離乳食のオクラは夏の恵み!下ごしらえの方法を覚えて美味しく調理
離乳食で食べさせたいネバネバとした独特の食感をもつオクラは夏野菜の定番ですが、離乳食での使い方に戸惑う野菜でもあります。
オクラには離乳食で食べにくそうな種があり、表面の毛の処理なども分からないママが多いでしょう。
こちらでは離乳食のオクラに含まれる赤ちゃんに嬉しい栄養素、下ごしらえの方法、中期・後期・完了期のおすすめレシピなどを紹介します。
オクラに含まれる赤ちゃんに嬉しい5つの栄養
離乳食にはぜひオクラを使いましょう。きれいな緑色が夏の食欲を増進させてくれますが、赤ちゃんにとらせてあげたい栄養素が手軽にとれる夏野菜でもあります。
1カリウム
オクラは熱中症の予防ができる夏野菜です。意外と知られていないのですが、熱中症は水分だけでなく体内のカリウムが不足しても起こるんです。
カリウムは汗と一緒に流れてしまうため、特に汗っかきの赤ちゃんや夏の暑い時期には要注意。カリウムを豊富に含むオクラで離乳食を作って、体内のカリウムを補ってあげましょう。最近は室内でも熱中症になる人が多いので、家にいるからと油断せず赤ちゃんの熱中症予防に気をつけてくださいね。
2食物繊維
オクラのネバネバ成分には「ガラクタン」「アラバン」「ペクチン」等の食物繊維が豊富に含まれています。これらの食物繊維には整腸作用があるため、下痢を改善し、便秘を解消する効果があるのです。
暑い季節は冷たいものを沢山食べたり飲んだりして、胃腸の調子が悪くなりがち。赤ちゃんだけでなく、ママやパパ、上の子の体の調子を整えるのにも有効ですよ。
3βカロテン
オクラは、βカロテンの含有量が豊富。βカロテンは体の中でビタミンAに変換され、視力の維持や皮膚や髪を健康に保つのに役立ちます。また、βカロテンには呼吸器系の機能を正常に保つ働きがあるため、喉・肺の健康維持に効果があります。夏場にエアコンで喉がやられるのを防止するのに最適な野菜ですね。
オクラのネバネバ成分にも粘膜を保護する働きがあるため、目や鼻、喉の粘膜も守られ、夏風邪などのウイルス侵入から赤ちゃんを守る働きも期待できますよ。
4カルシウム・リン・マグネシウム
オクラには骨や歯を生成する上で欠かさないカルシウム・リン・マグネシウムという3つの栄養素がすべて含まれています。オクラは、骨や歯の発達が著しい離乳食期に適した食材と言えますね。
カルシウムには精神安定作用もあるので、気持ちが落ち着く効果が期待できますよ。最近、子育てに忙しくイライラしているなと感じるママもおススメです。
1ネバネバ成分
オクラを切断すると中からネバネバした成分が出てきますが、このネバネバ成分には胃の粘膜を潤す働きがあるため、赤ちゃんがオクラを食べることで、胃壁を保護してくれる効果が期待できます。
このネバネバ成分にはタンパク質の吸収を促す働きもありますので、消化力が弱い赤ちゃんにはうってつけの食材。ただしオクラのネバネバ成分は水溶性で熱に弱いので切る前に加熱するのがおすすめ。
加熱して軟らかくすることが必要な離乳食ですが、必要以上にオクラを加熱し過ぎないように注意しましょう。スープにして赤ちゃんに汁ごと飲ませると効率よく摂取できます。
離乳食のオクラはいつから?生後7~8ヶ月の中期から
オクラは下処理が面倒で大人でも毛やネバネバでかゆみを感じることがあるため、離乳食では生後7~8ヶ月の離乳食中期からがおすすめです。
オクラの表面の毛でかゆみがでる赤ちゃんもいるため、知育として好きに触らせるのは控え、成長してお手伝いするようになっても、調理前後はしっかりと手洗いさせましょう。
離乳食でのオクラの下ごしらえ|種と毛の処理方法
「離乳食にオクラを使う時、種や毛はどうするの?」などと、調理法がわからないママも多いですよね。こちらでは、離乳食用のオクラの下ごしらえの方法について解説しますが、月齢により下ごしらえの方法が異なりますので、気をつけてくださいね。
離乳食ではオクラの種をどうするの?後期まで取り除いて!
消化機能が未熟な赤ちゃんにとって、オクラの種は負担が大きいです。まだしっかりと噛めませんので、離乳食後期までは種を取り除いてから食べさせてあげましょう。
満1歳を過ぎた離乳食完了期からは、種が付いたまま輪切りにしても消化能力が発達してくるので食べさせることができますよ。ただし、赤ちゃんがオクラの種の食感を嫌がる場合には、しばらく種を取り除いて食べさせてあげてくださいね。
離乳食ではオクラの毛をどうするの?板ずりして!
オクラの表面にあるうぶ毛の食感が苦手な赤ちゃんは多いです。大きいオクラは毛も硬いことが多いので、離乳食用のオクラは、小さめで表面の毛が柔らかいものを選んでくださいね。
下ごしらえの方法がわからず離乳食には敬遠されがちなオクラですが、一度マスターしてしまうと手軽に下ごしらえができてとっても便利。オクラは栄養効果の高い夏の恵みですので、赤ちゃんにもしっかり食べさせてあげましょうね。
オクラの板ずりの仕方
- ヘタの先を切り落とす
- ガクの固い部分をむく
- 塩で板ずりしてから水洗いする
- ゆでる
- 氷水につけて冷ます
- 縦半分に切って種を取り除く
離乳食のオクラのゆで時間は中期で5分
大人用のオクラを茹でる時には30秒程度。サッと茹であげると美味しく栄養価も高い状態で食べることができますが、離乳食の場合には硬くて食べにくいため長めに茹であげ、赤ちゃんの様子を見ながら少しずつ茹で時間を短くしていきます。
初めてオクラを食べさせる離乳食中期では、5分程度茹でて十分に柔らかくしてから与えましょう。オクラを一度に沢山茹でた場合には、赤ちゃんの食べやすい大きさに刻んでから小分けにし、冷凍保存することもできますよ。
離乳食のオクラの電子レンジ加熱はおよそ1分
オクラは電子レンジで下ごしらえすることも可能です。電子レンジでオクラを調理する場合には、種や毛を取り除き、耐熱容器に大さじ1杯の水とオクラを入れてラップし1分程度加熱し、冷却してから月齢に合わせた大きさに切ります。ただし、電子レンジはご家庭によって加熱ムラが生じますし、一度に加熱する量によっても加熱時間を変える必要がありますので、様子を見て加熱時間を調節しましょう。
オクラに含まれるネバネバ成分は熱に弱いため、加熱後すぐに氷水で冷却することで栄養価の損失を防ぐことができます。みじん切りする前に加熱するのがおススメです。
離乳食中期のオクラおすすめレシピ&調理のポイント
離乳食中期はオクラを柔らかく下茹でし、タネを取り除いてから2~4mmのみじん切りにして調理に使います。
スープにオクラを加えるとヌメリ成分が水に溶けだすので、離乳食のとろみづけとして使え、赤ちゃんも食べやすくなります。
オクラは離乳食のタンパク源として中期から使えるささみやツナ缶などモグモグして食べにくい食材との相性が抜群です。
オクラ粥のレシピ
材料:オクラ小さじ1、お粥50g
- オクラは軟らかめに下茹でして種を取り除き、2~4mmのみじん切りにする
- 離乳食の進み具合に合うおかゆを作って器に盛り、中央に1を乗せて混ぜながら食べさせる
オクラとツナのみぞれ煮のレシピ
材料:オクラ5g、大根おろし10g、豆腐10g、ツナ缶5g、出汁20㏄
- 下茹でしたオクラの種を取り除き、みじん切りにする
- 離乳食向きのツナ缶ではない場合は下処理をし、豆腐は粗く崩す
- 鍋に出汁、大根おろし、1、2を入れて弱火にかけ、一煮立ちさせる
オクラと鶏ササミのスープのレシピ
材料:オクラ小さじ1、鶏ササミ15g、昆布だし
- オクラを下茹でし、種を取り除いて2~4mmのみじん切りにする
- 離乳食用に下処理して皮と筋を取り除いた鶏ササミを、2~4mmのみじん切りにする
- 小鍋に1、2を入れたら、離乳食用に用意した昆布だしを具がひたひたになるまで入れ、沸騰したら弱火にして味をなじませる
離乳食後期のオクラおすすめレシピ&調理のポイント
離乳食後期の赤ちゃんには、軟らかく茹でて5~8mm程度に刻んだオクラを食べさせます。手づかみ食べが始める時期なので、卵焼きなどに混ぜてあげましょう。
ただし後期に入っても離乳食で卵を与える際は中心までしっかりと過熱し、量や頻度に注意してください。
オクラの後期離乳食ではお好み焼きやおやき、ハンバーグのつなぎとして入れると、柔らかく食べやすく調理できるので赤ちゃんが喜んでくれます。
オクラ入り卵焼きのレシピ
材料:オクラ小さじ1、全卵1/2
- オクラを下茹でして種を取りみじん切りにする
- ボールに卵を割り入れしっかりと混ぜる
- 2に3を加えて混ぜる
- 卵焼きを作り、食べやすい大きさに切る
オクラと豆腐のトロトロ煮のレシピ
材料:オクラ5g、人参5g、玉ねぎ5g、鶏ササミ肉5g、豆腐30g、出汁40㏄、片栗粉少々
- オクラは下茹でして種を取り除き、みじん切りにする
- 人参と玉ねぎは皮をむき、みじん切りにする
- 鶏ササミ肉は包丁でたたいて、粗いみじん切りにする
- 豆腐は5~8mmほどの角切りにする
- 鍋に出汁と2を入れて弱火にかけ、野菜が柔らかくなるまで煮たら3を加えて火を通す
- 1と4を入れ、ひと煮たちしたら水溶き片栗粉を回し入れてとろみをつける
オクラの夏野菜スープのレシピ
材料:オクラ5g、トマト10g、人参5g、レンコン10g、鶏ひき肉5g、豆腐5g、出汁40㏄
- 下茹でしたオクラの種を取り除き、5~8mmのみじん切りにする
- トマトは皮を湯剥きして種をとり、すり潰す
- 人参は皮をむき、5~8mmのみじん切りにする
- 皮をむいたレンコンは水にさらして離乳食向きのアク抜きをし、おろし金ですりおろす
- 鍋に出汁と2、3を入れて人参が柔らかくなるまで弱火で煮たら、4を入れて火を通す
- 崩した豆腐と1を入れ、トロミがついたら火を止める
しらすとオクラのあんかけ豆腐のレシピ
材料:オクラ10g、エノキ5g、しらす5g、豆腐30g、出汁大さじ2杯、片栗粉少々
- スプーンですくった豆腐を茶こしに入れ、熱湯をかけたら器に盛る
- 下茹でしたオクラの種を取り除き、5~8cmのみじん切りにする
- エノキの先端をごく小さなみじん切りにする
- しらすは離乳食用に塩抜きする
- 鍋に出汁と2~4を入れて弱火にかけ、水溶き片栗粉を加えてとろみをつける
- 1にかけたら、豆腐を崩しながらあんと絡めて食べさせる
離乳食完了期のオクラおすすめレシピ&調理のポイント
離乳食完了期になると、種付きのオクラを輪切りにして食べられる赤ちゃんが増えますが、いきなり種付きにすると嫌がる赤ちゃんもいるので、赤ちゃんの様子を見ながら進めましょう。
オクラ&トマトのさっぱり素麺のレシピ
材料:オクラ、トマト、素麺、だし汁
- オクラを下茹でして輪切りにする
- トマトを食べやすい大きさに刻む(食べにくい場合は湯剥きにして種を取る)
- 離乳食のそうめんは食べやすい大きさに折って茹でてから塩抜きし、ザルに上げる
- 素麺をお皿に盛りトマトとオクラをトッピングしてだし汁をかける
きざみオクラ入り納豆のレシピ
材料:オクラ10g、ひきわり納豆20g
- オクラを下茹でして種を取り除き、みじん切りにする
- ひきわり納豆は熱湯を回しかけて粘り気を取り除く
- 1、2をよく混ぜる
オクラと人参の白あえのレシピ
材料:オクラ10g、人参10g、豆腐30g、出し汁大さじ1杯、青のり少々
- 下茹でしたオクラの種を取り除き、みじん切りにする
- 皮をむいた人参を1cmほどの角切りにする
- 耐熱容器に出汁と1、2を入れてふんわりとラップをかけ、人参が柔らかくなるまで1~2分程度電子レンジで加熱する
- 離乳食がベシャベシャしないように、電子レンジで豆腐の水切りをする
- 4と3とよく混ぜ合わせる
- 器に盛り、青のりを一つまみかける