離乳食の進め方と基礎知識に関する記事

離乳食の進め方:開始時期の目安と4つのステップを厚労省ガイドで解説

離乳食の進め方:開始時期の目安と4つのステップを厚労省ガイドで解説

離乳食の開始は生後5〜6か月頃が目安。首すわりや食べ物への興味などのサイン、月齢別の固さ・回数・量、アレルギーが心配な食品の進め方、1歳までNGのはちみつなど、はじめての離乳食に必要な情報を網羅しました。

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離乳食の進め方:開始時期の目安と4つのステップを厚労省ガイドで解説

赤ちゃんが生後5か月頃になると、「そろそろ離乳食かな」と気になり始めますね。離乳食には「この時期にこうしなければならない」という厳密な決まりはありません。大切なのは、開始から完了までの大きな流れを知り、お子さんの様子を見ながら、その子のペースで進めてあげることです。

こちらでは、保育園でも参考にされている厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」に沿った進め方を紹介します。月齢はあくまで目安。赤ちゃんの様子をよく観察し、慌てずゆっくり進めることが、楽しい離乳食への近道です。周りの子やきょうだいと比べず、その子らしく進めていきましょう。

離乳食のガイドラインは見直されています

離乳食の食器

離乳食の進め方を先輩ママや祖父母世代から教わっても、そのまま鵜呑みにできないことがあるのをご存じですか。厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」は、最新の知見をもとに見直されており(2019年に改定)、以前の常識から変わった点がいくつもあります。おもな変更点を確認しておきましょう。(母子保健は現在、こども家庭庁が所管しています)

離乳開始前の「果汁のすすめ」はなくなりました

かつては「生後2か月頃からスプーンで果汁を」と言われていましたが、現在は離乳の開始前に果汁を与える栄養学的な意義は認められないとされています。果汁で母乳やミルクの量が減ってしまうこともあるため、果汁は離乳が始まっておかゆなどに慣れてから、少しずつで十分です。

月齢の区分は「目安」として柔軟に考えます

ガイドでは離乳初期・中期・後期・完了期という区分と月齢の目安が示されていますが、これはあくまで目安であり、月齢どおりに進める必要はありません。以前より個人差を重視する考え方になり、赤ちゃんの発達に合わせて進めることが大切とされています。

開始・完了時期の幅が広がりました

現在の目安は、開始が生後5〜6か月頃、完了が12〜18か月頃です。以前より完了時期の幅が広がり、あせらず進めやすくなりました。

量は「さじ」など大まかな目安に

「何グラム」という細かい表示から、「小さじ何杯」といった大まかな目安に変わり、赤ちゃんの食欲や個性に合わせやすくなりました。

離乳食はいつから始める?時期の考え方

疑問に思う女性

離乳食を始めるにあたって、まず気になるのが開始時期ですよね。「早すぎても遅すぎてもアレルギーが心配」といった話も耳にしますが、まずは公的な考え方を押さえておきましょう。

厚生労働省のガイドや多くの小児科では、生後5〜6か月頃の開始をすすめています。一方で、開始を1歳以降まで大きく遅らせることをすすめる民間の方法(西原式など)を見聞きすることもありますが、これは公的なガイドラインとは異なる考え方です。

大切なのは、次の2点です。

  • 開始を大きく遅らせると、鉄などの栄養が不足しやすくなる心配があります。生後6か月頃から赤ちゃんは体内の鉄が不足しやすくなるため、離乳食での補いが大切です。
  • 特定の食物の開始を遅らせても、食物アレルギーの予防にはならないと考えられています。むしろ、適切な時期に少量から始めることが大切です。自己判断で食物を除去せず、心配なときは医師に相談しましょう。

開始時期に迷ったら、自己判断で極端に早めたり遅らせたりせず、乳幼児健診やかかりつけ医に相談すると安心です。

開始のサイン(GOサインの目安)

離乳食は早すぎず遅すぎず、赤ちゃんの様子を見て焦らず始めましょう。次のような様子が見られたら、始めどきの目安です。

<離乳食を開始する目安>

  • 首がしっかりすわり、支えると座れる
  • 食べ物に興味を示している
  • よだれの量が増えている
  • 下唇にのせたスプーンを、舌で押し出すことが少なくなる(哺乳反射が弱まってくる)

4つのステップ早見表

離乳食は大きく4つのステップで進みます。全体像を早見表で確認しておきましょう(月齢・量はあくまで目安です)。

ステップ月齢の目安固さの目安回数舌の動き
ゴックン期(初期)5〜6か月頃なめらかなペースト状1日1回→2回へ前後
モグモグ期(中期)7〜8か月頃舌でつぶせる固さ(豆腐くらい)1日2回前後・上下
カミカミ期(後期)9〜11か月頃歯ぐきでつぶせる固さ(バナナくらい)1日3回前後・上下・左右
パクパク期(完了期)12〜18か月頃歯ぐきで噛める固さ(肉団子くらい)1日3回+補食自由に動く

離乳食の進め方 ステップ1:ゴックン期

最初のステップです。まずは1さじから始め、赤ちゃんが喜んでいたら、少しずつ食材や量を増やしていきましょう。

最初の一口をベーッと出してしまうこともあります。開始が早いと哺乳反射で押し出してしまうことがあるので、続くようなら数日おいてまたチャレンジすると、うまくいきやすくなりますよ。

月齢と発達

舌で唇をなめる赤ちゃん

厚生労働省のガイドでは、離乳食の開始を生後5〜6か月頃としています。支えがあれば座れる子が増え、物を口に持っていきたがる時期でもあります。ママの言葉を、表情や仕草でなんとなく感じ取る時期ともいわれます。

この時期の舌はまだ前後にしか動かず、飲み込むことが中心です。「アーン」「おかゆ、おいしいね」などと笑顔で声をかけながら食べさせると、赤ちゃんも離乳食タイムを楽しめますね。

座る姿勢がまだ不安定なときは、ベビーチェアのベルトをしっかり固定し、クッションを添えるなど工夫してみましょう。

食べ方

離乳食はすりつぶしたおかゆ1さじから始めましょう。おかゆに慣れたら「野菜」→「果物」→「豆腐」や「白身魚」と試していきます。野菜にも初期に向かないものがあり、果物や魚も同様です。食材ごとに適した時期を確認しながら進めましょう。口を閉じて「ゴックン」と飲み込めているかを見てあげてくださいね。

まだ自分では食べられないので、スプーンで食べさせてあげます。このときスプーンを口の奥まで入れると赤ちゃんが不快に感じ、離乳食が嫌いになることがあります。スプーンは下唇に軽くのせ、赤ちゃんが自分から上唇を閉じて取り込むのを待ちましょう。無理に流し込まないのがコツです。

食べられる固さや大きさ

かぼちゃを裏ごしする

まずは10倍がゆを、とろみのあるなめらかなペースト状にすりつぶします。慣れてきたら、日を追って少しずつ粒が残る程度にしていきましょう。

野菜や魚、豆腐はやわらかくゆでてすりつぶし、ゆで汁でスープ状にのばします。慣れてきたら少しずつぽってりした状態にしていきます。

授乳や離乳食の回数

離乳食は1日1回から始め、1か月ほどたったら1日2回へ。授乳は離乳食のあとと、欲しがるときに与えます(母乳は欲しがるだけ、ミルクは製品の表示を目安に)。まだ栄養の多くを母乳・ミルクからとる時期なので、無理に食べさせなくて大丈夫。「食卓は楽しい」と感じられる雰囲気づくりを大切にしましょう。

離乳食の進め方 ステップ2:モグモグ期

赤ちゃんが喜んで食べ進み、体調もよさそうなら、機嫌のいい日を見計らってステップアップしてみましょう。

月齢と発達

生後7〜8か月頃になると、支えなしで座れるようになり、早い子はハイハイを始めます。何でも手に取って口に入れ、手の動きも器用になってきます。

この頃には舌が前後に加えて上下にも動くようになり、やわらかい粒なら舌と上あごでつぶして食べられるようになるので、回数や固さを少しずつ変えていきましょう。

食べ方

離乳食おかゆ

おかゆは7倍がゆにし、様子を見ながら5倍がゆ〜全がゆに近づけます。野菜や魚に慣れたら、乳製品や肉も試してみましょう。卵は、加熱した卵黄を離乳初期のうちから少量ずつ試し、この時期には全卵へと進めていきます。卵はアレルギーが出やすい食品ですが、遅らせるより適切な時期に少量から始めるのが今の考え方です。初めての食材は少量から、体調の良い日に試しましょう。

舌でつぶせるやわらかさのものを、モグモグ食べているかを見てあげてください。「スプーンを持ちたい」そぶりを見せても、まだ上手には運べないので食べさせてあげましょう

食べられる固さや大きさ

豆腐のように舌でつぶせる固さが食べられるようになります。初めは2mm程度の細かいみじん切りにし、順調なら3〜4mm程度へと大きくしていきましょう。

授乳や離乳食の回数

離乳食は1日2回。1回の目安は、おかゆ50〜80g、野菜・果物20〜30g、たんぱく質は肉や魚10〜15g・豆腐30〜40g・乳製品50〜70g程度のいずれか。授乳は離乳食のあとと欲しがるときに与えます(母乳は欲しがるだけ、ミルクは表示を目安に)。

量はあくまで目安で、個人差があります。無理に食べさせず、食べないときは食卓を楽しくしたり、一つ前のステップに戻したりしてみましょう。

離乳食の進め方 ステップ3:カミカミ期

離乳食にかなり慣れてくる時期です。遊び食べも盛んになりますが、手で感触を確かめるのは発達に必要なステップなので、無理に止めないようにしましょう。投げたりして食事に集中できなくなったら、ダラダラ続けず切り上げるのも一つの方法です。

月齢と発達

生後9〜11か月になると、ハイハイやつかまり立ち、伝い歩きを始めます。「マンマ」など意味のある言葉が出る子もいます。

舌が左右にも動くようになり、つぶせない粒を歯ぐきに寄せて噛んで食べられるようになります。上下の前歯が生えそろう子も増えてきます。この時期は鉄が不足しやすいので、赤身の魚や肉、レバーなど鉄を含む食材も取り入れましょう。

食べ方

手づかみで食べたがる時期なので、できる範囲で手づかみをさせてあげましょう。周りは汚れますが、床にシートを敷いたりエプロンを使ったりして、汚れを気にせず楽しめる工夫を。手づかみしやすいメニューにすると、赤ちゃんも満足しやすくなります。バナナくらいのやわらかさのものをカミカミしているか見てあげましょう。

食べられる固さや大きさ

バナナを食べる赤ちゃん

バナナのように歯ぐきでつぶせる固さを喜んで食べます。まだしっかり噛めないので固くしすぎないよう注意し、大きさは5〜7mm角くらいに。ご飯はおかゆから軟飯へ徐々に進めましょう。

授乳や離乳食の回数

離乳食は1日3回。1回の目安は、おかゆ90g(軟飯なら80g)、野菜・果物30〜40g、たんぱく質は肉や魚15g・豆腐45g・卵1/2個・乳製品80gなどから一つ。授乳は離乳食のあとと欲しがるときに与えます。

離乳食の進め方 ステップ4:パクパク期

いよいよ最終ステップです。最近は完了時期を1歳6か月頃までゆっくり設定するママも増えています。「食べるって楽しい」と感じられることを一番に考えると、食べることが好きになり、その後の好き嫌いの悩みも減りやすくなります。食べなくても怒らず、楽しい食卓づくりを心がけましょう。

月齢と発達

1歳〜1歳6か月頃には「ママ」「パパ」などの言葉が出て、ひとり歩きも進みます。運動量が増えて食べる量が急に増える子もいます。

舌が自由に動くようになり、前歯で噛み切ったり、歯ぐきで噛んだりが上手になります。

食べ方

子供用食器

手先が器用になり、スプーンやフォークを少しずつ使えるようになります。興味を示したら持たせてあげましょう。最初はうまくいかず怒ることもありますが、自主性を尊重し、無理強いせず上手にほめてやる気を引き出してあげてください。

つくねくらいの固さなら噛めるようになります。まだ手づかみが中心の時期なので、自分で食べる楽しさを感じやすいよう、スティック状のメニューも用意すると喜びます。

食べられる固さや大きさ

1cm角くらいの大きさ、肉団子くらいの歯ぐきでつぶせる固さを目安に。ご飯は軟飯から、完了時点でふつうのご飯に近づけましょう。肉や魚は噛みにくく苦手になる子もいるので、完了後もしばらくは固さや大きさに気を配りましょう。

授乳や離乳食の回数

離乳食は1日3回に、補食(おやつ)を1〜2回加えます。栄養の大部分を食事からとれるようになったら、授乳は少しずつ卒業へ。牛乳は1歳を過ぎてから飲用として使えます(1日400ml程度を目安にコップで)。フォローアップミルクは母乳・育児用ミルクの代わりではなく、鉄などが不足しがちなときに必要に応じて使うものです。母乳を飲んでいる子は、離乳食が進むよう授乳量を調整しましょう。

ステップアップの仕方

ステップアップのタイミングは、赤ちゃんの食べる様子や成長で判断します。次のような様子をチェックしながら、無理なく進めましょう。

<ステップアップの例>

  • 完食が続いたら、少し量を増やしてみる
  • 口をモグモグ動かすようになったら、食材を少し大きめにしてみる
  • 噛めるのに丸のみしているときは、少し大きく刻んでみる

離乳食で注意したいこと

離乳食を安心・安全に進めるために、押さえておきたい注意点を紹介します。

初めての食材は平日の午前中に

注意文を指差しする看護師

初めて与える食材は、1品ずつ、かかりつけの小児科が開いている平日の午前中に少量から試しましょう。万が一、体に合わない様子(発疹・嘔吐・下痢・機嫌が悪いなど)が出てもすぐに受診できるようにしておくためです。気になる症状が出たときは自己判断せず医師に相談を。

できるだけ手で食べさせてあげましょう

手づかみ食べは、いろいろな感触を確かめる経験になり、目と手と口の協調や食への意欲につながります。周りが汚れても気にしない工夫をして、積極的に手づかみをさせてあげましょう。1歳以降にスプーンやフォークを上手に使う練習にもなります。

食べてくれなくても焦らず見守りましょう

周りの子や目安より食べないと、つい不安になりますよね。食べないときは1段階戻すとスムーズに食べることもあります。成長には個人差があるので、あせらずその子の成長に合わせて進めることが、好き嫌いの少ない子に育てる近道にもなります。

1歳になるまで、はちみつは絶対に与えない

はちみつは1歳まで厳禁です

はちみつには乳児ボツリヌス症の原因となる菌が含まれていることがあり、1歳未満の赤ちゃんには絶対に与えてはいけません。加熱しても菌の毒素のもとはなくならないため、はちみつ入りの飲み物やお菓子、パンなどにも注意しましょう。与えてよいのは1歳を過ぎてからです。

窒息・誤えんを防ぐ工夫を

赤ちゃんはまだ噛む・飲み込む力が未熟なので、食べ物をのどに詰まらせることがあります。次の点に気をつけましょう。

  • ミニトマトやぶどうなど丸くてつるっとしたものは、小さく切って与える
  • ナッツ類や豆、かたい生野菜など、噛み砕きにくいものは避ける(豆・ナッツ類は幼児期以降も注意)
  • 食事中は必ず座らせ、大人がそばで見守る。歩きながら・寝ながら・遊びながら食べさせない
  • 口いっぱいに詰め込ませない

不安なときは成長の記録と相談を

離乳食が思うように進まず心配なときは、母子健康手帳の成長曲線を活用しましょう。カーブに沿って増えているかを確認し、乳幼児健診のほか、気になるときは地域の保健センターや小児科に相談すると安心です。

【FAQ】離乳食の進め方でよくある疑問

質問回答
離乳食はいつから始める?生後5〜6か月頃が目安です。首がすわる、食べ物に興味を示す、スプーンを舌で押し出すことが減る、といったサインが始めどきの目安になります。
開始を遅らせればアレルギーを防げる?遅らせても予防にはならないと考えられています。卵黄なども適切な時期に少量から始めるのが今の考え方です。自己判断で食物を除去せず、心配なときは医師に相談を。
はちみつはいつから?1歳を過ぎてからです。1歳未満は乳児ボツリヌス症の恐れがあるため、加熱したものも含め絶対に与えないでください。
目安より食べないときは?量は目安で個人差が大きいものです。1段階戻す、食卓を楽しくするなどを試し、成長曲線を確認しつつ、心配なら健診・保健センター・小児科に相談しましょう。

まとめ

離乳食は、月齢どおりに進めることよりも、赤ちゃんの発達に合わせて無理なく進めることが大切です。開始は生後5〜6か月頃を目安に、ゴックン期からパクパク期へと、固さや量を少しずつステップアップしていきましょう。

アレルギーが心配な食品も、遅らせるより適切な時期に少量から。そして、はちみつは1歳まで与えない、窒息を防ぐために切り方と見守りに気をつける——この2つの安全ポイントは必ず押さえておきましょう。迷ったときは自己判断せず、健診やかかりつけ医に相談しながら、「食べるって楽しい」と感じられる食卓をつくってあげてくださいね。

この記事を書いたライター
小森ひなた

小森ひなた

子育てと仕事に頑張る共働き主婦です!ルンバ貯金始めました♪

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