ひな祭りの離乳食は初節句の祝い膳レシピで赤ちゃんを喜ばせよう
「まだ離乳食だけど、ひな祭りらしい初節句のお祝い膳を作ってあげたい!」という頑張り屋さんのママに、離乳食の段階別に使うことができる食材で作れるひな祭りの離乳食のレシピをご紹介します。
女の子の初節句であるひな祭り。お祝い膳に何を用意すればいいのか意味やメニューが分からないママも多いと思いますので、こちらではひな祭り定番料理の意味、離乳食での対応、おすすめの食材についても解説します。家族揃って娘さんのひな祭りのお祝いをしてあげましょうね。
ひな祭り定番料理と離乳食での対応
ひな祭りで振る舞われる定番のちらし寿司や蛤(ハマグリ)のお吸い物などの祝い膳には、それぞれ意味が込められています。料理に込められた意味を知るとひな祭り料理の準備も楽しくなりますが、離乳食では食べることができないひな祭り定番料理もありますので、食材や開始時期、調理方法への注意が必要ですよ。
ちらし寿司
ちらし寿司の具材に使われる海老には長寿、レンコンには見通しのよい将来、豆にはマメに働けるという意味があります。ですから初節句の祝い膳はちらし寿司や赤ちゃんによっては食べにくいすし飯でなくても大丈夫なんですよ。
また、海老はアレルギーが出やすくアナフィラキシーショックを起こしやすい食材。縁起がいいからといって1歳未満で与えることはやめましょう。また、完了期になっていてもこれまで食べさせたことがなければ、ひな祭りだからといって食べさせる必要はありません。折角のお祝いを台無しにしないためにも、当日に初チャレンジさせることは控えましょう。
蛤(ハマグリ)のお吸い物
蛤(ハマグリ)には幸せな結婚を願う意味が込められています。平安時代に「貝合わせ」という遊びに使われたハマグリ。貝殻と貝殻が対になっているものでないとぴったりと合わないことから、一生を添い遂げるぴったりと合う夫婦になぞらえて祝い膳となっています。
ただし、ハマグリは二枚貝ですのでノロウイルスに感染しやすく、苦みがあるため離乳食で与えても赤ちゃんが嫌がることがありますので無理に与える必要はありません。1歳を過ぎてから与える食材ですので、必ずしっかりと加熱して与え、3月3日に初チャレンジさせることは控えましょう。
ひな祭りの離乳食のお吸い物は、お豆腐や白身魚などを利用するのがおすすめです。
菱餅
菱餅の3色にはそれぞれ「緑:健康・長寿、白:清浄、ピンク:魔除け」の意味が込められています。
ただし、お餅は窒息の危険性があるため離乳期の乳幼児に与えるのは控えましょう。野菜のペーストなどで菱餅を作ってあげると、赤ちゃんも喜んでパクパク食べてくれますよ。
白酒
縁起の良い飲みとされる白酒。魔よけの効果があると言われていますが、生後10ヶ月頃から飲むことができる甘酒も販売されていますので、赤ちゃんや子供にはアルコール分が含まれていない甘酒を飲ませてあげましょう。
また、赤ちゃんに与える甘酒を購入する際には、原材料の欄をよく確認して添加物の含まれていないものを選んでくださいね。
ひなあられ
ひなあられのピンク・緑・黄色・白は四季を表していて、ひなあられには一年の健康を願う意味がありますが、残念ながら砂糖がコーティングされている雛あられは、離乳食期の赤ちゃんに与えることができません。
ただし、ひなあられは赤ちゃんがつまみやすいサイズでもありますよね。野菜の茶巾などでひなあられ風のデザートを作ってあげると喜んでくれますよ。
【離乳食初期】ひな祭りレシピ
離乳食初期はまだドロドロしたすり潰し状のものしか食べることができません。ですから、お粥や野菜のすり潰しでお雛様や菱餅のイラストをお皿の上に描き、可愛いひな祭りプレートを作ってあげましょう。
お粥と野菜ペーストの雛様の材料
- 10倍粥 30g
- ほうれん草 8g
- 人参 6g
- さつまいも 4g
※お粥や野菜の量は赤ちゃんの離乳食の進み具合に合わせて調節してください
- 10倍粥を二つに分けて、お雛様とお内裏様の顔にする
- 人参ペーストでお雛様の体と口を作る
- ほうれん草ペーストでお内裏様の体と帽子と顔、お雛様の髪と目を作る
- さつまいもペーストで、お雛様の扇と髪飾り、お内裏様の笏(しゃく)を作る
※野菜ペーストが余ったら、プレートの周りの飾りつけに使いましょう。
【離乳食中期】ひな祭りレシピ
離乳食中期になるとすり潰す必要がなくなりますので離乳食の献立の幅も広がります。ひな祭りメニューも主食・タンパク質・野菜を揃えた、栄養バランスの良い料理を作ることができますよ。見た目もカラフルなので赤ちゃんがきっと喜んでくれるはずです。
3色粥の菱餅風
3色粥菱餅風の材料
- 7~5倍粥 60g
- ほうれん草 10g
- 人参 10g
- 牛乳パック 1個(型取り用)
- お粥を3等分し、そのうち二つにほうれん草と人参のペーストをそれぞれ混ぜる
※お粥を3等分する時は何も混ぜない白色用の量を少し多めにすると、均等な仕上がりになりますよ
豆腐のブロッコリーあんかけ
豆腐のブロッコリーあんかけの材料
- ブロッコリー(実の部分) 5g
- 豆腐 30g
- 和風だし 50cc
- 水溶き片栗粉 適量
- ブロッコリーの房を柔らかく茹でて細かく刻む
- 豆腐を食べやすい大きさに切る
- 鍋に和風だしを入れて火にかけ豆腐を煮る
- 1のブロッコリーを3に加え、最後に水溶き片栗粉でとろみをつける
ヨーグルトのイチゴ乗せ
ヨーグルトのイチゴ乗せの材料
- イチゴ 小1個(約5g)
- ヨーグルト 30g
- イチゴのヘタを取り、薄切りにする
- 器にヨーグルトを入れ、真ん中部分にイチゴをトッピングする
【離乳食後期】ひな祭りレシピ
離乳食後期になると、赤ちゃんが自分の手で食べることに興味を示すようになってきますので、ひな祭りの離乳食にも赤ちゃんが手づかみ食べをできる献立を取り入れましょう。
野菜の3色団子
野菜の3色団子の材料
- ジャガイモ 10g
- かぼちゃ 10g
- さつまいも 10g
- ブロッコリー(実の部分)2g
- ジャガイモ、かぼちゃ、さつまいもを柔らかく茹でて、すり潰す
- ジャガイモに細かく刻んだブロッコリーを混ぜる
- 1・2をそれぞれラップで球形に丸める
- お皿の上に3色団子のように並べて盛り付ける
鮭粥のカップ寿司風
鮭粥のカップ寿司風の材料
- 5倍粥 90g
- 生鮭 10g
- 黄ピーマン 5g
- ガラス又はプラスチックカップ 1個
- 黄ピーマンのタネを取り柔らかく茹でて、細かく刻む
- 器に5倍粥を入れて、上に1と2を盛り付ける
お麩と人参のお吸い物
お麩と人参のお吸い物の材料
- お麩 3g
- 人参 薄切り1枚(約2g)
- 和風だし 50cc
- 型抜き
- 人参を型抜きし、柔らかく茹でる
- お鍋に和風だしを入れて火にかけ、麩を加える
- お椀に注ぎ入れ、最後に人参を飾る
【離乳食完了期】ひな祭りレシピ
生後10ヶ月頃から飲める甘酒もありますので、離乳食完了期の赤ちゃんのひな祭りの献立には甘酒を取り入れてみるのと良いでしょう。飲み切らなかった甘酒は離乳食に活用できます。例えばブリの照り焼きなども甘酒を加えるとふんわりと美味しく仕上がりますよ。
いんげんと人参の肉巻き
いんげんと人参の豚肉巻きの材料
- 豚肉の薄切り 1枚(10~15g)
- 人参 5g
- いんげん 5g
- 人参の皮を剥きステック状に切って柔らかく茹でる
- フライパンで焼いて、冷めてから食べやすい大きさにカットする
手まり寿司風3色おにぎり
手まり寿司風3色おにぎりの材料
- 軟飯 90g
- 人参 10g
- 卵 1/4個
- ほうれん草(葉の部分)10g
- きゅうり 5g
イチゴミルクプリン
イチゴミルクプリンの材料
※作りやすい分量、カップ2~3個分
- イチゴ 30g(2~3個)
- 牛乳(又は豆乳) 250cc
- 寒天パウダー 2g
ひな祭りの離乳食の彩りにおすすめの食材
離乳食では離乳の進み具合や月齢によって使うことができる食材が異なりますよね。ひな祭りだからといって普段使わない食材を使ったために、ひな祭り当日に赤ちゃんの具合が悪くなっては大変!ひな祭りに使いたい食材はあらかじめ開始時期や調理の仕方を確認してから食べ慣らし、彩りや形を工夫して調理するようにしましょうね。
ひな祭り料理には菱餅を代表するように「桃色・白色・緑色」の3色が料理に取り入れられます。また、ちらし寿司の上に飾られた錦糸卵の黄色もひな祭りのイメージですね。ひな祭りの離乳食を作るコツは、桃色・白色・緑色・黄色4色を取り入れること。華やかな初節句のお祝い膳に仕上がりますよ。
桃色(赤やオレンジ)
潰したいちごやトマトを粉ミルクや牛乳で混ぜると、キレイなピンク色に仕上がりますよ。
白
緑
黄色
上の子も喜ぶひな祭りにしよう!
上の子がいるご家庭で赤ちゃんのひな祭りのお祝いをするときは、上の子にも喜んでもらえるひな祭りになるように工夫しましょう。特に上の子がお兄ちゃんの場合、「ひな祭りは女の子のお祝いだからお兄ちゃんは今度ね」など言ってしまいがちなのですが、男の子は平気そうに振る舞っていても結構寂しくなってしまうのです。
ですから「ママを妹に取られた」と思わせないためにも、火や包丁を使わずに上の子と一緒に作れる簡単なひな祭り料理にしたり、部屋の飾りを上の子と一緒に作ったりして一緒に準備をすることで、上の子を楽しませてあげましょう。
上の子が女の子だったら、母から娘へ雛人形の飾り方を伝えるのもいいですね。「お兄ちゃん(お姉ちゃん)のお蔭でステキなひな祭りになったね。ありがとう」と感謝の気持ちを伝えれば、上の子もママと一緒に楽しく作業するだけでなく自分が役立てたことを誇らしく感じ、ひな祭りを心から楽しめますよ。