赤ちゃんが心配で眠れない!これって普通?相談先ってあるの?
産後はかわいい赤ちゃんを抱きしめられて嬉しい気持ち一杯な反面で、やたらと赤ちゃんのことが心配になってしまい「眠れない」と悩むママもいます。こういった不安な気持ちは、なぜ起きるのでしょうか?
赤ちゃんに対する心配はごく自然な親の愛情に根差すものですが、不安が強すぎればママの心が疲労してしまいますし、家事や育児にも手がつかなくなり、赤ちゃんか家族に対しても悪影響が出かねません。
今回はこういった不安を改善するための対策として、赤ちゃんを心配し過ぎてしまう理由やママの心理状態、困ったときの相談先についてご紹介していきます。
産後のママが眠れなくなるほど赤ちゃんを心配しすぎてしまう理由
赤ちゃんの体調や発達、心の成長や将来のことまで、親としては我が子に対する心配事は尽きません。こういった不安な気持ちの背景には、次のような理由があることがあげられます。
1赤ちゃんへの保護意欲
赤ちゃんはフニャフニャとして頼りなく、大人がいなければ栄養を摂ることもできない、守るべき存在。これを一番身近で見ているママは、ごく自然に赤ちゃんを守ろうとする気持ちが強くなります。
つまり「無事に成長してもらいたい」と願うあまりに、些細なことが気になって不安が強くなるのです。
2成長に対する興味
「這えば立て、たてば歩め」という言葉があるように、親にとって赤ちゃんの成長は最大の関心事。しかも、子育ての経験がないママの場合は、赤ちゃんの成長や発達に具体的なイメージが掴めないため、不安を感じがちです。
育児経験がある場合でも、赤ちゃんの成長は一人一人違うことをよく理解していないと、上の子や周りの子と比べてしまい、心配事が増えてしまいます。
3育児に不慣れ
不安や失敗を恐れる気持ちも、赤ちゃんへの心配や育児への自信のなさに繋がります。
赤ちゃんに快適に過ごしてもらいたい、愛情をたくさん感じてもらいたい、自分に与えられるものは全て与えてあげたいなどの気持が強すぎる場合、あるいは理想が高すぎる場合は、自分の育児に満足できないことが多いです。
そして今現在の生活だけでなく、赤ちゃんの将来にまで心配を広げてしまうのです。
赤ちゃんの何がそんなに心配?パパが理解しにくい産後ママの心理
赤ちゃんに対するママの心配。パパや友人には「何がそんなに心配なの?」と思われてしまうこともありますが、子育て経験者にとってはあるある体験。
心配する内容も赤ちゃんの月齢などによって変化します。例えば新生児~生後3ヶ月までの寝てばかりの頃であれは、こんなことが心配になります。
- 息をしている?
- ミルクや母乳は足りている?
- 寒くて風邪をひかない?
- こんなに泣くのは体に問題があるから?
- こんなに食べなくて大丈夫?
- 発達が遅れているのでは?
- ケガをさせたらどうしよう?
赤ちゃんを持つママ達は不安な心理状態になりやすいもの。あなたと同じように不安な心理状態に悩まされた先輩ママは、決して少なくありません。
夜に何度も起きてしまう
3ヵ月前に、初めての赤ちゃんを出産しました。生まれたばかりの息子はとってもかわいくて、片時も手放せません。夜寝ている時も息をしているのか気になってしまい、夜中に何度も起きてベビーベットに様子を見に行ってしまいます。
夫は私のことを「心配し過ぎだ」と言い、寝ている息子を起こすようなことをするなと怒ります。でも、息子が心配で眠れません。
ミルクの量が気になる
結婚4年目で、6ヵ月前に待望の女の子を出産して母親になりました。
娘はよく寝る子で、生まれたばかりの頃はおっぱいを飲みながら寝てしまうので体重が増えず、助産師さんからは手足をくすぐってでも起こして、おっぱいを飲ませるように指導されました。
生後半年を過ぎた今は哺乳力も体力もついて、助産師さんからは問題ないとは言われるのですが、やっぱり常にミルクの量が足りないと心配になってしまいます。
最近娘がミルクを頻繁に吐くので、不安になってかかりつけ医に相談をしたら、飲ませ過ぎだといわれてしまいました。神経質になり過ぎなんでしょうか?
泣くのは何か問題があるから?
5歳の女の子と、4ヶ月を過ぎた男の子のママです。上の娘は大人しくてあんまり泣かない赤ちゃんだったのですが、息子は大きな声で泣き続けるので、ちょっと心配。
「泣き疲れれば寝るわよ」と同居している義母は言うのですが、顔を真っ赤にして、声がかれても泣いていて、どこか痛いのか、体に悪いところがあるのかと心配になってしまいます。
あんまり神経質になっているとことを義母に見られるのも嫌なので、夜中に泣いている息子を散歩に連れて行くこともしばしばで、ちょっと疲れてきました。
気にしても仕方がない
私には3歳になる娘がいます。私も娘が赤ちゃんの頃、食べ物のことで神経質になっていました。離乳食は毎食手作り、歯が悪くなるような甘いジュースやアイスは与えないという感じですかね。やっぱり赤ちゃんには体に良いものを、与えたいって思っていました。たぶん、「良い母親になりたい」という気負いもあったのだと思います(笑)
でも、娘が大きくなるにつれて、パパやバーバがお菓子の味を教えてしまったことを知り、しかも娘がそれを嬉しそうに食べているのをみて、「少しぐらいいいか」と思えるようになりました。
自分一人で食べ物の制限を頑張っても、家族で生活していればどうしても無理がありますものね。もっと早く気がつけば、私も楽だったのにと今は思います。
周りと比べてしまう
10ヶ月になる息子は寝返りも遅かったうえ、ハイハイもあんまりする気がありません。まだ兄弟がいないからか、全体的に大人しい子です。
しばらく前に公園デビューして、同じくらいの月齢のお友達もできたのですが、一緒にいてもお友達に興味がないようで、一人で黙々と自分のおもちゃで遊んでいます。
お友達同士、おもちゃを取り合うくらいに元気に遊ぶことを期待していたのですが、あんまり消極的過ぎて、将来競争社会で生き残れるのか、今から心配です。
息子の行動が気になる
今8ヶ月の息子は、最近ハイハイが上手になってきましたが、目についたものを何でもなめようとするので困ります。何か汚いものをなめてお腹をこわしたらと心配で…。もちろん口に入りそうな小物は手の届かないところに置いてはいないのですが、息子が次に何をするのか気になって、目が離せません。
毎日、何回も何回も息子のおもちゃを拭く私を見て、旦那は神経質すぎるといいます。初めての子だから私もどこまでやればいいのかわからないのですが、赤ちゃんの命への責任を考えると、神経質すぎるくらいで丁度いい気もしています。
赤ちゃんへの心配は悪いこと?母親であればごく当たり前の感情
赤ちゃんへの愛情の感じ方や見守る気持ちは人それぞれで違いますし、性格によっては人よりも心配事に対する不安が強い人もいるのですが、赤ちゃんへの心配は、親であれば当たり前に感じる気持ちです。
そういった気持ちがあるからこそ、いろいろ試行錯誤をして、より良い育児をすることで赤ちゃんの心身の成長をサポートすることができるようになるのだといえます。自分のことを心配しすぎだと不安になっても、それだけ赤ちゃんへの愛情が強い証拠だと、前向きに捉えましょう。
ただし、赤ちゃん期はママも何かと忙しくストレスが溜まりやすく、産後の疲労やホルモンバランスの乱れも影響して、心のバランスがとりにくい時期。
赤ちゃんに対する心配事をどんどん増やしてしまうと、育児ノイローゼに発展して赤ちゃんや大事な家族に負担をかけるリスクがありますので、不安を上手にやり過ごすことも覚えていきましょう。
赤ちゃんが心配すぎてノイローゼにならないための4つの回避策
赤ちゃんが次第に成長して自発的に手足を動かし、表情が出て気持ちを読み取れるようになると、不安も落ち着き自分自身の育児にも自信がついて心配事は減っていきます。
それまでは次の4つの回避策を行い、赤ちゃんを心配し過ぎてノイローゼになるほど自分自身を追い詰めないようにしましょう。
1周りの理解と協力を求める
赤ちゃんへの不安な気持ちを1人で抱え込まずに、パートナーや家族と積極的に相談して、悩みを共有していきましょう。
赤ちゃんを心配する気持ちが強いママのほとんどは、真面目で頑張り屋さんの女性。育児も一人で頑張ろうとしがちですが、大切に育ててくれるママが体調を崩してしまえば、赤ちゃんや家族はとっても困ります。
時には家族や人の手を借りて、赤ちゃんから離れて心身を休めることも大切です。
2育児書はあくまでも参考と考える
赤ちゃんのことをより理解したい、自分の育児方法を見直したいという気持から、育児書を熱心に読んだりネットで育児情報を集めたりするママも多いです。情報に頼りがちな人ほど不安が強く、心配事を抱え込んでしまう傾向がありますから、育児書やネットの情報は「あくまでも参考」だと割り切って考えましょう。
3専門家に早めに相談する
赤ちゃんを育てていると、どうしても成長や発達、健康面の心配は避けて通れません。
ママが真剣に心配したことで問題点の発見が早まり、早期の受診や適切な対処に結びつくといったケースもありますから、赤ちゃんに対する不安がある場合には、乳幼児健診や新生児訪問、乳幼児家庭全戸訪問の際に医師や保健士さんに積極的に相談しましょう。
また、専門家に相談した結果「心配し過ぎ」と言われた経験があるママは、それ以降相談しにくくなってしまう傾向があります。思い当たる場合は、次からまず電話相談を利用してみるとよいでしょう。
4嫌な言葉は上手に受け流す
自分の母親や義母などと育児方針で対立し、心配事を増やしてしまうママも多いです。育児に不慣れな場合や自信がないと、周りの言葉を必要以上に気にしがち。けれどすべてをまともに取り合っていては、育児ノイローゼなってしまうこともあります。
思い当たる場合は、「相手は良かれと思って言っている」と前向きに考えて、上手に受け流すことにもトライしてみましょう。
赤ちゃんへの心配は6つの電話相談を利用して早めに解消!
育児はママだけの責任ではなく、家族で分担し、周りの人の協力を得て進めていくもの。乳幼児健診以外の日にも、保健所では面接や電話などの方法で赤ちゃんを抱えるママの相談を受け付け、適切なアドバイスをしてくれます。
他にもママが頼りになる電話相談などの機関はいくつもありますので、不安に思わずまず一歩踏み出してみてみましょう。
母子衛生研究会 赤ちゃん&子育てインフォ
インターネット相談室
赤ちゃんの健康面の悩み事や、育児に対する不安の相談をメールで受け付け、専門の先生方が回答してくれます。
日本助産師会 電話相談
女性のあらゆる相談室
TEL: 03-3866-3072
時間: 毎週火曜日10:00~16:00
※祝祭日及びお盆休み・年末年始は除く
妊娠や出産、子育て中の心配事だけでなく、思春期の悩みや更年期などの幅広い女性の悩みについて、助産師が電話で適切なアドバイスをしてくれます。
各自治体の助産師会のセンターでも平日の昼間同様の電話相談を行っています。電話番号等については公式HPを確認しましょう。
エンゼル110番
TEL: 0800-5555-110(フリーダイヤル)
もしくは046-259-8951
時間: 月~土10:00~14:00
※祝日・年末年始を除く
粉ミルクでお馴染み森永の専門スタッフが、相談時間30分を目安に妊娠中から就学前の子供の健康や成長、行動面などの電話相談に対応してくれます。
明治赤ちゃん相談室
TEL: 0570-025-192(ナビダイヤル)
時間: 月~金10:00~15:00
※第3火曜日と年末年始を除く
こちらもお菓子や粉ミルクでお馴染み森永の専門の相談員や管理栄養士が、電話やメール、手紙などで相談を受け付け、赤ちゃんの授乳や離乳食に関する不安やママの栄養に関するアドバイスをしてくれます。
日本保育協会 子育てホットライン
ママさん110番
TEL: 03-3486-4416
時間: 火・木・金
10:00~12:00
13:00~16:00
乳幼児や就学前の幼児の子育て全般に関する悩みに、専門スタッフが無料で対応してくれます。
小児救急電話相談
TEL: #8000
急な体調不良や事故などが起きたときの相談窓口。全国共通の電話番号で相談を受け付けますが、お住いの都道府県の相談窓口に自動転送されて、小児科医や看護師の適切なアドバイスを受けることができます。