離乳食のたんぱく質に関する記事

離乳食のたんぱく質はいつから?進め方と食材・量の目安をやさしく解説

離乳食のたんぱく質はいつから?進め方と食材・量の目安をやさしく解説

「たんぱく質はいつから?何から?」に答えます。白身魚・豆腐・卵黄から始める順番、肉・魚・卵・大豆・乳製品の進め方、量の目安まで。気になる症状があるときの相談先も紹介します。

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離乳食のたんぱく質はいつから?進め方と食材・量の目安

離乳食とスプーン

赤ちゃんが生後5〜6か月ごろになると離乳食を始める家庭が多く、進むにつれて食材選びや栄養バランス、献立などが気になってくるものです。

たんぱく質は赤ちゃんの成長に欠かせない栄養素ですが、始める時期や進め方に少しコツがあります。この記事では、いつから・何から・どんな順番で進めるとよいかを、厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」に沿って整理して紹介します。なお、離乳食の進み方には個人差があります。気になることがあれば、乳幼児健診やかかりつけの小児科で相談しながら進めましょう。

なぜ離乳食にたんぱく質が必要なの?

おせんべいを食べる女の子

赤ちゃんに意識してとりたい栄養素は「糖質(炭水化物)」「たんぱく質」「ビタミン・ミネラル」の3つ。糖質はエネルギーのもとになり、ビタミン・ミネラルは体の調子を整えるのに役立ちます。

たんぱく質は、皮膚や髪、筋肉、内臓など体をつくるもとになる栄養素です。ただし離乳食だけで完璧を目指す必要はありません。この時期は母乳や育児用ミルクからも栄養をとっているため、極端に偏った食事でなければ、あまり神経質にならず大らかに進めて大丈夫です。

離乳食のたんぱく質はいつから?何から?(開始後3週目〜)

たんぱく質は離乳食初期から取り入れられますが、離乳食を始めたばかりの赤ちゃんにいきなり与えるのは避けましょう。まずはおかゆや野菜に慣れてから、というのが基本です。

離乳食を始めたら「おかゆ → 野菜・果物 → たんぱく質」の順に進め、たんぱく質は早くても開始から3週間目以降を目安に始めます。

初めての食材を進めるときの基本

  • 新しい食材は1回に1種類だけ試す
  • ごく少量(1さじ)から、赤ちゃんの様子を見ながら増やす
  • 体調のよい日の、できれば午前中に試す(変化に気づきやすく、受診もしやすい)
  • 湿疹・嘔吐・下痢・強いぐずりなど気になる様子があれば、その食材を中止してかかりつけの小児科に相談する
  • はちみつは、乳児ボツリヌス症の予防のため1歳を過ぎるまで与えない(加熱してもNG)

卵・乳・小麦などは食物アレルギーの原因になりやすいことが知られており、乳児期はとくに起こりやすい時期です。ただし、以前のように「心配だから開始を遅らせる」必要はありません。厚生労働省のガイドでは、離乳や特定の食物の開始を遅らせても食物アレルギーの予防になるという科学的根拠はないとされ、5〜6か月頃から始めるよう案内されています。大切なのは、上のように少量ずつ様子を見ながら進めることです。

離乳食初期に使いやすいたんぱく質

初めてのたんぱく質は、脂肪分が少なく消化しやすい白身魚や、なめらかで調理も手軽な絹ごし豆腐から始める家庭が多いです。離乳食を始める時期は生後5か月・6か月と個人差があるので、赤ちゃんのペースに合わせましょう。

なお2019年改定のガイドでは、以前は中期以降とされていた卵黄が、初期から試せる(=開始を遅らせる必要のない)食材として示されました。固ゆでにした卵黄をごく少量から試すのがポイントです。

なぜたんぱく質はゆっくり進めるの?

たんぱく質は成長に大切な一方で、消化の働きが未熟な赤ちゃんにとっては負担になりやすい食材でもあります。だからこそ、おかゆなどの糖質→野菜・果物→たんぱく質の順で、体を慣らしながら進めます。

とりすぎや偏りに注意

離乳食作りに慣れないうちに目安量を大きく超えて与えると、消化の負担になったり、栄養バランスが偏ったりすることがあります。赤ちゃんが喜んで食べるとつい多く与えたくなりますが、いろいろな食材をバランスよく組み合わせてあげましょう。

たんぱく質は毎回必要?

成長とともに食べ方にムラが出てくる赤ちゃんも多いもの。できるだけ毎食、糖質・たんぱく質・ビタミン&ミネラルの3つをそろえることを意識しつつ、食べやすく工夫してあげると続けやすくなります。

離乳食のたんぱく質の順番と食材別のポイント

赤ちゃんと食べ物イラスト

たんぱく質は、種類や部位によって進める順番の目安があります。知っておくと食材選びがラクになります。

肉類は「鶏ささみ → 赤身肉」の順

鶏ささみ

肉類は、脂肪分が少なくたんぱく質の多い鶏ささみから始めます。順番は「鶏ささみ → 赤身肉」が目安です。

離乳食の肉は脂肪の多い部位を避けるのが基本。市販の肉の脂身が気になるときは、切り落としてから使いましょう。ハムやウインナーなどの加工品は塩分や添加物が多いため、離乳食期には向きません。

ひき肉を使うことも多いですが、市販のひき肉は脂肪分が多めです。薄切りやかたまり肉を買って脂身を取り除き、細かくして使うと安心です。

鶏肉

肉類の最初におすすめなのが鶏肉です。鶏ささみは脂肪分が少なく味も淡白で使いやすい食材。初めての肉の食感を嫌がる赤ちゃんには、片栗粉でとろみをつけると食べやすくなります。後期は鉄が不足しやすい時期といわれるので、鉄を多く含むレバーや赤身肉も少量ずつ取り入れると鉄を補いやすくなります。

豚肉

豚肉はビタミンB1などを含む食材です。取り入れるのは鶏肉に慣れてから。脂肪分の少ないヒレ肉やモモ肉を選び、脂身を取り除いて使いましょう。豚肉は中心までしっかり加熱することが大切なので、調理に慣れてきた頃に取り入れると安心です。

牛肉

鶏肉に慣れたら牛肉にも挑戦を。目安は離乳食後期(9〜11か月頃)。モモ肉・肩肉など赤身の部位から始めましょう。自宅でミンチにしてハンバーグにすると食べやすくなります。

魚は「白身魚 → 赤身魚 → 青魚」の順

鮭の切り身

魚を進める順番の基本は「白身魚 → 赤身魚 → 青魚」です。とくに青魚やマグロなどは、鮮度が落ちると体調不良の原因になることがあるため、新鮮なものを選んで早めに使い切り、後期以降に取り入れましょう。

離乳食で使う魚はごく少量なので、刺身用にスライスされたものが便利です。かまぼこ・ちくわなどのすり身加工品は塩分や添加物が多いので、離乳食期は避けるか手作りにしましょう。

白身魚

白身魚にはタイ、ヒラメ、カレイ、スズキ、タラ、鮭などがあります(鮭は身の色は赤いですが白身魚に分類されます)。初期から使え、初めはすりつぶして与えます。

赤身魚

使いやすい赤身魚はカツオやマグロ。白身魚より脂が多く歯ごたえもあるので、白身魚に慣れた中期後半〜後期に。マグロはトロではなく脂の少ない赤身を選びましょう。

青魚

サンマ・アジ・サバなどの青魚は、DHAなどを含む魚として知られます。鮮度が落ちやすく小骨も多いため、赤身魚に慣れた後期以降に。干物は塩分が多く身もかたいので、離乳食には使わないでください。

卵は「卵黄 → 全卵」の順

スプーンに乗せた卵の黄身

卵は「卵黄 → 全卵」の順に進めます。2019年改定の厚労省ガイドでは、離乳初期(生後5〜6か月頃)から、固ゆでにした卵黄をごく少量から試せるとされています。

卵黄を食べて問題がなければ、1か月後を目安に、卵白を含む全卵へ進みます。卵はしっかり加熱するほど負担が少なくなるので、生や半熟は避け、よく火を通して与えましょう。手軽な食材ですが、初めのうちは毎日続けて与えず、少量ずつ様子を見て進めます。気になる症状が出たときはかかりつけ医に相談してください。

大豆製品は「豆腐 → 高野豆腐 → きな粉・豆乳 → 納豆」の順

豆腐

肉や魚に月齢の目安がある離乳食では、初期・中期から使える豆腐などの大豆製品がたんぱく質源として役立ちます。順番に決まりはありませんが、加熱しやすい豆腐 → 高野豆腐 → きな粉・豆乳 → 納豆の順が進めやすくおすすめです。

豆腐

まずは口当たりのなめらかな絹ごし豆腐から。すりつぶしやすく火の通りも早いので、調理時間も短くてすみます。

高野豆腐

豆腐に慣れたら高野豆腐を。水で戻す前の高野豆腐をすりおろした「高野豆腐パウダー」が使いやすくおすすめです。乾物は日持ちするので、たんぱく質が足りないときのストックにも便利です。

納豆

納豆はビタミンK・カルシウム・鉄などを含みます。加熱せずに食べられますが、初めは湯通しして与えましょう。ひきわり納豆なら中期の赤ちゃんでも刻まずに使えて便利です。

豆乳

豆乳は大豆だけで作られた「無調整豆乳」を選びましょう。離乳食で使うときは2倍以上に薄め、1歳まではそのまま飲ませず、必ず加熱して料理に加えます。

きな粉

粉状のきな粉は、味や栄養をプラスしたいときに使いやすい食材。初期でもおかゆに混ぜるだけで風味が変わります。できれば国産大豆のものを選び、開封後はダニ対策のため密封容器に入れて冷蔵庫で保存しましょう。

乳製品は「プレーンヨーグルト → カッテージチーズ → 牛乳」の順

プレーンヨーグルト

乳製品も順番に決まりはありませんが、「プレーンヨーグルトなど → 牛乳」が基本です。砂糖などで味つけされた製品は後期・完了期以降にまわし、使うときは原材料表示を確認しましょう。

牛乳

牛乳は飲み物として与えるのは1歳を過ぎてからが目安です。離乳食の調理に少量使うのは中期(生後8か月頃)からとし、しっかり加熱して使いましょう。

チーズ

チーズには塩分が含まれます。塩分のとりすぎを避けるため、目安量を守りましょう。初期はまず手作りのカッテージチーズから。慣れたら「スライスチーズ → 粉チーズ → とろけるチーズ」と試します。カッテージチーズはプレーンヨーグルトとレモンで手作りできます。

ヨーグルト

ヨーグルトは必ず無糖(プレーン)を選びましょう。プレーンタイプなら生後6か月頃から使えます。フルーツに和えると酸味がやわらいで食べやすく、冷たいままだと驚くので少し前に冷蔵庫から出しておくとよいでしょう。水切りしたヨーグルトは生クリーム代わりにもなります。

離乳食初期・中期・後期・完了期のたんぱく質食材一覧

時期別に、始めるのにおすすめのたんぱく質食材を紹介します。あくまで開始の目安なので、赤ちゃんの様子を見ながら進めましょう。

初期(5〜6か月)

離乳食初期イラスト

初期でも、開始から1か月過ぎた後半から、または生後6か月から始める食材があるので注意しましょう。

中期(7〜8か月)

離乳食中期イラスト

中期も、8か月から始める食材や、ごく少量から始める食材があるので注意しましょう。

後期(9〜11か月)

離乳食後期イラスト

完了期(1歳〜1歳半)

離乳食のたんぱく質の量の目安

スプーンに乗せた卵

たんぱく質は不足しても、とりすぎても心配になりますが、離乳食だけで細かく計算する必要はありません。厚生労働省の食事摂取基準には乳児のたんぱく質の目安量が示されていますが、これは母乳やミルクを含む1日の総量の考え方で、離乳食だけで満たすものではないためです(注2)。

赤ちゃんは離乳食と授乳の両方からたんぱく質をとっています。一食をすべてたんぱく質にする、目安量を大きく超えて与え続けるといった極端な進め方をしなければ、とりすぎにはなりにくく、不足も授乳で補えます。なお厚生労働省は、乳児のたんぱく質について過剰摂取の健康影響の根拠となるデータが十分でないとして、上限量は設定していません。

離乳食の段階 1食のたんぱく質の目安量
初期 豆腐
白身魚
卵黄
ベビースプーン1〜3さじ
ベビースプーン1〜3さじ
耳かき1さじ〜
中期 魚・肉
豆腐

乳製品
10〜15g
30〜40g
卵黄1〜全卵1/3個
50〜70g
後期 魚・肉
豆腐

乳製品
15g
45g
全卵1/2個
80g
完了期 魚・肉
豆腐

乳製品
15〜20g
50〜55g
全卵1/2〜2/3個
100g

※各食材は、いずれか1種類あたりの目安量です。厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド(2019年改定版)」(注1)を参考にしています。

離乳食期は不足分を母乳・育児用ミルク・フォローアップミルクで補えるので、食後の授乳で赤ちゃんが調整しています。あまり心配しすぎず、大らかに進めましょう。

離乳食に簡単にたんぱく質をプラスする方法

離乳食が1日3回に進むと、毎食ちがうたんぱく質を一から用意するのは大変。手軽にプラスできる方法を知っておくと便利です。

乾物でプラスする

  • 高野豆腐
  • きな粉

缶詰でプラスする

  • ツナ缶(水煮)
  • 鮭缶(水煮)
  • 白いんげん缶(水煮)
  • うずらの卵(水煮)

冷凍でプラスする

離乳食に使えるたんぱく質のほとんどは冷凍保存できます。魚や肉などの生鮮品は、買ったらできるだけ早く調理して冷凍するか、小分けにして冷凍しましょう。家庭の冷凍庫は開け閉めが多く温度が上がりやすいので、冷凍したものも早めに使い切ると安心です。

よくある質問

Q. たんぱく質はいつから始める?
おかゆや野菜に慣れた、離乳食開始から3週目以降が目安です。白身魚・絹ごし豆腐・固ゆで卵黄などから、1さじずつ始めましょう。

Q. アレルギーが心配。開始を遅らせたほうがいい?
開始を遅らせても予防になるという科学的根拠はない、というのが現在の公的な考え方です。遅らせるより、1種類ずつ・少量から・体調のよい日に試すことが大切。気になる症状が出たら小児科に相談しましょう。

Q. 量はきっちり量ったほうがいい?
離乳食だけで細かく計算する必要はありません。母乳・ミルクからもとれるので、極端に偏らなければ大丈夫です。

Q. 卵はどう進める?
固ゆでの卵黄をごく少量から始め、問題なければ1か月後を目安に全卵へ。よく加熱し、初めは毎日続けず様子を見ながら進めます。

たんぱく質は「少量ずつ・楽しく」が続けるコツ

離乳食のたんぱく質は、順番と少量スタートのポイントを押さえれば、むずかしく考えすぎる必要はありません。母乳やミルクと合わせてとれているので、量にも神経質にならなくて大丈夫。赤ちゃんの様子を見ながら、いろいろな食材を少しずつ試して、食べる楽しさを一緒に育てていきましょう。気になることがあれば、乳幼児健診やかかりつけの小児科で相談すると安心です。

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