズ1/4枚
- キャベツは千切りに、トマトは皮をむいて種と取り除いて粗くきざみ、レンジで加熱して火を通す
- 食パンを半分に切り、間にチーズと1を挟んでサンドする
- テフロン加工をしたフライパンに2を乗せて火にかけ、ヘラでパンをギューギュー押し付けながら焼く。
- 溶けたチーズでパンが貼りつき、両面カリッと焼けたら、完成
※ギューギュー押し付けて焼くだけで、道具がなくても簡単にホットサンドが作れます。手も汚れないので、手づかみおやつにおすすめです。
かぼちゃのコロッケ風のレシピ
材料:かぼちゃ50g、パンの耳少量、調乳したミルク少量、ソース少量、ヨーグルト少々
- 食パンの耳は細かくちぎり、レンジで加熱してカリカリに乾燥させてからパン粉状にすり潰す
- かぼちゃは小さく切ってからレンジで加熱し、様子をみながらミルクを加えてマッシュ状にする
- 2を小判型に丸めて、1をまぶす
- 少量のヨーグルトを混ぜたソースを添えれば完成
※油で揚げたコロッケは離乳食期の赤ちゃんの胃の負担になりますが、こちらは油を使っていないので、安心して食べられます。見た目も、カリカリとした食感も、コロッケそっくりです。
きなこ豆乳ラスクのレシピ
材料:食パン1/4枚、豆乳20ml、きなこ大さじ1杯
- 食パンは小さなサイコロ状に切る
- 1を豆乳に浸して、吸い込ませる
- 2にきなこをまぶし、テフロン加工をしたフライパンで焼く
- 両面を焼いて、カリッとさせたら完成
※きなこの優しい甘味のラスクです。外側はカリッと、中はしっとりとした食べやすいおやつになります。
ロールパンのポテトサラダサンド
材料:ロールパン、じゃがいも、きゅうり、ツナ缶
- ロールパンに縦に切り込みを入れる
- じゃがいもを柔らかく茹でてつぶす
- きゅうりを薄い輪切りにする
- じゃがいもにきゅうりとツナ缶を混ぜる
- 4をロールパンにはさむ
※マヨネーズを加えるとママやパパの朝食メニューにもなるので、時短レシピでもあります。ただし加えすぎると油分が心配ですので量に気をつけましょう。
離乳食は手作りパンが安心!おすすめのホームベイク商品
離乳食のパンは、安全が第一。「赤ちゃんに手作りパンを食べさせてあげたい」と、ホームベーカリーの購入を検討するママも少なくありません。そこで、おすすめのホームベーカリーとパン酵母をご紹介します。
ホームベーカリー パンくらぶ/BB-SS10
象印
自宅でもパン屋さんのような柔らかくてモチモチしたパンを焼きたい方におすすめのホームベーカリーです。パン屋さんの窯を再現した火力と焼き方を研究して作られました。天然酵母でも作れますし、残りご飯を入れてさらにモチモチパンも作れる優れものです。
白神こだま酵母ドライ 200g
サラ 秋田白神
自宅でパンを焼くなら原材料にもこだわりたいです。白神こだま酵母ドライは、無添加の酵母なので赤ちゃんに安全なパンを食べさせることができます。水に溶かすだけで使える手軽なところも、子育て中のママにはうれしいです。
子育て4コマ漫画:離乳食に食パンは使っていいの?調理の仕方は?
離乳食に食パンが使えるようになると、悩ましいのが食パンの耳。永岡さくら(saku)さんの子育て4コマ漫画の姿はリアルな育児風景そのもの。
食パンの耳で作るラスクは確かに美味しいのですが、今回おすすめしたいのはトースターやグリルでカリカリに焼いてから冷めるまで放置し、最後に便利家電として子育て中のママに人気があるフードプロセッサーで砕いて作るパン粉です。
冷凍保存すれば1ヶ月は持ちますし、ある程度溜まったらハンバーグや揚げ物にと大活躍しますので、楽々消費できます。